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「とめさん流ドラッカーの学び方」(第5話)自分自身をプランニングする〜未知への旅へ
皆さん!こんにちは!
「Smile & Challenge」あなたの笑顔とチャレンジを応援する“心のプリンス”五月女(さおとめ)こと、とめさんです!
『実践するマネジメント読書会®️』読書会ファシリテーターとしてドラッカーマネジメントを学び、57歳にして第二の人生を考えはじめた会社員です。
前回まで、『The Five Most Important Questions(経営者に贈る5つの質問)』を課題本として、質問の一つひとつに答えてきましたが4つめの質問で思考がストップしてしまいました。4つめの質問とは…
4. What are our results ?(とめさんの成果は何か)
人生の成果???
もう一度原点に振り返ってみます。
人はどうして働くのか
『人生を変えるドラッカー』吉田麻子著。2017年にこの書籍と出逢い私の人生は変わりました。この書籍は北海道を舞台にした「実践するマネジメント読書会®︎」を小説にしたものです。9人の登場人物が読書会を通して「働くとは何か」を、それぞれの目線、価値観で考え、自分自身と向きあいながら「成果をあげる5つの能力」を修得していきます。
この書籍を何度も読んで、「人はどうして働くのか」という以前からモヤモヤしていたものが少しクリアになったのです。「人は自己実現を通して社会に貢献する」が、その時の答えでした。
そのためにはどうしたらよいか?
その時わたしにできることは、読書会ファシリテーターになること。読書会ファシリテーターとして、ドラッカーを学び、その学びを人々に伝えることで社会貢献できるのではないか?そう…『人生を変えるドラッカー』に登場するリザルト学習塾の「東堂先生」のように…
その日から「東堂先生」が人生の目標となり、成果は「東堂先生になる!」と決めたのでした。
読書会プレミアムに参加してヒントを探す
その週は『実践するマネジメント読書会®︎』プレミアムが開催される週。前回、「目的とミッション」の章では、目的とミッションは密接な関係があることを知りました。今回の章は、「目標」と「目標設定とその実行」です。この章は、アドバンスコース(マネジャーの仕事)でも取り上げている章で、一度は読んでいるところ。今回はプレミアムコース(事業のマネジメント)の目線を加えて、個人(セルフマネジメント)のミッションを考えてみます。
実践するマネジメント読書会プレミアム第5回
『マネジメント(上)』第8章「目標」・第9章「目標設定とその実行」
何度も読んで、気になったところに線を引きました。
事業の目的とミッションについての定義は、目標として具体的でなければならない。
なぜならば、そのままでは、目的とミッションは、決して実現されることのない洞察、意図、スローガンに終わるからである。マネジメント(上)p128
ドラッカー教授がマークス&スペンサー物語から導きだした原理・原則が書かれていました。
とめさんが提供する「笑顔」と「チャレンジ」は、「目的」と「ミッション」についての定義を目標として具体的にしなければならない…
確かに目標を設定していなければ「成果」が測定できない…だからぼんやりしていたのか…
更に、こう続きます。
したがって、目標は次の8つの領域において必要とされる。
(1)マーケティング( Marketing )
(2)イノベーション( Innovation )
(3)人的資源( Human Organization )
(4)資金( Financial Resources )
(5)物的資源( Physical Resources )
(6)生産性( Productivity )
(7)社会的責任( Social Responsibility )
(8)必要条件としての利益( Profit Requirements )
これらの領域についての目標が5つのことを可能にする。事業の全貌の把握、個々の活動のチェック、とるべき行動の明示、意思決定の評価、現場での活道の評価と成果の向上である。マネジメント(上)p130
でもどうやって…
「Help Me Peter !」…
目標の設定とその実行
目標の設定について、8つの領域についての解説が次の第9章に書いてありました。
目標の設定において中心となるのは、マーケティングとイノベーションである。事業が成果を得るのは、この2つの領域においてだからである。顧客が代価を支払うのは、この2つの領域における成果と貢献に対してである。
あらゆる目標が、成果についての目標でなければならない。その目指すところは、意図することではなく行動することである。マーケティングとイノベーション以外の領域における目標は、すべてマーケティングとイノベーションの領域における目標の達成に資するものでなければならない。マネジメント(上)p134
次の節からの解説に従って、ひとつづつ考えてみます。
とめさんの目標を設定する
(1)マーケティング:マーケティングの目標は複数存在する。戦略的に集中の目標をたてる。
- 既存市場:読書会などマネジメントを学んでいる人
- 新しい市場:これからマネジメントを学ぼうと考えている人(音楽仲間、アウトドア仲間、英語スクール仲間)
- 既存商品:「ドラッカー年譜」「絵で見るドラッカー」
- 新商品 :「絵で見るドラッカー(英語版)、「メモリアルアート」、「実践するドラッカー講座」、「iPadお絵描き講座」、「〇〇さん年譜カード」、イベントチラシデザイン、ポストカードデザイン、名刺デザイン、イベント企画立案、イベント運営手伝い
- それぞれについて、必要条件としての利益から、測定可能な成果、期限を設定する。
