西日本豪雨を乗り越えてー会社再建の日々を語る-第5回


西日本豪雨災害で被災から一年半。

今回は「お客様が買っているもの」について考えてみました。(被災の状況は第1回で)

 

私が働く会社は50年以上にわたり、自動車部品を主に製造してきました。

1台につき約3万点の部品で構成される自動車は、その部品点数の多さ、関わる部品供給メーカーの多さ故に、品質と納期は守られて当たり前。と、されてきた業界です。なので、被災する前までは自動車メーカーからのコストダウン要請に応えることが顧客満足のすべてだと思い込んでいました。

被災後、自分たちが生かされた意味ってなんだろう?

なぜ、お客様はまた私たちの会社に生産を戻してくれたのだろう?

被災し生産できない私たちに代わって代替生産した会社の方がコスト高だったから製品が戻ってきた?

そうかもしれないけど・・・よくよく考えてみると値下げすれば必ず受注できるのかと聞かれると、必ずしもそうではない気がする・・・

 

お客様は私たちから何を買っているんだろう?

そして、私たちはお客様に何を売っているんだろう?

 

ドラッカー教授の著書にはこう書かれていました。

企業が売っていると考えているものを顧客が買っていることは稀である。(中略)顧客は満足を買っている。しかし誰も、顧客満足そのものを生産したり供給したりできない。満足を得るための手段をつくって引き渡せるにすぎない。『創造する経営者』

 

顧客満足はコストのみ!って思い込んでいたけど・・・本当にそうなんかな?

 

考えても分からないから聞いてみよう!

複数のお客様に「なぜ弊社に仕事を発注してくれるのですか」と聞いてみると・・・

昔からの付き合いだから、とか

被災して大変だろうから、とか

技術的に難しいなど無理な注文にも相談にのってくれるから

などのお答えを頂きました。

お客様自身、言いづらかったのかもしれませんが、「コストが安いから」というお話はありませんでした。

そして、お客様は図面通りの製品を造って納める以外に、私たちの「安定供給してきた実績」や「挑戦する姿勢」も、お客様にとっての価値なんだ!ということに気が付きました。

とは言うものの、技術的に無理な注文は、解決できないこと役に立てないことも多くあります。それでも日々少しずつ、組織の知識になるように技術力を高めています。

 

お客様の満足はこの先も絶えず変わっていくことと思います。

大量生産の時代は画一的な品質・納期・コストが重要とされていたけど、「お客様が私たちから何を買っているか」に答えはなく、考え続け、実践し続けることが大切だと思いました。

FavoriteLoadingお気に入りに追加

コメント