ドラッカーの言葉に導かれ、飲食業会を働きたい1番の業界にしたい
お店の強み活用プロデューサー
塩崎俊樹さん
ヒューマンアップ(株)代表取締役
1977年、佐賀県生まれ大阪育ち、早大商卒。
住宅メーカー、レインズインターナショナルなどを経て2015年、独立
どん底の時にドラッカーを知り導かれる
●仕事内容をおしえてください
飲食店を対象にコンサルティングをしています。
テーマは「人が辞めずに、売上を伸ばす」こと。
この2つは飲食店経営者にとって悩みのタネです。
自分が大好きな飲食業界で貢献しようと活動しています。
私は2つの出会いによって生き方が大きく変わりました。
ドラッカー教授の教えとブログの毎日更新です。
この2つは私の生涯に欠かせないほどの大切なものになっています。
●これまでの経緯は?
大学4年生の時、就職活動がうまくいかず住宅メーカーに就職するも1年で退社。
飲食チェーン店を経営する(株)レインズインターナショナルに転職しました。
4年間いろいろな仕事をやってきました。売上を1.5倍にするという実績もあげました。
その後、2008年に「DSモチベーション」というパチンコ店の人材育成をメインとする研修会社を知り合いの社長と2人で立ち上げ、7年間事業を事実上1人でやってきました。
始め、順調だったんです。
だんだんと受注が少なくなり、震災のあった2011年くらいには赤字がつづくようになってきました。
自分でどうしたらいいのか、わからなくなってきました。
そのころ、営業ツールとしてニュースレターを作成していました。これがけっこう時間がかかって大変でした。相手には喜ばれるものの、成果にもつながらなかったんです。
結果7号まで発行し、ブログに移行することにしたのです。
このころはどん底。
息子のなにげない「パパ、今日もありがとう」という言葉にハッとし涙。再起を誓っていました。
●ドラッカーにふれるきっかけは?
そんな時、一緒にやっていた社長が『もしドラ』(「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」)を読んでいて、「塩さん!ドラッカーがこれからは有効だよ。これをパチンコ店に応用できないかね?」と。
勉強会をはじめることになったのです。
しかし、私はドラッカーのことをほとんど知りません。
名前を聞いたことがあるくらい(笑)。
そこで『経営者の条件』と『エッセンシャル版マネジメント』本を買ってきました。
1回は読んだのですが、それっきり。
途方にくれました。
そんな時、「アホ大学という講座があり、塩さんに必要な学び出会いが得られると思うので参加してほしい」とその社長に言われ、参加しました。
講座の一環に京都合宿があり、合宿のプログラムの中に佐藤等さんの講座があったのです。
その講座で初めて、ドラッカーを体系的に聞いた思いがしました。わかりやすいなあ、と思いました。
数ヶ月後、長野県の松本市で佐藤等さんの講座「実践するドラッカーワンディセミナー」をやるという人がいました。
主催者を応援するつもりで参加しました。
ブログの継続によって世に知られる
●セミナーで学んだことは?
佐藤等さんのドラッカーワンディセミナーでは「利益編」に衝撃を受けました。
当時は、自分ありきで売り込みに終始していたのです。
ところが、ドラッカーが言っていることは「なさなれるべきことを考えよ」とか「顧客にとっての価値は何か」とかです。
そこで、自分の中で「顧客とはだれだろう」と考えていました。
その時にハッとしたのが「強み」の部分にあった「予期せぬ成功」をふまえよと。
自分の強みをベースにびっくりするほど成果をあげたことを思い出していたところ、それは飲食チェーン店にいた時のことだったんです。
そこで、私の顧客は飲食店だと確信してここに絞り、集中することにしたのです。
飲食店に関して、売上を伸ばすためにはどうしたらいいか。
人が辞めないようにするにはどうしたらいいか。
ここが解決できればすごく経営者は喜んでくれるだろうと思いました。
売上が伸びない理由をあれこれ考えていた時、「そもそも知られていないからではないか」と思ったのです。
知らせる価値を明確にして、小さくはじめて、コツコツ続けようと思いました。
それがブログでの情報発信だったんです。
ブログを始めて90日が経過したころ、「いつも見てるよ」というリアルなファンの存在を知りました。
ある飲食店から問い合わせがあったりもしました。
応援者も現れ、ブログの紹介などを通じてアクセス数も1日1,000を超えるほど伸びました。
だんだんと業界では知られるようになったのです。
このブログを通じてびっくりするようなつながりが生まれてきたのです。
●どのような成果が?
私の研修内容のメインは「ドラッカーとチームビルディング」です。
ドラッカーの思想を何度も何度も繰り返し、浸透するまで伝えているというやり方をとっています。
自分自身もドラッカーのことばで、導かれましたし、仕事面でもドラッカーマネジメントのエッセンスを使って提供している、という感じです。
コンサルティングの成果としては、初年度は8〜9社の飲食店さんを担当することができました。
2年目も売上は1千万円を越えることができ、今、3年目です。
自社戦略を見直しています。
量から質への転換を目指しています。
今は、講演会や出版などを増やして自社のブランド化を図っているところです。
●今後はどのような展開を?
私の経営ビジョンに「飲食業を働きたい1番の業種にする」ということがあります。
学生が選ぶ業種ランキンングでは飲食業会はいつも最下位なんです。
イメージもそうですし、中身も。
仕事の働きがい、生きがいすべて上がるようにしたいと思っています。
>塩崎さんのブログ お店の“強み”を活かした”店内販促”で客単価を確実にUPさせる!


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