皆さんこんにちは!
今週も『人生を変えるドラッカー』の「言葉」解説をお送りいたします!
これまで
『知識労働者』
『貢献』
『成果』
『強み』
『集中』
『廃棄』
『意思決定』
『読書会』
『エグゼクティブ』
『なすべきこと』
『修練』
『知覚』
『記録』
『責任』
『動機づけ』
『位置と役割』
『卓越性』
『成長』
『塊の時間』
の言葉の定義をお伝えしてきました!
今週は『優先と劣後』です。
よろしくお願いします♪
目次
- 東堂先生による【ことば解説】「23.成果その2『優先と劣後』の定義」
- 集中のための第一の原則は、生産的でなくなった過去のものを捨てることである。(『経営者の条件』p142)
- 本当に行うべきことは優先順位の決定ではない。優先順位の決定は比較的容易である。集中できる者があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定とその決定の遵守が至難だからである。(『経営者の条件』p149)
- 優先順位の決定には、いくつか重要な原則がある。すべて分析ではなく勇気に関わるものである。第一に、過去でなく未来を選ぶ。第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる。第三に横並びではなく独自性をもつ。第四に、無難で容易なものではなく変革をもたらすものを選ぶ。『経営者の条件』p151
東堂先生による【ことば解説】「23.成果その2『優先と劣後』の定義」
以下引用です。
「最近、時間を記録するようになったんです。そうしたらけっこう活動を整理できて、開業以来、初めて定休日に休みが取れました。おかげさまで、家族サービスができましたよ。時間の記録の効果は、たしかにすごいと思いました。ただ、売上はまだまだなんです。朝から夜中まで働いているわりに、お客さんが増えなくて……」
「そうでしたか。効果あったでしょう、時間の記録は」。東堂がにっこり笑う。
「とはいえ、ご指摘の箇所、耳が痛いですよね。ドラッカーは成果のあがらない人の特徴を、同じく141ページで三つ挙げています。ちょっと書き出してみましょう」
成果の上がらない人は
・第一に、一つの仕事に必要な時間を過小評価する
・第二に、急ごうとする
・第三に、同時にいくつかのことをする
「ああ、まさにそうなんです。いつも焦ってしまって、一度にあれこれ手を出してしまうんです」。徹がうなだれる。
「我々は聖徳太子じゃありませんから、全部いっぺんに成果をあげようとしても、なかなかできるものではありません。ドラッカーは、最も重要なことを最初に行うべく集中しなさい、と言います。そのためには、時間管理と同様、いらないものはどんどん廃棄します。こんな一節がありますよ」
集中のための第一の原則は、生産的でなくなった過去のものを捨てることである。(『経営者の条件』p142)
「そして何より、最も大事なことが何かを、明らかにしなければなりません。そこで、優先順位と劣後順位を考えるわけです」
本当に行うべきことは優先順位の決定ではない。優先順位の決定は比較的容易である。集中できる者があまりに少ないのは、劣後順位の決定、すなわち取り組むべきでない仕事の決定とその決定の遵守が至難だからである。(『経営者の条件』p149)
(「優先順位」とはよく言われるけれど、「劣後順位」はあまり聞かない。こういう物事の逆サイドを指摘するところが、さすがドラッカーなんだよな・・・)、柊介はひとりごちた。
―引用を終わります―
さて、ここからはファシリテーター東堂先生の出番です!東堂先生、どうぞ!
「堀川さんは生命保険会社を退職されて、カフェを開業しました。とてもお忙しそうですね。限られてた時間の中でやらなければならないことがたくさんあり、何に集中していけばよいのか、悩むところです。
まさしく、ドラッカーのいうように「優先順位」と「劣後順位」を明らかにしていきたいですね。
ドラッカーは「優先順位の決定」についてこのように書いていますよ。
優先順位の決定には、いくつか重要な原則がある。すべて分析ではなく勇気に関わるものである。第一に、過去でなく未来を選ぶ。第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる。第三に横並びではなく独自性をもつ。第四に、無難で容易なものではなく変革をもたらすものを選ぶ。『経営者の条件』p151
この「優先順位の決定」について、佐藤等先生の『実践するドラッカー【思考編】』ではこのように書かれています。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
過去、あるいは問題については、すでに事柄や事象が起きているため、分析が可能です。
現在については、例えば同業他社を参考にすることもできます。
しかし、未来や機会を分析することはできません。
独自性もまた、他に類例がないため、分析にはなじみません。
すなわち、未知なるものへの挑戦なのです。そこには勇気が欠かせません。
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また、「劣後順位の決定」についても、同じく『実践するドラッカー【思考編】』にこのようにあります。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
劣後順位の決定は、手がけてはいけないものを、予め決めておくことを意味します。できればリスト化しておきましょう。
(中略)
劣後順位は、優先順位同様、状況によって変化します。
定期的に見直す習慣をつけましょう。
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
「思考編からの引用は以上です。
いかがでしょうか。堀川さん、劣後順位を決めるためには「今行っている仕事」の棚卸しをして生産性の低いものを廃棄していく手段、そして新たに始めようとしている仕事の中に安易なものがないか確認するという手段があります。
真に為すべきことに集中するために、劣後順位を決め、優先順位を明らかにする作業がマストになるわけです。
それにしてもここで「勇気」という言葉が出てくるのが印象的ですよね!
過去ではなく未来、問題ではなく機会、横並びではなく独自性、無難で容易ではなく変革をもたらすものへ意識をフォーカスして、優先順位を見極めていきたいですね!」
ということで今回もブログ読者の皆さん向けに、東堂先生に語っていただきました☆
こうしてみると、優先順位を決めるときの「未来、機会、独自性、変革」という目線はとても重要だと気づかされます。
うっかり非生産的な過去のものにとらわれてしまわないように、優先と劣後の定義をあらためて認識しておきたいですね☆
今後も「東堂先生が言うであろうちょっとした一言」をお伝えしていきましょう!
ではでは!
次回もお楽しみに!
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