~もし教師がドラッカーの本を読んだら~第3回 「強みを生かす」


みを生かす」~卒業生との再会より~

 

 夕陽が美しい秋。卒業生と8年ぶりの偶然の再会です。

中学3年のあの頃、よく保健室に1人で来ていたA君でした。

 

いきいきとした目で、再会するなり

「先生!中学の時はどうもありがとうございました。あの頃周りに出来ないことばかり指摘されていたので、先生に言ってもらった言葉がとても残っていました。あの時、否定ばかりされていたら、僕ダメになっていたと思います。」と思いがけない言葉が返ってきました。

中学時代の私のひと言を憶えていていたのです。 

「A君にかけていたドラッカーの言葉って何だったろう?」

「そうだ!!強みを生かすだ!」

A君にはドラッカーの「強み」のエッセンスを紹介していました。



「大きな強みをもつ者はほとんど常に大きな弱みを持つ。山あるところに谷がある。しかもあらゆる分野で強みをもつ人はいない。」

                        『経営者の条件』



成果をあげるには、「強みを生かす」ことについて話していたのです。

あなたはダメなんかじゃない!人の弱みではなく、A君自身の強みを見つけ、それを伸ばして欲しいことを伝えておりました。

 

 彼は現在家業の会社を継ぎ、代表となって頑張っていました。

品質へのこだわりを大切に、先代が考案した商品を、徹底した品質管理と生産。併せて自らも商品開発していく前向きな姿勢。

そして地域の催事には積極的に協賛し「地域貢献」を図っていました。

「こだわる」とか「行動力」「継続する」強みが働いていたようです。

 

A君からのメールには

「先生が言ってくれた言葉は本当に勇気づけてくれて、今でも辛い時に思い出します!今度は○○で会いましょー!」とありました。

 

 

 私は「Dラボ」サイトにある、佐藤 等氏の「P.F.ドラッカー今週の名言」を、A君に送りました。


<P.F.ドラッカー今週の名言>
自らを成果をあげる存在にできるのは、自らだけである。

今一度立ち止まって確認したい。
自分が持っているものは何か。
人は持っていないもので成果をあげることはできない。
持っている個性、能力やスキルを最高に引き出すことをあらためて決意したい。


 

A君からメールをもらった昼休みのことです。

仲良く保健室に入って来る3年生男子二人。

「これ。先生の携帯?かっこいいね。」

「今さっき8年ぶりに再会した卒業生から、メール来て。」

「えー何て?」

「先生が言ってくれた言葉は、本当に勇気づけてくれて、今でも辛い時に思い出します!って」(笑)

「えッー先生!やるね」

「それって どんな言葉?」

人の強みを生かす!       

強みに目をむけること!

についてなの。」

 

「今年の流行語に「ワンチーム」ってあるでしょ。

みんなそれぞれに弱み・強みがあります。

ワンチームをパズルに見立てると、

弱みのへこんでいるところを、他の人の強みのでっぱっているところでうめる。人の強みを成果に結びつけて、人の弱みを中和する。ってことなの。」

「ふうんんんんーーーん。」(うなづてい聞く2人。)

 

「マネジメントの教授ドラッカーがこう言ってます。

~大きな強みをもつ者はほとんど常に大きな弱みを持つ。山あるところに谷がある。しかもあらゆる分野で強みをもつ人はいない。~と!」

「ホー。なるほど!!なるほど!」

 

ひとつの言葉が、8年もの間、彼をはげましていた。

学力テストだけではメジャーできない、人の成長や個性に視点を当て、個人の強み(資質)は何か。強みにベクトルを合わせて、発揮できる場所はどこか。強みを伸ばすことが成長の要であり、自己肯定に繋がる。。。。。ことを実感しました。

ドラッカーの言葉がA君を支えてきたかもしれない。

そしてきっとこれからも。。。。

彼の「強み」活動が、会社経営と地域貢献に役だっている。

今後が楽しみな秋の彩りを感じる時が流れていました。

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SAKURAI

SAKURAI

養護教諭として30年余り、小・中学校の保健室に勤務している。2010年にドラッカーの読書会に初参加し、以後教育現場での実践を展開中。養護教諭の先生方や、経営者の方々にセミナーで紹介している。現在「読書会」のファシリテーターとして実践活動中である。

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