『明日を支配するもの』第6章「自らをマネジメントする」(その4)関係にかかわる責任
関係にかかわる責任
一人で働き、一人で成果を生みだす人はわずかである。わすかの偉大な芸術家、科学者、スポーツ選手である。ほとんどの人は、他の人と共に働き、他の人の力をかりて成果を上げる。特定の組織に属していようが、独立していようが関係ない。したがって成果を上げるには、人との関係について責任を負わなければならない。そこには二つの側面がある。『明日を支配するもの』P219
現代は組織社会。一人で成果を生みだす人はわずかな人たちだとドラッカー教授は言う。そして、そのことを意識して仕事をしている人はほとんどいないとも…。
確かに…。自分のことでいっぱいだから、自分以外の人の強み、仕事の仕方、価値観など意識して仕事をしていないなかった。自分の強みがなんとなくわかってきたら、「この人の強みってなんだろう?」って考えてみたり、「この人とは価値観が合うな」と感じることが多くなったのは最近になってから。
仕事の仕方も、「読み手か?」「聞き手か?」は意識して仕事をするようになったのは最近。どうも伝わってないな…と感じる時は文書を書いて送ってみる。それでもアクションしてくれない時は、図に描いて説明してみる。
人って「はい!」って簡単に答えてくれるけど、本当に伝わったか?はわからないなぁって、つくづく感じる今日この頃です(笑)
成果をあげるためには、組織のメンバーや、上司にきちんと伝わってないとアクションしてくれない。頭ではわかってるけど、まさか伝わってないなんて考えないから、伝わっているつもりになっちゃう。
聞き手の人にメモで伝えようとしたり、読み手の人に口頭で伝えようとしても伝わっていない?あるあるです!
ドラッカー読書会に参加される方々は、「成果をあげるために学びに来る」という目的を持った人たちだから、価値観が合ってるなぁって感じます。それでも伝え方や、参加者の働く環境を理解しないと、大切な「ことば」は伝わらない。『経営者の条件』や、『明日を支配するもの』を節ごとに絵に描いているのは、自分のためではあるけれど、体系的に俯瞰したい人のお役に立てれば、うれしいなぁと思ってこの原稿を描いています。
組織に働くエグゼクティブが成果をあげるためには、「共に働く人を理解する」「自分の考えを伝える責任」を考えるという二つの側面が必要なんだ!
音楽みたいに伝わるといいなぁ…
(つづく)
前回まで
第33話「自らをマネジメントする」(明日の生き方)Introduction
五月女 圭司
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