<バックナンバー>
師走になりました。
暦の上ではディセンバーです(懐かしい…笑)
先日、地元横浜で読書会プレセミナーを開催したのですが、その際、体験読書会でこんな話をしました。
「年初に目標を立てた人はいると思いますが、その目標をいま憶えている人、少ないんじゃないかと思います」
「目標は立てるだけじゃダメです。目標に照らし合わせてフィードバックすることが大切だと、ドラッカーも言ってます。」
その場の勢いとはいえ、偉そうなことを言ってスミマセンでした…<(_ _)>
実は、私も忘れてます。
年初の目標。。。
発言してしまったからには、私自身がやるしかありません。
今回のプチコラムでは、今年一年を目標に照らし合わせて、公開処刑的に(笑)、振り返ってみようと思います。
さて、そう決意してはみたものの、実はここ数年、たいした目標を立てずに日々を過ごしてしまっています。振り返ろうにも、そもそも振り返るための素材がありません。
この時点で、まず大反省です…(^^;
そうは言っても何かはあるだろうと、ようやく思い出したのが、毎年正月にFacebookに書いている「今年の一字」という投稿。
さて、今年の正月に私が書いていたのは、、、
・
・・
・・・
「運」の一字。
正月ごろの私によると、偉そうにこんな解説がついています。
“今年の目標は「運」
別にラッキーになりたいとかそういう訳ではなく(笑)、運ばれていく流れに逆らわず、一つ一つを着実に、宇宙からのオーダーをこの地球で現実の形にしていく1年を過ごそうと思います。”
はい、目標としてまったく機能しておりません。
「だから何だよ?」って感じです。
正月のオレのバカ!(笑)
決して定性目標が悪いという訳ではありませんが、それならば、何か数値で測定できる要素をあらかじめ考えておかなければ、目標倒れに終わってしまうとドラッカー大先生も言っております。
正月のウカレポンチな気分のまま書いた目標らしきものは、単なる「標語」に過ぎませんでした。
今年の年末年始は、せめて目標設定の時間くらいは取ろうと、この瞬間に決意しました…(^^;
とはいえ、一応形だけでも振り返っておきます。
【できたこと】
・思いつきでYoutubeを始めて、240日以上続いた。
・お盆に思い立って事業の定義を書いてみた。そうしたら新たな講座が生まれた。
・Youtubeを続けたら、お仕事を依頼してくださる方がいた。
・読書会に来てくださっている方からも、お仕事をいただけた。
【振り返りと反省点】
・書いた通り、本当に「運」任せだった。
・完全に「思いつき」頼りの一年だった。
・とはいえ、思いつきをドラッカーで形に出来たのは、予期せぬ成功だった。
・そもそも標語だけでは、振り返ろうにも振り返れないことが分かった。
【フィードバックを踏まえて】
・来年はちゃんと後で振り返れるような目標を立てる
・地道な積み重ねは大事。そこからつながるご縁もある。
・「運」と「思いつき」は大事だけど、もう少し体系的に取り組む要素も増やす
・実践してみたドラッカーの言葉は、何かしらの成果になっている。来年は最低2つ、ドラッカーの言葉(できればこれまで使ってこなかったもの)を実践してみる。
・数値にできる目標を立てると共に、数値化できない目標もきちんと立てる。数値化できるものは、結果だけの振り返りにならぬ様、あらかじめ後で振り返ることを意識しておく。(下の「おわりに」を参照)
以上。
公開処刑、これにて終わります(笑)
私の場合は、年初に立てたのが目標ではなく「標語」だったせいもあり、小学生の夏休みの反省文のようになってしまいましたが、それでも振り返ってみると、新たな気づきや発見につながりました。
今年も残すところ、あと1か月。
みなさまも是非、年初に立てた目標を振り返ってみてはいかがでしょう?
それでは、そろそろ動画に参ります!
