皆さんこんにちは!
今週も『人生を変えるドラッカー』の「言葉」解説をお送りいたします!
これまで
『知識労働者』
『貢献』
『成果』
『強み』
『集中』
『廃棄』
『意思決定』
『読書会』
『エグゼクティブ』
『なすべきこと』
『修練』
『知覚』
『記録』
『責任』
『動機づけ』
『位置と役割』
の言葉の定義をお伝えしてきました!
今週は『卓越性』です。
よろしくお願いします♪
東堂先生による【ことば解説】「19.『卓越性』の定義」
今回も『人生を変えるドラッカー』の引用をしていきますね。
ー以下、引用ですー
(一部省略して抽出しています)
陣内抜きに数字を達成できないチームとメンバー。仕事の成果は、組織の内側である目標数字の達成、つまりニンジンだけに照準を合わせている現状――。
スランプに陥った陣内が発している重要なメッセージを、真剣に受け取らなければならない。いま根本から解決できなければ、立ち行かなくなるだろう。
気がつくと、思わずこう言っていた。
「あの……、みんなでドラッカーを読みませんか」
予想外の言葉に、全員がきょとんとしている。
「僕たちはこれまで、陣内の数字に頼ってきた。個人が未達でも、グループの数字は達成できていた。でも、もう陣内の数字は見込めないかもしれない。だとしたら、このメンバーでやるしかない。このメンバーで成果のあがる組織を再構築するしかないんです」
天才・陣内がいないいま、ごく平凡な人材しか残っていなかった。
「でも、僕らだって成果をあげる方法はあります。ドラッカーの本に、こう書いてあるんです」。
そう言って『経営者の条件』を取り出し、まえがきを読み上げた。
成果をあげるために特別の才能や、適性や、訓練が必要なわけではない。物事をなすべき者が成果をあげるには、いくつか簡単なことを行うだけでよい。成果をあげるには、本書で述べているいくつかのことを実行すればよい。しかもそれらを実行するために生まれつき必要なものは何もない。 (『経営者の条件』まえがき)
※柊介はドラッカー読書会へ通うようになって、ドラッカーのマネジメントを現場で実践したい思いにかられ、職場のメンバーで読書会をやろうと提案するのです。
ここに柊介の強みが生かされています。
柊介がカフェプレミアンの堀川徹のところへ営業に行ったとき、こんなことを徹に言われます。
~引用です。
柊介は媒体資料を広げて、発行部数や媒体特性などを丁寧に説明した。徹はうなずきながらしばらく聞いていたが、突然、腕を組んでうーんと低い声を出した。
思わず柊介は説明を止めて、徹を見た。
「いやいや、すみません、変なリアクションをしてしまって。杉並さん、説明うまいなあと思ったんです」。徹はポリポリと頭をかいた。
~引用を終わります。
※そうなんです。柊介は「説明がうまい」という強みをもっている。
その柊介が主導で社内読書会をやることは柊介の強みを生かしていくという事になるのです。
強みを保有しているだけでなく、発揮できるように磨き上げていく。
それはその強みを「使う」ことから始まります。
さあ、ここからは東堂先生に解説をしていただきましょうか。
「杉並柊介さんには「説明がうまい」という強みがありますね。社内読書会を開いているとこの読書会で杉並さんが発表したとき、はるかさんや堀川さんが「杉並さんは学校の先生のようだ」「うちに営業に来た時も説明が上手だった」と言っていました。
杉並さんの強みはこうして周りの人から見てもわかるものとなっているわけです。
この強み、ただ保有しているだけではなく発揮できるように磨いていくことで強みは卓越性になっていきます。
卓越性とはこのことはこの人にしかできない、と客観的にみてわかるその人の部分を言います。
東堂はそう言って『実践するドラッカー【思考編】』を開いた。
「【思考編】にはこうあります」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・自らの成長のためにもっとも優先すべきは卓越性の追求である。そこから充実と自信が生まれる。能力は、仕事の質を変えるだけでなく人間そのものを変えるがゆえに、重大な意味をもつ。能力なくしては、優れた仕事はありえず、自信もありえず、人としての成長もありえない。『非営利組織の経営』(p206) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
卓越性は意識してつくるものです。
必要に応じて誰かに相談してもいいのですが、最終的には自分で決めなければなりません。
卓越性を追求するプロセスは三つです。
・卓越性を得る分野や能力を決めること
・それを獲得するために、時間やエネルギー、お金などを集中させること
・卓越性を究めるために自分の強みを徹底的に利用すること
これらを数か月から数年実践していけば、成果とともに少しずつ自信がついていきます。すると、「あの人は違う」とまわりの人が認め出します。それが、卓越性が生まれる瞬間です。
杉並さんの「説明がわかりやすい」という強みは、これまで媒体の説明などの量稽古で培われ、スキルアップさせてきた杉並さんの保有する財産ですね。これを卓越性へと高めていくために、本人がそのことを意識し、その強みを使う。
皆さんの場合は何でしょうか。
【思考編】にあるように、どの能力や分野で卓越性を高めていくのかを決めて、それに集中してみましょう。
皆さんにしかできないことがあるはずです。
それは使って磨いてこそ、卓越性になっていきます。
皆さんは、どの能力で卓越しますか?
普段の仕事の現場で使っている皆さんならではの能力を意識してみてくださいね!
ということで今回もブログ読者の皆さん向けに、特別に東堂先生に語っていただきました☆
今回も東堂先生がいつも持ち歩いている『実践するドラッカー』が登場しました。
未読の方は、『実践するドラッカーシリーズ』を読むことで、『人生を変えるドラッカー』で見ていた視界が一気に開けて行くのでおすすめいたします!
今後も「東堂先生が言うであろうちょっとした一言」をお伝えしていきましょう!
ではでは!
次回もお楽しみに!
●皆さんはご自分の「強み」をご存知ですか?
自分の強みを知ることにご興味のある方は私の個人ブログとなりますがこちらの記事もご参照ください。
吉田麻子ブログ『asakoの7色LOVEPOWERDAYS』
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