「ひとりドラッカー読書会『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる①」メイキング裏ストーリー&読書会ムービー(2)


前回のコラムでお話したとおり、「ひとり読書会」は閃いてからたったの2時間で、見切り発車的にスタートしてしまったのですが、いま思うと、結果としてこれが「継続できた秘訣」だったようにも思います。

お恥ずかしながら、私はモノゴトを「継続する」という事が本当に苦手で、すぐに飽きてしまう性分です。子どものころのお稽古ごとに始まり、勉強でも仕事でも、独立してからはSNSやブログでの発信に至るまで、とにかく「コツコツと続ける」という事が苦手です。

 

そんな私が、なぜ「ひとりドラッカー読書会」だけは続けられたのか??

私自身は無意識にそうしていたのですが、いま振り返ると、その裏にはやはりドラッカーのマネジメントを習慣化してきたことで、「自分に合った作戦」がきちんと立案されていたからなのだと思いまます。

 

これまで、数えればきりがないほど「続かない・・・」という失敗を重ねてきたので、今回は最初の段階で、いくつか自分なりのルールを決めました。

① 「人にとっては大変でも、自分にとっては簡単なこと」からスタートした

② 負担になると続かないので、1日1時間くらいで出来そうなことを探した

③ はじめから結果を期待しなかった。積み重ねて「資産化すること」を目標にした

④ まずは1冊を読み切ることを目標にした。

⑤ 服装やビジュアルについては、気にしなくて良い!と自分に許可した

 

一見すると「ドラッカーと関係なくない?」というルールもあるように見えると思いますが、私にとってはすべてドラッカーの考えがベースになっています。

これまで挫折してきたことのほとんどは、スタートする前に完璧に設計をして、頑張れば自分にもできることを選んできましたが、私の場合、これだと途中で「息切れ」をして、必ず挫折をしてしまいます。

なので、今回はものすごく「楽」をしました(笑)

 

まず、そもそも読書会のファシリテーションは当時で170回を超えていましたので、まったく苦ではありません。しかもその中で、自分にとって最も楽な『経営者の条件』をセレクトしました。

1本あたり1時間以内なら続けられると思ったので、初期の動画は1本あたり約5分です。撮り直しや、アップロードや、シェアの時間も入れて、1時間以内を目標にしました。(だんだん慣れて、その後、徐々に動画の時間は伸びていきました)

「服装やビジュアルは気にしない」という謎ルールも、言うまでもなく楽をするためです。これに関しては、のちのち「ジョブス・ルール」と名付ける事にしました(笑)

 

あまり「楽だ」「楽だ」と言いすぎると誤解を招きそうなので、一応フォローを入れておくと、「楽」をするとはつまり「意思決定の数をできるだけ減らす」ことを意味します。

毎日ネタを探したり、毎日ビジュアルまで気にすると、余計な意思決定にエネルギーを奪われて、私の場合は続かなくなってしまいます。なので今回は、徹底して意思決定の数を減らしたのです。

 

そのうえで、短期の結果ではなく、「まずは1冊を読む」ことと「将来的な資産化」を目標にしました。私の場合、回数や人数などの「数字」を目標にしても、あまりモチベーションが上がりません。

それよりも「この本だけは読み切る」と思った方が具体的で、イメージが出来るので、続ける動機になります。

その上で、結果が出なくても焦らない。正直、1日3回しか視聴されなかった日もあって、その時は心が折れそうになりましたが、それでも目標が「資産化」だったので、「最初は結果が出なくても仕方ないか・・・」と切り替えることが出来ました。

 

という訳で、「ひとり読書会」が続いた理由は、私の「弱み」はまったく気にせず、しかも最初からめっちゃ楽をして、「強み」だけが生きるように設計した事なのだと、今は思っています。

 

今回は前置きが長くなり過ぎましたが(笑)、そろそろ動画に参りましょう!

