2018年9月27日、「実践するマネジメント読書会®」札幌 ベーシック エグゼクティブコース第7回目が開催されました。
書籍は『経営者の条件』、範囲は第7章「成果をあげる意思決定とは」。
会場隣の大通公園ではオータムフェストが開催されてました。正直…外での食事はもう寒いです(>_<)
今回の参加者さん、他の読書会メンバーからのご紹介や佐藤先生の勉強会で興味を持ってくださった方がお試し参加してくれました。いつものメンバーと合わせて7名のご出席です。…初回が第7章…前回の第6章の難しさと良い勝負!?次回も参加したいと思ってもらうにはどうしたら良いでしょう…
今回は、前回に引き続き養成講座(9期)で一緒に学んだ仲間でFTを構成、布田(私)&松井(早速の登場です(@^▽^@))となりました。久しぶりにFT1人目。勝手が思い出せず四苦八苦!!スタートから時間オーバー!?先輩FTから改めてのアドバイスを受ける運びとなりました…本日幸先悪いかも!?
ファシリテート大失敗の巻…
今回は北海道胆振東部地震、北海道全域のブラックアウトが生じた直後の読書会開催でした。
「「成果を上げる者は事実からはスタートできないことを知っている。」(『経営者の条件』p192)とあるけれど、現状を把握しなければ、対策を進めることはできないんじゃないか!?」
この部分を選択された方は危機管理のプロ。危機管理の定石から考えれば真逆のことを書いてあるのです…
だからこそ、お伝えしなければいけないはずの大事な言葉があったのに!!大事な言葉が…出てこなかったんです………!!!!!
参加者さんのことをちゃんと思い描いていたならば、絶対準備すべきところだったのに、見ないふりをしたんです…布田自身が意思決定から逃げたのですΣ(゚д゚lll)
改めて、意思決定って、難しい…。゚(゚´ω`゚)゚。
ファシリテーターの役割は、参加者さんと言葉を整えていくこと。十分反省しますので、ここで挽回させてくださいm(._.)m…挽回できますかね!?
さて、今回北海道全域で起きたブラックアウトそのものは「事象」です。起きたことでしかありません。「事実」ではないのです。
お伝えしなければいけないはずの大事な言葉。それは…
「事象そのものは事実ではない」(『経営者の条件』p192)
ちょっとピンとこないところですが…、「事象」から見える「事実」は立場や視点の高さによって様々である、ということで、改めてドラッカー先生の言葉を追うことにします。
「物理においては物の味は事実ではない。またかなり最近まで物の色も事実ではなかった。これに対し、料理においては味は格段に重要な事実である。絵画においては色が意味を持つ。物理、料理、絵画はそれぞれ異なるものを意味ありとする。したがって、それぞれ異なるものを事実とする。」(『経営者の条件』p193)
リンゴの味は数値で計れるものですが、人それぞれ味覚の感度も違うので、それぞれ感じる味は異なります。対して絵を描く人にとっては、ちょっといびつな変わった色のリンゴがいいリンゴかもしれません。味はぼけてても支障はありませんよね。料理する人、食べる人にとっては味が事実、絵を描く人にとっては色や形が事実です。リンゴという1つの事象に対し、事実はたくさんあることになります。
「そもそも何が事実であるかを確定するには、有意性の基準、特に評価の基準についての決定が必要である。」(『経営者の条件』p192)
じゃあ有意性の基準って?ちょっと戻りまして…
「ヴェイルは、サービスを提供することが事業であり、そのサービスを可能とし利益を上げるものにすることがベルのマネジメントの仕事であるとした。しかも彼は、このことを説いただけではなかった。彼は実際に経営管理者とその活動を評価するための基準を作り、彼らがもたらした利益よりも、提供したサービスを評価するようにした。」(『経営者の条件』p156)
ここでいう、活動を評価するための基準、測るの難しそうですね…でも「提供したサービスを評価する」という基準を決めたことで、組織の目的、方向性、組織に所属する人たち(経営管理者だけではなくすべての人)に行動して欲しいことが定まりました。
「有意性の基準」は、誰がどんな視点で事象を見るかという基準、とも言い換えられるでしょうか。
先のリンゴの例では…
事象:リンゴ
有意性の基準:①調理・食すためのもの、②絵を描くためのもの
事実:①例えば美味しいリンゴ、②例えば絵の中で映えるリンゴ
というところでしょうか。
今回の地震では…事象が大きすぎて難しいですが、
事象:ブラックアウト
有意性の基準:例えば①発生要因(メカニズム)、②ニュースとしての価値、③北海道全域罹災
事実:例示した①~③から、皆さんがたどり着いたところ、それがある視点から見た「事実」です。どんな「事実」があったでしょうか。
どんなことも、「事象」に対して(個人的か公の基準かは別にして)誰かが決めた○○という基準を持って見たときの△△という「事実」ということができます。
「事象」と「事実」、違いをお伝えできたでしょうか…なんだか大変な事になってきました。今回は「事象」が大きすぎました。皆さんの身近にある「事象」、どんなものがあるでしょうか。FTが迷路に入り込んでしまうというファシリテート反省会です…
失敗ではない。うまくいかない1万通りの方法を発見したのだ。byエジソン
「意思決定は未来を決めること」とお伝えした前回の内容から抜け出せていなかった、無意識に逃げてしまっていたんです(T_T)
終了時点で、松井FTを捕まえて「失敗したよぉ…(T^T)」とどんよりしていました…エグゼクティブコースもあと3回しかありません。より一層の修練が必要だと自覚しました。目指すところは高く設定するからこそ成長するのです!!まずはボトムアップから…皆さんにドラッカー先生の言葉をお渡しすることがFTの役目です!!言葉に引っかからずに読めるよう、お手伝いできるようにならなければ!!
さて、次回は終章「成果をあげる能力を習得せよ」。ついに、終章まで来てしまいました!!
第1章は「成果をあげる能力を習得できる」、終章と対になっています。ぜひセットで読んでみてください。また、第2章から第7章を振り返ってみてください。
それぞれの章について何か実践できましたか?どんな結果が出ているでしょう。実践ができなかったな…という場合は、何か引っかかっていることがあるのでしょうか?
次回終了時点でもう一度1人で読み通すことができるようになっていますか?何か気になっていることはありますか?卒業なんてありませんから、もちろん何度もベーシックの読書会に参加いただくことも可能ですよ!!
最後の章といってもただの1通過点です。これからどうやって赤い道具箱(『経営者の条件』エターナル版)を使っていこうか考えてみてくださいね(*^▽^*)そしてぜひ、実際どんな風に使っているか、教えてください!!



布田ゆかり

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