人生100年時代の先人:続・絵で見るドラッカーの人生(魂よ永遠に)【2012年】(2006年〜)


続・絵で見るドラッカーの人生(魂よ永遠に)【2012年】

まえがき『実践するドラッカー[事業編]』

事業についての有効な定義をもてないことは危険信号である。市場や顧客と無関係に事業を行なっていることになる。

『創造する経営者』P263

私たちは常に、事業の機会を探し、生かすべく努力しています。しかし、事業を革新したり、転換したり、あるいは新たに加えたりして、組織を維持していくことはそう簡単ではなく、ときには道標を見失うこともあります。

本書では、ドラッカー教授が「マネジメントの父」と呼ばれるゆえんである、『現代の経営』『マネジメント』などからの知見を中心に、事業の本質に迫ります。

本書活用のポイントは、二点あります。

第一に、過去、現在、未来という時間軸です。組織の強みは過去にあり、機会は現在にあり、新しい事業は未来にあります。事業をマネジメントするにあたって時間軸を意識し、自らを変革させていく姿勢と方法を習得します。

第二に、自らの事業を、明確に定義することです。「われわれの事業は何か」に答えることは簡単そうに見えて難しく、しかもめったに問われることがないと、ドラッカー教授は指摘します。新たな事業を付加するにせよ、廃棄するにせよ、自らの事業を定義できなければ不可能です。

これらについて、パート1で基本的な理論を習得し、パート2で実務に照らして考えていきます。

物語を活用する意味

さらに本書では、ドラッカー教授の言葉をより深く理解するために物語をもちいています。それは教授自身、多くの著書で用いた手法でもあります。

教授の著作物で初めて物語が登場したのは、『現代の経営』でした(シアーズ物語)(フォード物語)(IBM物語)。各パートの冒頭に物語を配置し、以降の章で一つひとつコンセプト化し、壮大な「マネジメント」という体系を仕上げました。この手法は、『イノベーションと企業家精神』でも用いられています。

「理論が現実に先んじることはない」とドラッカー教授はよく言いますが、物語はまさにその「現実」そのものなのです。

物語の多くは古い時代のものですが、すでに歴史の評価を受けた普遍的なものであり、大いに参考になります。一方で「現代の物語」も用意しました。おおむね、以下のカテゴリーに分けています。

①ドラッカー教授が見た「物語」

②ドラッカー教授の考え方をマネジメントに取り入れ実現した「物語」

③ドラッカー教授の考え方をあてはめて説明できる「物語」

なお、「現代の物語」には、筆者自身が職業会計人として20年以上にわたり、約500社の組織の顧問あるいは役員を務め、1000を超える事業に触れてきた経験も踏まえています。

時代の変化のなかで、多くの事業が再定義を求められています。また経営上、「事業再生」「事業継承」など、「事業」に関わる重要判断を迫られる局面も増えています。この場合、再生や継承の手続き面が強調されがちですが、本質はどんな事業が対象となり、それが社会にどんあ価値を提供し、そのためにどんな強みを蓄蔵しているのかが、より重要です。

危険信号がともる前に、また、ありたい未来像を実現するために、本書を通じてなすべきことに取り組んでいただければ幸いです。

佐藤等

実践するドラッカー[事業編]まえがき より

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五月女 圭司

『人生を変えるドラッカー』を読んで「人生は変えられるよ!」と、神さまの声が聞こえた57歳の会社員。己と向きあうには師匠がいる。私の師匠はドラッカー教授の「ことば」。この「ことば」が自らを成長させてくれます。私のミッションは「人」と「音楽」と「ドラッカー」をつないで笑顔あふれる街を創ること。 何によって覚えられたいか? 「いつも笑顔でチャレンジしている人」と覚えられたい!

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