「とめさん流ドラッカーの学び方」(第7話)ドラッカー・ワークショップ ツアー(前編)
皆さん!こんにちは!
みんなの“心のプリンス”を目指す“とめさん”こと五月女(さおとめ)です!
『実践するマネジメント読書会®️』読書会ファシリテーターとしてドラッカーマネジメントを学び、57歳にして第二の人生をワクワク生きるために日々チャレンジをつづけている会社員です。
今回は先日行われた「ドラッカー・ワークショップ ツアー」の参加レポート(前編)をお届けします。
クレアモントモントで学ぶドラッカーマネジメントの本質
「クレアモントの日程と内容がほぼ決まりました!」
昨年の10月中旬、読書会ファシリテーターの先輩からご連絡を頂きました。
日程は、2020年2月26日〜3月2日の5日間。
行きたい…
でも会社員にとって5日間の連続休暇をとるには結構勇気がいりますし、この時(2019年10月)に来年2月のスケジュールは不確実要素が多く判断できませんでした。
ツアーの内容は、ドラッカースクール学長との対話、講義聴講、ドラッカーハウス訪問、現役ドラッカースクール教授人との対話、ドラッカーインスティチュートのワークショップなど、通常では体験できない内容のものばかりです。それもドラッカースクールならびに、クレアモント大学院大学の方々が、この企画にボランティアでご協力くださるというのです。参加資格条件はあるものの、幸い条件をクリアしていました。
“通訳は入りませんので、英語の聴解力のある方におすすめします”と書かれていたのが少し気になりましたが…(笑)
あとは自分自身の意思決定だけです。
「行きたいアメリカ…」
「行きましょうクレアモント!“クレアモントモントに来ればわかるよ!”って、ドラッカースクール卒業生の方はおっしゃいます」
問題ではなく、機会にフォーカスする。これがドラッカーマネジメント…
「行きます!クレアモント!」
こうして私は、読書会ファシリテーターの方に背中を押されて「行く」ということだけを意思決定したのでした。
クレアモントへの準備
「クレアモントへ行く」と決めたので、いつも使っているマンダラ手帳にスケジュールを書き込みます。
まずは英語だ…
いつも通っている英語スクールは、洋書を読んで、読んだ内容をグループでシェアすることで、生きた英語力をつけていきます。100冊を超える洋書の中から、自分が学びたい洋書を選びます。私はもちろんドラッカー関連書籍。クラスは2つに分かれていて、読んだ洋書を日本語でシェアする「iクラス」と、英語でシェアする「sクラス」。「ドラッカー関連の書籍を原書で学びたい」とう目的と、「いつかアメリカ一人旅に行きたい」という目的で通いはじめた英語スクール。いつか…と思っていたアメリカが、直ぐ目の前に来てしまいました。
洋書もまだトップダウン方式(書籍の要点を把握する手法)でしか読めないのに、リスニング力とスピーキング力を至急補わなければ…
問題ではなく、機会にフォーカスする。これがドラッカーマネジメント。(その2)
意思決定しなければ…そして、英語スクールのクラスを「sクラス(読んだ洋書を英語でシェアするクラス)」へ急遽変更したのでした。
それと、クレアモントへ行くためのミッションを自らに課しました。それは「絵で見るドラッカー」の英語版を創って、ドラッカースクールの方へプレゼントすることです。
「実践するマネジメント読書会®︎」の課題本である『経営者の条件」の原書『The Effective Executive 』を絵で表現するチャレンジ。既に『経営者の条件』の日本語版は完成しているので、表記された日本語を英語に直すだけです。
あと3ヶ月あればできるかも!
英語スクールの課題本は、3ヶ月で1冊読むのが基本なのでスケジュール的にもドンピシャです。「絵で見るドラッカー」英語版を完成させてクレアモントへ持っていくことが、私自身、英語の学び、ドラッカーマネジメントの学びになり、sクラスの英語でシェアするときもツールとして使えます。この成果物が、ドラッカースクールでドラッカーマネジメントを学ぶ人たちのツールとして使ってもらえたらこんなに幸せなことはありません。実践あるのみだ…。
改めて知る「汝の時間を知れ」という意味
スケジュールを確認してみると、英語スクールのちょうど3ヶ月経った翌週が、クレアモントへの出発でした。週に1章づつ完成させていく計算です。そして、この日から実践がはじまりました。
3ヶ月あるから…と余裕だと思っていた日本語から英語への変換は、最初からつまづいてしまいまいた。
翻訳された上田先生の「ことば」が、原文から探し出せないのです。絵で見るドラッカー(日本語版)は、章ごとに描かれていて、更に節で1ページにまとめてあります。読書会で学んだ「センテンス」や「ことば」を『経営者の条件』からそのまま抜き出して、イメージしやすい「絵」で表現することに専念しました。
なぜ?見つからないのだろう?
それは、そもそも英文法の知識が不充分だからです。それに加えて、上田先生の翻訳が、日本のことばで理解しやすいように丁寧に翻訳されているので直訳ではないからでした。やっと見つけたと思ったら、今度は英語の表記は動詞が多いので、一つのセンテンスが長くてどこを削ってよいかわかりません。1ページ創るのに5時間くらいかかってしまいました。どんどん日にちは迫ってくるのに、絵が描けていない状態がつづきます…
どうしよう…終わらない…
一体、完成するまでにどれくらいの時間を確保すればいいんだろう?1月の後半に入ってから、1ページ仕上げるのにかかる時間を測定し、未作業時間と完成するまでに必要な時間を割り出してみました。やばい…
成果をあげる者は仕事からスタートしない。時間からスタートする。(『経営者の条件』P.46)
「汝の時間を知れ」とはこういうことか…
このことを再認識した瞬間でした。計算してみると、平均で1節に必要な時間は1時間、1ページでは4時間、期日までに必要な時間は約70時間でした。これに対して、確保できる時間は、平日3時間、土日で9〜12時間確保できれば73時間の確保が可能です。
この頃、もう一つの重要な意思決定をしていました。それは、2020年の3月末で33年勤めた会社を早期退職すること。ありがたいことに、部署の方や、周囲の方の理解を得られて「送別会」を延べで6回開催してくれたのです。飲むと描けない…と思いつつ、後半はなんとかがんばって、毎朝3時に起床し平日の3時間、土日の12時間を確保し、クレアモントへ行く3日前の2月23日に完成。
やった!と喜んでいたら、クレアモントへ持参する10冊の印刷時間を確保していないことに気がつきました。1冊印刷してみると1冊(40ページ)を自宅のプリンターでは2時間、残り予備を含め15冊するための時間は、30時間です。「時間からスタートする」本当に身にしみました。
やっとの思いで完成した「絵で見るドラッカー(英語版)」。表紙のタイトルは、
「I tried it ! The Effective Executive in pictures.」
結果的に、全て印刷が終了したのは、クレアモントへ行く当日、2月26日の明朝でした。
想いは届くのか?
自分の意思で、クレアモントへ行くと決め、33年間勤めた会社を早期退職するという意思決定をし、「絵で見るドラッカー」を持参してのぞむ「ドラッカー・ワークショップ ツアー」。
ドラッカーマネジメントに出逢って8年、読書会ファシリテーターになって1年半の期間には、さまざまな出来事がありました。2月26日、羽田空港へ向かう空港バスの中で、これまで歩いてきた8年間の出来事が、ぐるぐると浮かんでは消え、浮かんでは消えていました。
新しい出発にふさわしい旅にしよう!
そう思いながら、バスの窓から景色を眺めていました…
(後半へつづく)
とめさん流「笑顔をつくる7つ道具」
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五月女 圭司
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