皆さんこんにちは!
今週も『人生を変えるドラッカー』の「言葉」解説をお送りいたします!
これまで
『知識労働者』
『貢献』
『成果』
『強み』
『集中』
『廃棄』
『意思決定』
『読書会』
『エグゼクティブ』
『なすべきこと』
『修練』
『知覚』
『記録』
『責任』
『動機づけ』
『位置と役割』
『卓越性』
『成長』
『塊の時間』
『優先と劣後』
の言葉の定義をお伝えしてきました!
今週は『強みと弱み』です。
よろしくお願いします♪
東堂先生による【ことば解説】「24.『強みと弱み』の定義」
ドラッカーのいう成果を上げる5つの能力のひとつに「人の強みを生かす」があります。
ドラッカーのセルフマネジメントを実践するうえで自らの強みを知り、それを生かしていくことが必須です。
ところでこの強みという言葉、正しく理解できているでしょうか。
「強み」という言葉自体についての解説は、過去の記事で触れています。
「得意なことというよりは、気質に近いです」と東堂先生が解説していましたね。
ところで「強み」の反対語は「弱み」。
この「強みと弱みの関係」についてはどう考えたらよいかを今回の記事では解説していきますね!
以下引用です。
夏子は二十代コンビのエリとカナを連れて近くのコンビニに買い出しに来ていた。久しぶりに北原社長が同席するので、お茶とお菓子でささやかに景気づけできればと思ったのだ。
ぱっと買って帰ろうと思いきや、エリとカナは棚の前で話し込んでいる。
(この子たち、ちょっと行動が遅いのよね……)
夏子は急かそうとして、二人の背後に近づいた。
「社長は冬でもアイスコーヒーだよね。微糖のやつ。あと、今日は風邪気味の人も多いから、温かいものもあったほうがいいね。ティーバッグ、買っておこうか。ポットのお湯、多めに用意しなくちゃね」
「お茶菓子は個包装のおせんべいのほうが手が汚れないし、余っても取っておけるよね。甘いものならこれはどうかな? 賞味期限もまだまだ大丈夫だし、常温でも保存できるよ」
夏子は驚いて言った。
「エリ、みんなのこと、よく見てるのね。えらい。カナも気が利くじゃない」
褒められた二人は嬉しそうだった。
(そうか。こういうふうに、人には必ず、強みと弱みがあるんだ)
(私、みんなの弱みばかり見て、一人でイライラしていたんだわ…)
自分の意見をもたない、のんびり屋の羊たちだと思っていたのは、夏子の思い込みだった。よく見れば一人ひとりに、その人ならではの強みがある。
ドラッカーを読んでいたはずなのに、実際にわかっていなかった。夏子は自戒の気持ちを込めて自らの胸に刻んだ。
―引用を終わります―
さて、ここからはファシリテーター東堂先生の出番です!東堂先生、どうぞ!
「青柳さんは、『経営者の条件』の「人の強みを生かす」を実践しようとして、人の弱みばかり見ている自分に気づいた。これはすごいことですね。実践したからこそ自分の思考の癖に気づくことができた。すばらしいです。
ドラッカーのセルフマネジメントの「成果をあげる5つの能力」は九九のように誰でも修得できるものです。ところが九九が一晩では身に着かないように何度も繰り返し修練して手に入る習慣でもあります。
ついつい弱みを見てしまう自分に気づいたからこそ、強みを意識するように自分を変えることができる、修練により能力を習得することができるわけです!
さて、ここで「強みと弱み」について、佐藤等先生の『実践するドラッカー【思考編】』に何と書いてあるか確認してみましょう」
「強みと弱み」
大きな強みをもつ者はほとんど常に大きな弱みをもつ。山あるところには谷がある。しかもあらゆる分野で強みをもつ人はいない。人の知識、経験、能力の全領域からすれば、偉大な天才も落第生である。『経営者の条件』p103
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強みと弱みは、表裏一体です。例えば、こんな感じです。
・分析力に優れている人
過去に起きた同種の事象に対処するときには強みになる/未来に起こる新種の事象に対処するときには弱みになる
・柔軟性に優れている人
マニュアル以上を求められる局面では強みになる/マニュアルどおりを必要とする局面では弱みとなる
・共感性に優れている人
人の立場で物事を考える局面では強いとなる/公平なジャッジを求められる局面では弱みとなる
自分を最高に生かす方法は、できること、強みに集中することです。
ただし、弱みと、「苦手なこと」「やりたくないこと」「従いたくないこと」は別です。マナーやルールの尊重といった社会常識については、すぐにでも対処すべきです。
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さらに弱みについて、同じく『実践するドラッカー【思考編】』にこのようにあります。
「弱みを知る」
弱みを伸ばすということは、弱みを無視してよいということではない。弱みには常に関心を払わなければならない。しかし人が弱みを克服するのは、強みを伸ばすことによってである。『非営利組織の経営』p238
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弱みを改善しようとすることは、時間の浪費です。ほとんどの場合、どんなに努力しても弱みにまで高めることはできないからです。時間は有限であり、より効果のあがるところへ資源を使うことは当然といえます。
唯一改善すべき弱みがあるとすれば、強みを発揮する際に著しく足を引っ張る場合だけです。しかしこれも、克服しようとせず、ある程度のレベルで手を打つことが大切です。
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「思考編からの引用は以上です。
いかがでしょうか。青柳さん。強みと弱みは表裏一体です。同じような性質を、反対の側面から見ているような感じですね。
自分の資質を強み側からも弱み側からも捉えられているとよいですね。
そして自分の資質を強みとして生かし、伸ばせるように、自分というものを使うべく、自分を適所に置けるようになりたいものです。
これも思考習慣です。そして行動の基盤ともなります。
青柳さんは自らの強み、組織の皆さんの強みに目を向ける能力をぐんぐん習得されているところですね!」
ということで今回もブログ読者の皆さん向けに、東堂先生に語っていただきました☆
私もそうです。
目標を設定して突き進むタイプですが、目標を見失うとやる気が出なかったりします。
一人で集中することではかどるタイプですが、雑踏の中だと気が散ってしまいます。
自分の強みは弱みでもあるのです。
資質ですから!
そして、致命的な苦手なことがある場合には本人がそれを認識し対処できたらよいですね☆
今後も「東堂先生が言うであろうちょっとした一言」をお伝えしていきましょう!
ではでは!
次回もお楽しみに!
●皆さんはご自分の「強み」をご存知ですか?
自分の強みを知ることにご興味のある方は私の個人ブログとなりますがこちらの記事もご参照ください。
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