「うちの店はね、茅ヶ崎で一番値段が高いって言われてるんだよ」
わたしが家業のガソリンスタンド(現在は廃業)に関わってから、すぐに社員さんに言われるようになったのがこの言葉でした。
強烈でした。ガソリン=安いことが大前提、のような時代。1円2円の変動がニュースで取り上げられる時代。。。
「値段が高い=大いなる悪」と一瞬で捉えてしまった自分は、そこから苦しむことになります。
「うちは、お客様に悪いことをしているんだ」
「申し訳ない」
「うちなんて、居てはいけない店なのかもしれない。。。」
そんな風に一人ネガティブな方向に走り始めます。
ひょっとしたら、「いらっしゃいませ」ではなく「高い価格で申し訳ございません」と謝った方がいいのかもしれない、それくらいに思っていたのも事実です。
そんな中、初めてドラッカーの言葉を知った実践するドラッカー講座(実ドラ講座)にて。
「うちは、茅ヶ崎で一番高い値段の店って言われてるんです。。。。(気持ち真っ暗)」と白状した時のこと。
佐藤先生、清水先生に言われた言葉は今でも忘れられません。
「組織は道具。道具だから目的がある。組織の目的の一つは、社会に対して特定の使命を果たすこと。値段が茅ヶ崎で一番高くても、内容聴けばお客様は多く来てくれている。洗車は行列ができるほどに人気だという。それは、あなたのお店がお客様に対して、あなたのお店にしか果たせない使命を、今、正に果たせているという証拠。」
そして
「成果は組織の外にある。成果とは、組織の外の世界における良い変化のこと。組織の外の世界=お客様のこと。成果に焦点を合わせるとは、お客様の生活や仕事に良い変化を起こすことに焦点を合わせるということ。成果に焦点を合わせなさいと、ドラッカーは言ってます。」
ガーン!!!
「大いなる悪を行い、居てはいけない店」 では無かったんだ。
自分達は、特定の、他のお店では果たせない、使命を果たしているんだ。
そんな風に捉えられたのは、家業に携わって初めてのことでした。
「私たちには、私たちにしかできないことがある。使命があるんだ!お客様にもっと喜んでもらいたいな。どんな風にしたら、もっと喜んでもらえるかな。早く、はやく、お店に帰って考えたい!みんなに、このことを伝えたい!!!」
ちょうどその日は自分の誕生日。休み時間にサプライズのケーキでお祝いをしていただいたのですが、自分個人よりも、お店にとって、新しい何かが生まれたような、大きな希望を感じた一日でした。



Chihiro- C

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