 

 

 

<ひとりドラッカー読書会4 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(1)>

【本文該当箇所】 18ページ:
成果をあげることがエグゼクティブの仕事である。成果をあげるということは、物事をなすということである。企業、病院、政府機関、労働組合、軍のいずれにあろうとも、エグゼクティブは常に、なすべきことをなすことを期待される。すなわち成果をあげることを期待される。

【一言コメント】
みなさんは「成果」と聞くと、どのような成果をイメージするでしょうか? 一般には「売上」や「利益」など、自分たちが得たいと思っているものをイメージしがちです。
しかし、ドラッカーは「成果」を「外の世界における変化」と定義します。組織は社会の中で、何かしらの役割を担い、その役割を通してプラスの変化を供給することを期待されるからです。組織の「外の世界」にプラスの変化を供給するとき、われわれはその仕事に対する対価をいただくことが可能となるのです。

 

<ひとりドラッカー読書会5 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(2)>

【本文該当箇所】 18ページ:
頭のよい者が、しばしばあきれるほど成果をあげられない。彼らは頭のよさがそのまま成果に結びつくわけではないことを知らない。頭のよさが成果に結びつくのは体系的な作業を通じてのみであることを知らない。

【一言コメント】
「成果をあげる能力」と聞いたとき、あなたは何をイメージするでしょうか? これまでの教育システムの影響で、われわれは「頭のよい者」を「優秀だ」と思いがちですが、実は仕事を通して成果をあげるための能力と、頭のよさの間には、それほど強い相関関係はありません。
成果をあげるために必要なのは、「情報」に「経験」をかけあわせて「生きた知識」にする能力であり、その「知識」を仕事における「実践」に替えるための能力なのです。

 

<ひとりドラッカー読書会6 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(3)>

【本文該当箇所】 19~20ページ:
肉体労働者は能率をあげればよい。なすべきことを判断してそれをなす能力ではなく、決められたことを正しく行う能力があればよい。(略)
今日では、知識を基盤とする組織が社会の中心である。(略)彼らは組織に貢献して初めて成果をあげることができる。

【一言コメント】
組織で働く労働者の中心は、かつては「Manual Worker(肉体労働者・作業労働者)」でした。彼らの成果は、言われたことを正しく行うこと。現場で何か判断することを求められる事も求められませんでした。
ところが現代は「Knowledge Worker(知識労働者)」を中心とする組織が、社会の主要な機能を担うようになりました。彼らに求められるのは、判断や意思決定。つまり成果に向けていかなる貢献ができるかを、自ら考え、行動することを期待されるのです。
人の働き方が変化したことに伴って、マネジメントに期待されることが大きく変化をしたのです。

 

<ひとりドラッカー読書会7 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(4)>

【本文該当箇所】 21ページ:
知識労働者を直接、あるいは細かく監督することはできない。

【一言コメント】
マニュアルワーカーが中心の時代は、彼らの身体の動かし方や動作を見て、外から監督することが出来ました。結果として、指示命令型のマネジメントも、ある程度は機能させることが可能でした。
ところが、ナレッジワーカーが中心になった現在、彼らが頭の中で考えていることを監督することは出来ません。ゆえに知識労働者は、自らが成果をあげるために自らをマネジメントしなければならなくなったのです。

 

 

<おわりに>

ドラッカーは、新しいことに取り組む際は「小さく始めよ」と言います。しかし同時に、「はじめからトップを狙って始めよ」とも言います。

正直、そこまで深く考えてスタートした訳ではなかったのですが、自分で実際にやってみて、はじめて「小さく」と「はじめからトップを狙って」を両立させるという事の意義が分かりました。

 

ドラッカーの言葉は、使ってナンボ!

頭で理解するのと、実践して肚落ちするのは、まったく違います。

みなさまもぜひ一緒に、実践して行きましょう!!

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鹿島晋

鹿島晋

ドラッカーのマネジメントをベースに「目を輝かせながら明日のことを話す」企業を増やすコンサルタント。ネット通販業界では18カ月間で売り上げ120倍を達成した実績を持ち、現在は中小企業の経営企画アドバイザーとして活動する。 読書会ファシリテーターとしては、関東・中国地方を中心に160回以上の読書会を開催(2018年12月現在)。実践するドラッカー講座では実践ナビゲーターも担当する。 サキュオ・コンサルティング株式会社 代表取締役。一般社団法人はぐ・くむ 代表理事。1978年 横浜市生まれ。

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