<バックナンバー>
そういえば、この動画配信を始めたころ、「こんなに全部しゃべっちゃって大丈夫なの?」と聞かれたことがありました。
たしかに普段の読書会で話している内容を、この動画でも惜しみなく話しているんです。むしろ普段の読書会とちがって、私が話す尺に限界をもうける必要もないから、情報量はむしろ多いくらいかもしれません(笑)
みなさんは、お金を払って何かを学ぶ際、何に対してお金を払っているでしょうか?
そこで得られる「情報」でしょうか?
ドラッカーは、
「知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である」『明日を支配するもの』
と言います。
私が動画で発信しているのは、あくまで情報に過ぎません。これらの情報を身につけ、実践するための場が、実際にやっているリアルな読書会です。
さらにドラッカーは、こんなことも言っています。
「今日の基本的な資源は情報である。しかるに、情報は他の資源と異なり、稀少性の原理に従わない。逆に、潤沢性の原理に従う。本を売れば、その情報は手元からなくなる。ところが、情報は売っても残る。むしろ大勢がもつほど価値があがる。」『明日を支配するもの』
同じ情報を持つ人が増えれば増えるほど、その情報の価値はあがっていきます。私がこの動画を通して惜しみなく情報を発信している理由は、むしろここにあります。
まずは「マネジメント」という知識体系があることを知る人が増えること。その知識をもつことによって、自分自身の人生が豊かになり、社会もよりよくなることを知る人が増えて欲しいと願っています。
その上で、われわれと一緒に「マネジメント」を実践する人が、少しづつ世の中に増えていって欲しいな~とも願っています。
マネジメントを実践する人が増えて、われわれの活動の価値までもが上がって行ってくれたらラッキーだな~と、個人的には悪だくみもしています。
あ、最後の話は、ここだけのナイショ話って事で!(笑)
さて、余談はこれくらいにして、本題の動画の方に参りましょう!
<ひとりドラッカー読書会12 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(9)>
【本文該当箇所】 30ページ:
組織は一人ひとりの人の強みを発揮させるための仕組みである。
【一言コメント】
組織は道具です。一人ひとりの人間が、ひとりで仕事をするよりも大きなものを生み出せると、その効果を認めてきたからこそ、われわれは組織という道具を使った社会をつくりました。組織という道具には3つの役割があります。その役割を果たせるようにすることが、マネジメントの役割です。間違っても、組織という道具に使われるような働き方をしてはなりません。それは組織本来の役割に反し、やがて成果をあげられなくさせてしまうのです。
<ひとりドラッカー読書会13 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(10)>
【本文該当箇所】 31ページ:
特に重要なこととして、組織の中に成果は存在しない。すべての成果は外にある。
【一言コメント】
組織は社会の機関であるとドラッカーは言います。社会の中で、何かしらの役割を果たしているからこそ、組織は存続し収益をあげることができます。視点を逆にしてみると、組織という道具は社会に何かしらの貢献を行う存在だと言うことができます。つまり、組織で働くわれわれ一人ひとりは、組織という道具を通して、外の世界への貢献を行う責任を担っているのです。
<ひとりドラッカー読書会14 『経営者の条件』第1章:成果をあげる能力は修得できる(11)>
撮影時のマイク音量が小さかったため、この動画のみ音量を上げてお聞きください
【本文該当箇所】 34ページ:
根本的な問題は、組織にとって重要な意味をもつ外部の出来事が、多くの場合、定性的であって定量化できないところにある。
【一言コメント】
仕事で何か新たなことを提案する際、われわれは「根拠は?データは?」という会話をすることが多くあります。しかし、定量的なデータにできるものは、すべて過去のもの。新たなことを始める際にデータを頼りにし過ぎることには、実は大きなリスクが潜んでいます。
外の世界の出来事や、新しい出来事について把握する際には、データに頼り過ぎてはなりません。ドラッカーは外の世界の出来事を把握するためには、「知覚」的にとらえることが重要だと言います。
<おわりに>
先ほど、「お金を払って学ぶ際、何に対してお金を払いますか?」という問いを投げかけさせていただきました。
私自身は、「学んだ知識を使いこなして、成果をあげられるようになる」ために、お金を使って学び続けています。
これまで、軽く3桁を超える諭吉さんたち(笑)を学びのために使ってきましたが、その中でドラッカーのマネジメントに集中することに決めたのは、この学びが私自身の目的に合致しているからですし、共に学ぶ仲間たちも同じ目的に向かっていることを感じているからです。
この動画を見て、まずは情報を手にする人が増えてくれたら、嬉しく思っています。そしてその中から、実際の読書会などで一緒に学び、実践する人が増えてくれたら、さらに嬉しいです!
学びを実践に変えて、よりよい社会を一緒に作る仲間が増えることを、心から願っています。

鹿島晋

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