目次
<ひとりドラッカー読書会35 『経営者の条件』第3章:どのような貢献ができるか(5)>
【本文該当箇所】 84ページ:
貢献に焦点を合わせるということは、責任をもって成果をあげることである。
【一言コメント】
「責任」という言葉は、ドラッカーに繰り返し登場する最重要キーワードの一つです。自由で機能する社会を実現するために、われわれは一人ひとりが社会という共同体に貢献するという責任をもちます。とくに現在は組織の社会。社会の主要な機能を組織が担うようになった今の時代では、組織が成果をあげなければ、社会が機能しなくなってしまいます。われわれ一人ひとりが、日々の仕事を通して、社会を機能させる責任の一端を担っていることを意識することが大切なのです。
<ひとりドラッカー読書会36 『経営者の条件』第3章:どのような貢献ができるか(6)>
【本文該当箇所】86ページ:
自分にできて人にできないことで、もし本当にうまくやれば会社を大きく変えるものは何か。
【一言コメント】
組織の中でよい仕事を行い、成果をあげれば、やがては新たな役割を手にすることになります。しかしその時、自らに期待される役割が大きく変わることを認識できなければ、新しい役割で成果をあげることが出来ません。たとえば営業として優秀な仕事をし、マネジャーになる。その際、期待されるのは営業マンとして更なる個人実績をあげることではなく、マネジャーとして部下の成果をあげられるようにすることです。成果をあげるには、自らに期待される役割について常に考え、いまの役職や役割だからこそ行える貢献に集中しなければなりません。
<ひとりドラッカー読書会37 『経営者の条件』第3章:どのような貢献ができるか(7)>
【本文該当箇所】88ページ:
知識労働者が生産するのは物ではなく、アイディア、情報、コンセプトである。
【一言コメント】
現代の組織は、専門家を中心とした組織です。専門家は専門化するほど、知識という資源を生産的に使うことが出来ます。しかし、知識の生産性が向上したとしても、仕事のプロセス全体の生産性が高まらなければ、結局は成果をあげることができません。事業とはプロセスです。自らの提供する専門知識が、他の誰かに貢献したとき、はじめて組織全体の成果につながります。専門家こそ、自らの行える貢献について考える必要があるのです。
<ひとりドラッカー読書会38 『経営者の条件』第3章:どのような貢献ができるか(8)>
【本文該当箇所】89ページ:
知識あるものは理解されるよう努力する責任がある。
【一言コメント】
専門家は自らの専門分野に閉じこもってしまいがちです。「理解できない相手の能力が足りないんだ」などと思ってはいないでしょうか? たとえ自らの専門分野では優秀であったとしても、その知識やアウトプットを他者が活用してくれなければ、専門家は成果をあげることが出来ません。「大工と話すときには、大工の言葉を使え」。コミュニケーションは受け手によって成立します。専門家こそ、相手が理解できるようコミュニケーションを行う必要があるのです。
<おわりに>
ちなみに、他にもFacebookの過去の投稿を流し読みしてみると、2つほど今年の目標めいたものを発見しました。
「(リアル)読書会は2018年のペースを数年は維持する」
「自社の事業の売上は、過去最高を目指す」
1つ目の目標は、今年も達成できました。(昨年:48回、今年は50回の見込み)
2つ目の目標は、前年比プラス着地しそうなものの、残念ながら未達に終わりそうです。
数値目標を振り返った際、「できたか?」「できなかったか?」の2択思考で振り返りを終えようとした自分に気付いて、ハッとしました。
とくに売上目標などは、本来ならば「何が上手く行ったのか」「何が上手く行かなかったのか」まで掘り下げた方が良いはずなのに、未達だったこともあり、深掘りすることに自分自身が心理的な抵抗感を感じていることにも気付かされました。
はじめに目標を設定するときに、あらかじめ振り返る際の心理的抵抗があることまで踏まえて、測定指標を設定しておかないと、意義ある振り返りができない可能性があることも、今回の新たな発見でした。
という訳で、来年に向けて、しっかり目標という道具を私自身が使いこなしてみようと思います。
皆さまもよければ、ご一緒しましょう!



鹿島晋

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