皆さんこんにちは!
今週も『人生を変えるドラッカー』の「言葉」解説をお送りいたします!
これまで
『知識労働者』
『貢献』
『成果』
『強み』
『集中』
『廃棄』
『意思決定』
『読書会』
『エグゼクティブ』
『なすべきこと』
『修練』
『知覚』
『記録』
『責任』
の言葉の定義をお伝えしてきました!
さあ、年内にどこまで行けるでしょうか!
今回は『動機づけ』です。
今回は『実践するドラッカー【思考編】』を手にする東堂先生が出てきますよ♪
よろしくお願いします♪
東堂先生による【ことば解説】「17.『動機づけ』の定義」
今回はまず引用をしていきますね。
『人生を変えるドラッカー』の冒頭部分です!
ー以下、引用ですー
青柳夏子がドラッカーに出会ったのは、まったくの偶然だった。
その日、夏子はとても強い怒りを感じていた。我慢できないくらい頭に血がのぼっていた。
(もう、無理。社長の発言、絶対に許せない。)
10年以上勤めた会社を、いま初めて夏子は(辞めたい)と思っていた。
怒りの原因は、昨日の社長との会話だった。
「あれ、夏子。来月の会場、取れてないぞ」
2週間後に迫った研修の会場が確保されていないことが発覚したのだ。
「えっ。先方の自社ビルでやるのかと思っていました。特にご指示がなかったので」
いつもは明るく温和な社長、北原進一の目が険しくなった。
「ご指示がなかった?お前なあ……。先方さん、いつもと違う環境で研修を受けることにメリットを感じていたって話、この間の会議で言っただろ?そのぐらい気づいてくれよ。俺がいちいち指図することじゃないだろ。いったい何年、この仕事やってるんだ?言われなきゃできないなんて、新入社員じゃあるまいし。頼むから、少しは自分のアタマで考えて行動してくれよ」
ずっと仕えてきたボスからのあまりに無神経な言い方に、夏子は大きなショックを受けた。たしかにその話は記憶にあったが、このところあれこれと忙しく、また特に頼まれたわけでもなかったので、そのままやり過ごしてしまっていた。
夏子が勤めている会社〈ポテンシャル〉は、社長の北原が一代で築いた研修会社で、来年20周年を迎える。夏子が大学を卒業し新卒で入社した頃は、まだ所帯も小さく、まさに育ち盛りのベンチャー企業だった。以来、総務課で社長のサポートから庶務まで、雑多な仕事を一手に引き受ける日々を過ごしてきた。
頼まれた仕事は心を込めて仕上げ、社長に「夏子の仕事は丁寧だな。ありがとう」と言われるのが何よりも嬉しかった。
資料をつくれと言われたら、細部まできちんと指示を仰いで期待通りのものにする。大切な来客とあれば、事前に先方の顔ぶれや好みを聞いておき、タイミングよくもてなした。たとえお世辞であっても、「気の利くスタッフがいてうらやましい」「御社のお茶は実においしい」と感心されることはよくあった。
これまで社長の指示を一番に思い、少しでも役に立とうと仕事をしてきた。それというのも、道なき道を切り開く北原を心から尊敬していたからだ。だからこそ、長年の間、従順に仕えてきた。
それなのに、あんな言い方をするなんて。しかも、みんなの前で……。
一晩寝ても、まだ怒りが収まらなかった。
ー引用を終わりますー
本書の主人公、青柳夏子が上記のような状態で怒りを感じるところから物語は始まります。
このあと夏子はドラッカーの学びと出会ってポテンシャルの倒産を防ぐために奮闘していくわけですが、
その夏子の「動機」はどこにあるのでしょうか。
ここからは東堂先生に語っていただきましょう。
「青柳さんはドラッカーと出会って実践し、会社に大きな貢献をしました。
その青柳さんの頑張りは素晴らしいものですが、ここに青柳さんが自らを動機付けしたことが大きく寄与しています。
今日は「動機付け」ということについて話していきましょう。
ドラッカーの学びではマネジャーの仕事として、メンバーの動機づけやコミュニケーションをあげていますが、セルフマネジメント的な視点でいっても知識労働者は自らに働く動機づけをしていくことが大切です。
青柳さんがよく言う北原社長の存在。青柳さんは北原の指示を一番に思い、少しでも役に立とうと仕事をしてこられた。
それというのも、道なき道を切り開く北原社長を心から尊敬していたからだといいます。
このあと青柳さんはその北原社長のいう事をとにかく聞いてきたことを受け身的な姿勢だけでなくひっくり返して自らの強みとしています。
