ドラッカーの『テクノロジストの条件』本を読む「社会生態学研究会(読書会)」が札幌でスタート、参加者募集!


  

P.F.ドラッカーの『テクノロジストの条件』という一冊をご存知だろうか。この本は、技術とそのマネジメントについて、ドラッカー論文の膨大な中から選抜された編集本。「はじめて読むドラッカー」シリーズの4作目として、ドラッカー本訳者の上田惇生先生の手によるものだ。初版は2005年。この本の中から7つの章をピックアップし、読み進める研究会/読書会がスタートする。なぜ、いま、技術のマネジメントなのか。主催する佐藤等さんに聞いてみた。

 

 

—この本についておしえてください

●佐藤 新しい研究会というか読書会「社会生態学研究会」がスタートします。今回、読み使うテキスト本は、いわゆるドラッカー教授の論文集からピックアップされた編集本です。技術編と題していて、「ものづくりが文明をつくる」がテーマ。社会生態学という教授が観察する一領域が技術・テクノロジーなのです。ここにスポットを当てた一冊です。とはいえ、技術部分に関してはそんなに多く書いているわけではありません。本書のパート1に収録されている論文は、普段、あまり読む機会がないので、今回はここを集中的に読んでいきたいと思っています。

 

—なぜ、いま、テクノロジストなのですか?

●佐藤 昨今、AI人口知能とか、IoTとかインターネットでの技術革新がすごい勢いで進んでいます。これらがいよいよ本番を迎えるのではないかと思うのです。AIについては実用化が進み、本命とも言える局面を迎えていると個人的には感じています。これらの根っこにあるのはもちろん技術です。ドラッカー教授はこういっています「インターネットと鉄道は同じである」と。なにが同じなんだろうと思うわけですが、鉄道そのものが栄えたのではなくて、鉄道の周辺にあるものが栄えたというのです。インターネットも同じです。ネット自体が産業の中心になるのではなくて、その周辺に新しい産業が生まれる。このようなことをドラッカー教授は1997年にすでに言っているのです。「ウィンドウズ95」が出た、その2年後に指摘しています。こういった観察の視点が理解できれば、今の時代に役に立つのではと思っているのです。そのきっかけになればと、思います。

 

—参加してほしい人は技術者ですか?

●佐藤 本には「テクノロジー」とありますが、まず読んでほしい参加してほしい人は経営者ですね。事業がこれからどう変わるのか。例えば、これからの時代はキャッシュレス化が進みます。現金を使わない世の中になると、自分達の事業はどのような影響を受けるのか。ここをきちんと考えておかなければならない。キャッシュレス化に対応していない飲食店にはお客が来なくなるかもしれないのです。

もう一つは、ユーザー側というか、働く人に参加して欲しいですね。現金が使われなくなると、レジを打っている人の仕事は無くなるわけです。自分の仕事はこの先、どうなるのだろうか。早めに手を打つ必要があると思うのです。しかもこの変化のスピードはとても速い。2020年の東京五輪のころには、風景が変わっているかと思います。

 

—打ち手は書いてあるのでしょうか?

●佐藤 この本の中にはその答えや打ち手は書いてありません。技術を見る目について、その見方が書いてあるだけです。ものの見方に関して、基本線、いわば体幹を鍛えるというような時間になると思います。この機会にぜひ、普段、ふれていない領域にチャレンジしてほしいと思っています。

 

—難しそうな内容もありますが?

●佐藤 読書会では、全部は読みません。プロローグと1章・2章・3章・4章・8章・13章のみです。技術に関する芯の部分だけ読み進めます。特にパート1の1章は「仕事と道具」というタイトル。1959年に初出された論文です。この章は仕事と道具と技術の関係について書かれていて、このキーワードは不変のものです。中身は変わっていきますが、関係性については変わらないことです。ずっと使えるフレームのようなものを取り出せるかと思います。4章は「IT革命は産業革命になれるか」です。ドラッカー教授が「eコマースは、経済と市場と産業構造を根底から変える」と指摘した章です。ここは今、必見の章かもしれません。

 

—ありがとうございました

●佐藤 おもしろい研究会/読書会になると思います。ぜひ、ご参加ください。

 

 

・会場 道銀ビル8階セミナールーム(札幌市中央区大通西4)

・使用本 『テクノロジストの条件』P.F.ドラッカー著 上田惇生編訳 ダイヤモンド社

・受講料 ナレッジプラザ会員とマネジメント読書会会員は無料。非会員は1回5,000円。

 

・日程(時間はいずれも18時半〜20時)

 第1回 8月30日(木) プロローグ

 第2回 9月26日(水) 1章、2章

 第3回 10月30日(火) 3章、4章

 第4回 11月29日(木) 8章

 第5回 12月21日(金) 13章

 

・申し込みは「実践するマネジメント読書会

 

 

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花岡 俊吾
1965(昭和40)年、北海道恵庭市生まれ。高崎経済大学卒業、(株)ピーアールセンターにて広告・マーケティング業務に従事。2007年独立、「北海道体験.com」のプロジェクトに参画。人口減少の道内経済に貢献すべく、北海道の新しい体験観光情報の発信をライフワークにする。カメラを片手に、年間100日以上をアウトドアフィールドで取材活動。新聞記事連載やWEBコンテンツ制作がメインの仕事。P.F.ドラッカーの読書会、札幌ビジネス塾に10年以上通い、上田惇生先生のサイン入り『経営者の条件』は家宝。著書に『アウトドア&感動体験ガイド北海道』(北海道新聞社)。休日はマラソンと登山に勤しむ。

“ドラッカーの『テクノロジストの条件』本を読む「社会生態学研究会(読書会)」が札幌でスタート、参加者募集!”への2件のフィードバック

  1. 佐藤 等 佐藤 等 より:

    第1回目を終えました。
    『テクノロジストの条件』プロローグを読みました。
    初めて読む方も多く、新鮮な時間になりました。

    400年に一度の大変革期においてどのようにふるまえばよいのかが明示されています。
    たとえば原因を追究しようとする癖は、因果律という古い時代の習慣の名残であることが判ります。
    新しい時代は目的律が重要と示されています。
    「何のために」を考えるのが大切な時代に入っているのです。
    次回(9月26日)からの参加も大歓迎です。

  2. 花岡 俊吾 花岡 俊吾 より:

    第1回目、エキサイティングな時間となりました。
    ありがとうございました。
    書かれた本の内容は、難解でしたが、ドラッカー自身の背景がおぼろげながらも理解できました。
    現在進行中の変化を、歴史から理解する試み。
    過去におきた大変化を見る眼を養うことができれば・・・
    アタマのトレーニングとしても、がんばって参加していきたいと思っています!

    会の雰囲気は、こちらの記事もご覧ください。
    http://d-lab.management/?p=3965

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