西日本豪雨を乗り越えてー岡山の「実践するマネジメント読書会🄬」ファシリテーターが被災、会社再建の日々を語るー第2回


第一に組織の目標を明確にしなければならない。この目標なるものがよく変化する。急に変化する。それでも目標は明確にしなければならない。

『マネジメント<中>』

これは『マネジメント<中>』に書かれているシステム型組織の条件の一つです。

システム型組織とは「組織」と「個人」で構成された組織で、明晰さ、安定性に欠ける一方、きわめて柔軟性に富んだ組織だと書かれていて、被災当初の私たちも一時的ではありますが、私たちを中心としたシステム型組織だったように思います。

 

被災当初は社員全員の出社が叶わず、応援人員は入れ替わり立ち替わる中、人数は徐々に増えていきました。

あまりの暑さで30分仕事をしたら必ず10分の休憩。

泥が深く堆積した為、重機が敷地に入れない。手作業での重労働。

乾いた泥は粉塵となりマスクを付けての作業。

 

そんな過酷な状況でも毎日の作業で少しずつ泥の除去、瓦礫の撤去が進んでいく。

工場内外の被害状況が浮き彫りになるにつれ

だんだん「今できる仕事」がなくなっていく・・・

泥が深く堆積した敷地

 

必ず再開させるから!と、熱く社員に語るだけでは社員の生活は守れない。

方針が決まらず気持ちだけが前のめり。

焦る。

このままではマズイ。

 

改めて「組織の目標は何でなければならないか」に立ち戻って考えました。

 

私たちの目標は「早期復旧」

誰もが口を揃えて早期復旧!と言っていたし、

1分1秒でも早く被災前の状況に戻し、生産を開始することを誰もが望んでいた。

 

一見、納得感のある明確で当然の目標に思えるけど・・・

早期っていつ?それってどういう状態?

 

選択肢は2つ

①応急的な復旧に留め、稼働再開を優先させる

②稼働再開まで時間はかかるけど、地に足を付けた復旧を目指す

 

うちでしかできない製品が少なからずある中でしたが、選択したのは②

お客様の理解、協力を申し出てくれた同業他社のおかげで、②を選択することができました。

 

システム型組織を構成するものは、すべて共通の目標に向けて仕事をしなければならない。自らに課された役割を理解し、受け入れ、行動する必要がある。そのようなことは、絆と信頼が、それぞれのものの考え方や、仕事の方法や、判断基準の違いをカバーしうるほどに直接的かつ強固であって、初めて可能となる。

『マネジメント<中>』

 

1年以内に社員が安心して仕事ができる環境を整え、品質の安定した製品をお客様にお届けする。そして、この目標の先には私たちだけでなく、関わった方々の笑顔があるようにする。

被災し1年経った今、当時関わった方々から「生産ラインの稼働を見て、当時少しでも御社の復旧復興に協力できたことが自分の事のように嬉しい」と笑顔で話してくれます。

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Tomohiro55

Tomohiro55

2015年に尊敬する先輩から「ドラッカーを読んだら会社が良くなるよ」と教えてもらったことがきっかけで、気づけば実践するマネジメント読書会の運営に携わるようになった、岡山県在住の鍛造屋

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