(2)イノベーション:イノベーションは市場と顧客のニーズから生まれる
- 人生100年時代をワクワク生きるためのコミュニティスペースの創造(笑顔でチャレンジする人が集まる「学び」「遊び」「癒し」の場所)
- 具体的な数値目標を設定する。
(3)人的資源:スペシャリストの確保、スキルと姿勢についての目標をたてる
- とめさん、協力者(スペシャリスト)
- 自身の必要スキルの目標、目標達成に必要な人的資源(協力者)をリストアップする。
(4)資金:資金調達
- 現在「ゼロ」…(笑)
- 目標達成に必要な資金計画を再度見直す
(5)物的資源:土地などの資産
- iPad Pro 9.7、iPad Pro 12.9、Surface Pro、EPSONカラープリンタ
-
Gibson Les Paul(Historic Collection 1960)、Martin−HD28、Washburn Travel Series Rover RO10
- 現在所有している物的資源を生産的に使う目標をたてる。
(6)生産性:人材、資金、物的資源について生産性の目標を設定する
- 現時点では資源が少ないので、自身の「時間」を生産的に使う目標をたてる
- 付加価値(製品、サービスから生まれた収入と、生産のための材料に支払った支出との差)から、とめさんが提供する製品、サービスの生産性を考え、今後の方向づけを行う
(7)社会的責任:単なるよき意図の表明ではなく、企業の戦略に組み込まなければならない
- とめさんが住んでいる埼玉県に対して果たす社会的責任を考える
- 老人ホーム向け「◯◯おばあちゃんの人生紙芝居」の提供など…(◯◯おばあちゃんの人生を紙芝居にして、あアコースティックギターで物語風に語るイベントを老人ホームにプレゼントする)
(8)必要条件としての利益:7つの領域を徹底的に検討、設定したあと「どれだけの利益が必要か」に取り組む
- とめさんが生活でき、事業の継続できる
- 協力者(スペシャリスト)を確保できる
- イノベーションを行い経済発展の担い手になる
- 利益の必要額について計画をたてる
ドラッカー教授の原理・原則をわたしなりに置き換えて、少しづつクリアになってきました。
機会に焦点を合わせる
5つの質問と向き合っていて、あることに気づきました。学びの師匠である佐藤等先生が、いつもおっしゃている
「強みはプロセスの中にしか存在しない」
このことばから、もう一度、とめさんの「強み」とは何かを考えてみます。
問題ではなく、機会に焦点を合わせることが必要である。もちろん問題を放っておくわけにはいかない。隠しておけというわけではない。しかし問題の処理では、いかにそれが重大でなものであろうとも、成果がもたらされるわけではない。損害を防ぐだけである。成果は機会かわ生まれる。『経営者の条件』p11
そして、機会を考えるとき「予期せぬ成功」「予期せぬ失敗」がトップに書かれています。
とめさんのプロセスの中に存在する「強み」「予期せぬ成功」…
その時思ったのです、「絵を描くこと」がきっかけでご縁をもらうことが多く、お褒めのことばをたくさんもらってたのに、自分自身では「絵を描く」こと自体は強みという認識をしていませんでした。
でも、この「絵を描く」が現在のプロセスの中に存在する強みだとすれば、予期せぬ成功は既に起こっているのかもしれないのでは…と。
そこから、「絵を描く」というプロセスをきっかけとして、ミッションを広げていくという発想が生まれたのです。
今、わたしが持っている資源は「iPad」と「ギター」しかありません…でも、わたし達は「知識労働者」。知識労働者は、知識、情報、アイデアで価値を生み出すことができます。そして、現代社会はグローバル化したことで、巨大なマーケットがひとつになりました。
こう考えると、勇気が湧いてきて未来が見えてきます。
この前向きな「未来志向」の資質をくれた天国の両親にも感謝です。
転換への旅は未知への旅である
定かならぬ時代への到来を意識する組織にとっては、転換への旅は、未知への旅たらざるをえない。自らを変革し、成果をあげる生産的な存在に仕立てあげなければならない。
旅路の道標は明らかであっても、到着地までの地図はない。しかも到着地は、前方の悪路のみならず、自らがミッションとするものによって規定される。『経営者に贈る5つの質問』フランシス・ヘッセルバイン
リーダー・トゥー・リーダー財団(元ドラッカーNPO財団)の創立者であるヘッセルバインさんは、著書のラストをこう締めくくっていました。
The Five Most Important Questions
人生の課題『The Five Most Important Questions(経営者に贈る5つの質問)』をもう一度まとめてみます。
1. What is our mission ? (「Smile ,Challenge & Support 」心のプリンスになる)
2. Who is our customer ?(自己実現するため笑顔でチャレンジしたい人)
3. What does the customer value ?(ドラッカーの学びを絵、音楽を通して伝え、人を笑顔に変える)
4. What are our results ?(東堂さんになる)
5.What is our Plan ? (8つの領域の目標を実行に変える)
この5つの質問は、これで終わりではなく継続して考えブラッシュアップしていきます!
ありがとうPeter !
(つづく)
とめさん流「笑顔をつくる7つ道具」
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五月女 圭司
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