ドラッカーの言葉に出逢い、外の世界に貢献することを知りました。家業のお店を閉店後、色々模索もしたけれど、自分サイズで小さくスタートしてみよう。http://d-lab.management/?p=915
今までの働き方は、既存の組織に途中から参加して、既存の事業に関わってきたパターン。今回は、自分が中心となって、組織を作り事業を作る。初めての経験の毎日では、ドラッカー教授の言葉で気づかされることがいっぱいあります。一度でうまくは出来ないけれど、悩んだ時やうまく行かない時、戻れる軸がドラッカー教授の言葉。このシリーズでは、スタートアップ只中に登場するドラッカー教授の言葉を紹介します。***************
ミッションが決まらない…お手上げだ。
「経営者に贈る5つの質問の一つ目、「われわれのミッションは何か」に応えるところから、いきなりつまづいてしまったスタートアップ。膨れ上がるイライラと不安、、、
そんな中、思い出したのは、昔のお店のミッション。
私の会社では茅ヶ崎で長い間、ガソリンスタンドを運営していました。2017年にお店は閉店したけれど、今思い出しても、なんとも不思議なお店でした。今、自分が他所のスタンドで給油をするようになり、つくづく、「うちのお店は変わっていたなぁ」と思います。
安値が叫ばれる時代、「茅ヶ崎で一番高い値段のガソリンを売るお店」と言われていました。
お店はスタッフが給油するフルサービス。
元気な接客が特徴で、「いらっしゃいませー!」とお客様を迎え入れる声は数軒先のお米の自販機の所まで聞こえるほどでした。
台風の後や年末は洗車の行列が絶えず、店は車で満杯になることもしばしば。
閉店が決まり最終営業日が近づくと、まるで開店祝いのようにお客様からお花やお餞別をたくさんいただくようになりました。「もう、洗車機が稼働する、朝のあの音が聞こえなくなるなんて、、」と涙ながらにご挨拶に来て下さるご近所さんもいらっしゃいました。
本当に不思議なお店でした。
私たちは、ガソリンを売っているけれど、それ以上に「来てくれた人に元気になって帰って欲しい」という思いがありました。
仕事の始まりや一日の終わりに給油に来られる方がいらっしゃいました。
休日にフラッと来られる方もいらっしゃいました。
そんなお客さん達の特徴は、給油中にわざわざ車から降りて外に出て来られること。
立ち話しを軽くしてから、時には長く話し込み、笑顔で帰られるお客さんが本当に多くいました。
そして、スタッフは、驚くほどにお客さんの事をよく知っていました。家族構成やお仕事のこと、休日の過ごし方や好きなお店。
「うちの店に来たお客さんが、少しでも気がまぎれれば」「これから現場に行く前に、元気な気持ちになれれば」
そんな思いでお客さんと向き合ってきました。その為、自然と会話も増えていったのだと思います。
組織はすべて、人と社会をより良いものにするために存在する。すなわち、組織にはミッションがある。目的があり、存在理由がある。
「うちのお店には『お客さんを元気にする』というミッションが流れていたんだ」
ミッションは、キレイでカッコいい言葉を見つけ、敢えて、カッコつけて作るものではなかったのかもしれません。
いつも自分達の心の底で流れているもの、それがミッションの大元なのかもしれません。流れているものに気づくこと。
久しぶりにお店のことを思い出し、胸が熱くなりました。スタッフさんの声やお店の音が蘇ります。
「このタイミングでお店のことを思い出したのは何かのヒント。自分の組織の新しいミッションに気づくとき」
丁寧に、真摯に、自分の想いを辿ってみます。

Chihiro- C

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