このことはとても大切なことなんです。
今日は佐藤等先生が著された『実践するドラッカー【思考編】」の18ページ「働く動機」を読んでみましょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・知識労働者は生計の資だけの仕事では満足できない。彼らの意欲と自負は、知識人としての専門家のものである。彼らは、知識をもって何事かを成し遂げることを欲する。したがって知識労働者には挑戦の機会を与えることが不可欠である。『断絶の時代』P296 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 知識労働者は、自らを仕事に向かわせる「動機づけのメカニズム」を知らなければなりません。ドラッカー教授の名著『現代の経営』にある中世ヨーロッパ時代の逸話を材料に考えましょう。 ある人が工事現場の脇を通りかかり、汗を流して働いている数人の石工に、「何をしているのか」と問いかけました。 一人目の人は、こう答えました。「これで食べている」と。 二人目の人は、手を休めずに答えました。「国で一番腕のいい石工の仕事をしている」と。 最後の一人は、目を輝かせて答えました。「教会を建てている」と。 『現代の経営』の逸話はここで終わっていますが、この工事現場の一番奥には、こう答える石工がいました。「この地域の心の拠り所をつくっている」と。 『実践するドラッカー【思考編】』p18
「この『実践するドラッカー』シリーズは、ドラッカーの本を読んでいくうえで必携の副読本です。ここにもあるとおり、知識労働者は自らに働く動機づけをしていくことが必要です。
青柳さんは、この部分がぶれなかったことで実践力が増したようにも感じ取れます。
自分をどう仕事に向かわせるか。
自分を動機づけするものは何か。
この機会に考えてみてくださいね!」
ということで今回もブログ読者の皆さん向けに、特別に東堂先生に語っていただきました☆
私達の読書会でもみんなが読んでいる『実践するドラッカー』が登場しました。
東堂先生ももちろん読んでいるのです☆
「自らを動機づけ」すること。知識労働者にとって大事ですよね。
やらされ感がある、とか、言われたからしぶしぶというのと、自らを動機づけしている、のとでは全然違うスタートラインとなります。
皆さんも東堂先生の問いかけのように、「自分を動機づけするものは何か」を考えてみてください♪
私の場合は何かなあ・・・。
カラーやドラッカーで輝いていく人を見るのが好きだから。
人の可能性が楽しいから。
なんだかそのあたりにあるような気がします!
それでは今回はこのへんで失礼します。
今後も「東堂先生が言うであろうちょっとした一言」をお伝えしていきましょう!
ではでは!
次回もお楽しみに!
●皆さんはご自分の「強み」をご存知ですか?
自分の強みを知ることにご興味のある方は私の個人ブログとなりますがこちらの記事もご参照ください。
吉田麻子ブログ『asakoの7色LOVEPOWERDAYS』
※↓↓↓当たる!自分がわかる!とご好評をいただいております↓↓↓
「7色で強み診断!(お問い合わせ多数につき、まとめ記事アップしておきます)」


最新記事 by 吉田麻子 (全て見る)
- 著者が語る『人生を変えるドラッカー』を100倍生かす方法!読書会ファシリテーター東堂先生による【ことば解説】「30.『実践』の定義」 - 2020年4月11日
- 著者が語る『人生を変えるドラッカー』を100倍生かす方法!読書会ファシリテーター東堂先生による【ことば解説】「29.『真摯さ』の定義」 - 2020年3月27日
- 著者が語る『人生を変えるドラッカー』を100倍生かす方法!読書会ファシリテーター東堂先生による【ことば解説】「28.『意見の不一致』の定義」 - 2020年3月13日
- 著者が語る『人生を変えるドラッカー』を100倍生かす方法!読書会ファシリテーター東堂先生による【ことば解説】「27.『一般的な問題と例外的な問題』の定義」 - 2020年3月6日
- 著者が語る『人生を変えるドラッカー』を100倍生かす方法!読書会ファシリテーター東堂先生による【ことば解説】「26.『自己開発』の定義」 - 2020年2月28日