「あの時」を振り返る~東京ドラッカー読書会発祥の地にて@西新橋


あれからちょうど10年
私は今、昨年(2017年)9月に閉店した東京・西新橋の「トラベルカフェ」の跡地(現在はタイ料理店)前に立っています。ここは私が東京で初めて読書会に参加した場所です。「サラリーマンのまち」と言われ、各種飲食店やオフィスビルが共存する街「西新橋」。この地で佐藤等先生の東京での読書会が10年前(2008年)の4月に産声を上げました。
私は読書会開始の翌月(5月)に早稲田大学で開催されたドラッカー学会の総会の場で佐藤等先生から東京地区での読書会スタートのお話を戴き、第3回(6月)から参加する事となりました。ちょうど、本格的にドラッカーに触れた故郷札幌から会社の人事異動で東京に戻ってきてほぼ1年後の事でした。

多種多様な参加者に驚き
 会社のある銀座から期待と不安を抱きながら歩くこと約15分。会場の「トラベルカフェ」に着きました。中に入ったところ、既に何名かの方が来ていて、開始少し前に佐藤先生がやって来ました。確か、佐藤先生を含めて全員で10名程度と記憶していますが、佐藤先生以外、全く面識のない方ばかりでした。しかし、開始前の名刺交換や雑談から会社経営者、専門職(所謂「士業」)、団体職員、自分同様組織の中間管理職といった様々なメンバーがいらっしゃり、小樽商科大学大学院ビジネススクールの授業の経験から多くの学びが得られるとの期待、いや確信を持ち、読書会の開始を待ちました。その中には現在、読書会ファシリテーターとしてご活躍の方もいましたが、勿論、その時はその方も知る由はありませんでした。

コメントの多様さに改めて驚き
 読書会がスタートしました。指定図書はセルフマネジメントがテーマの『経営者の条件』でした。
 3回目という事で初参加時の範囲は第3章「どのような貢献ができるか」でした。佐藤先生が読書会開始時にこの『経営者の条件』の構成および第3章の位置付けについて判り易く説明して下さいました。この説明はその後、どの範囲の時でも必ずあり、本の内容理解や自分の実践をおこなう意味で大変役立ちました。
 そして、読書会が開始されました。ビジネススクールの授業同様、事前に範囲を読んで気になった部分に線を引き、その部分について各自コメントし、そのコメントについて佐藤先生がコメントするというもので、小樽商科大学大学院ビジネススクールでの瀬戸篤教授の授業と基本的には同一の方法でした。

 ビジネススクールで触れた最初の図書である『イノベーションと企業家精神』と異なり、『経営者の条件』がセルフマネジメントに関する本だったからかもしれませんが、参加者の皆さんのコメントがそれぞれのビジネスの場面を起因したものだったので、「自分の仕事ならこの部分の記載はこのように考えられるかな」と考えられる事ができました。
また、当たり前と言えるかもしれませんが、参加者の属性の違いが指摘箇所にも反映されており、「この部分、こんな考えを持つ人がいるんだ」、「自分と同じ部分の指摘でも問題意識の持ち方が違う」とびっくりする事の連続でした。

 同じ読書会でもビジネススクールの授業との最大の違いと私が感じたのが他参加者の方のコメントが本記載の「言葉」に起因したものが多かった事でした。その時はただ単純に「ああ、そうか」位しか感じませんでしたが、今、思うと、東京での読書会の最初に佐藤先生が「言葉は『道具』である」とどの読書会でも話される事を多分コメントされて、他の参加者の方は2回目以降、以前に該当範囲を読む際に意識されていたのではと思います。

 1時間半余りの学びたっぷりの読書会(具体的な「言葉」と「学び」については別機会にまた触れたいと思います)があっという間に終わりましたが、読書会の魅力はこれだけではありませんでした。

「第二の読書会」としての懇親会
 会場のトラベルカフェはアルコール等の飲食も可能だったため、読書会終了後、即座に懇親会がスタート。懇親会では佐藤先生を始め、皆さん、読書会で話しきれなかった課題図書そのものに関する質問やコメント、自分のビジネスに絡んだ相談、人生相談等、ドラッカーを切り口としたありとあらゆる話題が出されました。
どの話題も取捨選択すれば、自分への適応可能なコメント満載という意味では読書会参加者のどの人もよく語っていますが懇親会は「第二の読書会」です。

心地良い帰路
 そうこうしているうちに読書と懇親会の約3時間があっという間に過ぎ、自宅への帰路に着きましたが夜の混雑時間帯の電車に乗っても苦痛感はなく、寧ろ、心地良さに溢れていました。
多分、今後の読書会参加が毎回、学び多きワクワクする場、素晴らしい仲間と切磋琢磨できる場、つまり、かつて大学院ビジネススクールで味わえた「あの場」と全く同じものと感じたからだと思います。

 この帰路時に覚えた感覚は10年経った今も変わってはいません。世間一般の単なる懇親会(飲み会)とは違うこのような感覚を今後、1人でも多くの方に味わって欲しいと思いますし、私もそういった事を味わえる仲間作りのために頑張りたいと思います。

FavoriteLoadingお気に入りに追加
The following two tabs change content below.
八谷 俊雄

八谷 俊雄

1966(昭和41)年、札幌市生まれ。北海道大学卒業後、現在も勤務している某エネルギー会社に入社。地方機関(札幌・青森・名古屋)、本社(東京)各部署、出向で様々な業務を経験。2008(平成20)年春から開催されている東京での「実践するマネジメント読書会」に参加。仕事・学び(ドラッカー等)・プロボノ(東北社会起業家支援)・同窓会(高校・大学・大学院)活動の「四刀流」の傍ら、趣味である旅行(国内はプライベート・出張等で国内は47都道府県全て、海外は約30か国を訪問)を旭川市出身の妻と楽しむ。

コメント