皆さんこんにちは!
今週も『人生を変えるドラッカー』の「言葉」解説をお送りいたします!
これまで
『知識労働者』
『貢献』
『成果』
『強み』
『集中』
『廃棄』
『意思決定』
『読書会』
『エグゼクティブ』
『なすべきこと』
『修練』
『知覚』
の言葉の定義をお伝えしてきました!
今回は『記録』です。
よろしくお願いします♪
目次
- 東堂先生による【ことば解説】「15.『記録』の定義」
- 通常、仕事についての助言は「計画せよ」から始まる。もっともらしく思えるが、問題はそれではうまくいかないところにある。計画は紙の上で消える。よき意図の表明に終わる。実行されることは稀である。
- 私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。次に時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。『経営者の条件』p46
- 通時間を無駄に使わせる圧力は常に働いている。何の成果ももたらさない仕事が時間の大半を奪っていく。ほとんどは無駄である。
- 誰でも事情は変わらない。成果には何も寄与しないが無視できない仕事に時間をとられる。膨大な時間が、当然に見えながら実はほとんど、あるいはまったく役に立たない仕事に費やされる。『経営者の条件』p50
東堂先生による【ことば解説】「15.『記録』の定義」
ドラッカーのいう成果をあげる5つの能力の一つに、
「時間を管理する」がありました。
時間を有益なものとして成果につなげるために、どんなことが必要だったでしょうか。
ではまずは引用です。
東堂の台詞からです。
「みなさん、『経営者の条件』第二章は読んできましたね。ここからが、いよいよ本番です。成果をあげるために身につけるべき五つの能力が、章ごとに明らかにされていくわけです。第二章のタイトルは『汝の時間を知れ』。要するに、時間管理についての章です。では、堀川さんお願いします」
堀川徹が本を片手に、線を引いてきた箇所を読み上げた。
通常、仕事についての助言は「計画せよ」から始まる。もっともらしく思えるが、問題はそれではうまくいかないところにある。計画は紙の上で消える。よき意図の表明に終わる。実行されることは稀である。
私の観察では、成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。計画からもスタートしない。時間が何にとられているかを明らかにすることからスタートする。次に時間を管理すべく、時間に対する非生産的な要求を退ける。そして最後にそうして得られた自由になる時間を大きくまとめる。『経営者の条件』p46
「妻にもよく怒られるんですが、自分、どうにもせっかちなんです。すべてを大至急やろうとしてしまう。この文章を読んで改めて、いきなり仕事に取りかかるのではなく、まず時間をつくり出すことのほうが先だって気づきました。でも正直、余裕がなくて……」
「堀川さん、ありがとうございます。冒頭のとても大切な一文を読み上げてくださいました。ではこの章について少し説明します」
東堂はホワイトボードに「時間」と書いた。
「『汝の時間を知れ』。神々しいタイトルですよね。原題は「Know Thy Time」。古代ギリシャ語の格言「汝自身を知れ」、Know Thyself を意識してつけたようです」
「成果をあげる能力について具体的に読み進めていこうとする私たちに、まず、ドラッカーからの高らかな警鐘が鳴り響くのです。「汝の時間を知れ」と。時間について知ることは、第一に挙げられているほど、重要なことなのです」
そういうと東堂は、丁寧な字で三つの言葉をホワイトボードに書き加えた。
時間
記録
整理
まとめる
「時間管理において重要なアクションが、記録する、整理する、まとめる、の三つです。まずは現状把握です。記録してみないことには、何にどれぐらい時間を使っているか、わかりませんよね、記憶はあてになりません。記憶より記録、です。だからリアルタイムに記録するのです」
(記憶より、記録かあ)、徹が思わずうなった。
「ドラッカーは、年に数回、数週間に渡って自分の行動を記録するよう、勧めています。私も半年に一度、パソコンのスケジューラーで、一〇分刻みで約二週間分、記録するようにしています。手帳につけたり、ノートをつくる人もいますね」
(うーん、けっこう面倒そうだな)と徹が眉間にしわを寄せる。一方の夏子は(今度、記録用に大きめの手帳を探しに行こう)と前向きな様子だ。
「ドラッカーは、この重要な燃料である「時間」に対する愛情ある配慮ほど、成果をあげている人を際立たせるものはない、といっています。なすべきことをなすためには、まず時間の確保をすることが不可欠です。時間は成果をあげるための燃料なのです」
※その後、堀川徹は多忙なカフェ経営のかたわら、家族の問題にも直面することになります。「忙しい」とばかり言っていられない状況になっていくのです。
また引用に戻ります。
(やるしかないか。ドラッカーの言う時間管理を……)
徹は観念して、『経営者の条件』を開いた。
通時間を無駄に使わせる圧力は常に働いている。何の成果ももたらさない仕事が時間の大半を奪っていく。ほとんどは無駄である。
誰でも事情は変わらない。成果には何も寄与しないが無視できない仕事に時間をとられる。膨大な時間が、当然に見えながら実はほとんど、あるいはまったく役に立たない仕事に費やされる。『経営者の条件』p50
覚悟を決めた徹は、先日の読書会を思い返そうとした。
(確か時間管理は、記録する、整理する、まとめる、の三段階だったな)
(東堂先生は、「記憶より記録」って言ってたっけ。リアルタイムで記録しろって……)
ちょうど手元に、店舗のレイアウトを考えるときに買った、大判の方眼ノートがあった。これに時間の目盛りを入れて使うことにした。
ドラッカーは「時間の記録の方法については気にする必要はない」という。我流でかまわないということだ。徹は一マスを五分に設定し、主に仕事をしている朝八時から夜十一時まで、目盛りを書いていった。
引用を終わります。
では東堂先生なら何て言うかを想像して書きますね~!
~以下東堂先生から皆さんへ~
「堀川さんはご家族のこともあって、とにかく時間管理が火急の課題となられたのですね。ドラッカーの時間管理は効果てきめんですから、実践されたこれからが楽しみですね。
記録、ということについて少し説明しますね。堀川さんは方眼ノートをお使いになったとのこと。すばらしいですね。すぐにできること、やりやすいこと、実践のコツだと私も思います。その方眼ノートに記録するにあたって、私が読書会って言った言葉「記憶より記録」を覚えていてくださいました!
※著者注:この「記憶より記録」という言葉は、実は『実践するドラッカー』で著者佐藤等先生が書いている言葉です。とてもキャッチーでわかりやすいので、『人生を変えるドラッカー』で東堂先生の台詞として使わせていただきました!
自分の活動を記録していくときは、とにかくロボットのように感情や意思を交えないで事実のままを正確に機械的に記録して行ってください。まだ、整理の段階ではないのです。とにかく記録に徹すること、そのことにより素晴らしいデータができあがります。2週間もやってみるとその記録データは宝物になりますよ!記録に徹する、やってみてくださいね!」
ということで今回もブログ読者の皆さん向けに、特別に東堂先生に語っていただきました☆
今後も「東堂先生が言うであろうちょっとした一言」をお伝えしていきましょう!
ではでは!
次回もお楽しみに!
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