私も6月で56歳を迎え、あと4年で定年。100年時代を生きるにはまだまだ働かなければならない。
企業に長く勤めていると、己の強みをどのように磨き、組織に貢献(なすべきこと)し、成果(組織の外への変化)をあげ、知識労働者として、その強みを第2の人生にどのように生かすのか?が見えにくくなってしまう。
マネジメントの正統性
「自立した存在としての組織のマネジメントたらんとするのであれば、自らを公的な存在としえなければならない。すなわち組織としての責任の真髄、一人ひとりの人間の強みを生産的なものとし、成果をあげさせるという責任を負わなければならない。」
『マネジメント〈下〉』【結論】「マネジメントの正統性」
自立した存在としてのマネジメントは、自らが公的な存在とし、強みを生産的なものとし、成果をあげる責任を負う。このことをシンプルに実践している人がいる。
歌手「暁月めぐみ」氏。
歌手デビュー20周年を迎えて
「歌う」
とてもシンプルな職業。
自身の強みを生かし、自己開発を怠らない。ミッションは何か?顧客は誰か?を絶えず問い、最も重要なことに集中するために、意思決定を行い、時間を使い、貢献(なすべきことは何か)を当たり前のごとく習慣化している。
先日、歌手デビュー20周年を記念して発売されたニューシングル「花筏」の記念イベントに参加して感じたことは何か?
彼女は自らのマネジャーも務める。つまるところ、スペシャリストであり、ゼネラリストなのである。メジャーレコード会社の組織に属していながら、自らをマネジメントして組織を道具として使う。
記念イベントの集客、PR活動も自らSNSで発信し、当日の会場での音響確認、本番ステージのMCまで自らが行う。レコード会社のスタッフは現場にいるものの、現場での存在は極めて薄く感じられたりする。
ステージでは、ニーズに応えるために、オリジナルソングに加えて、「ものまね」を披露。歌うことを自己開発するとで卓越性が生まれていた。ひとりでも聴いてくれるファンがいれば、全身全霊で歌う。この真摯さに共感するファンも多く、リピート率が極めて高い。
「歌う」ことだけを20年追求し、自己成長して、聴き手を癒し、勇気、元気を与える人。
プロ歌手は、これからの100年時代の人生を生きる凡人にとって、見本となる存在のような気がしてならない。


五月女 圭司
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