『マネジメント[課題・責任・実践](上)』第21章「仕事への責任」(4節)働く者の参画

働く者の参画
これら3つの条件、すなわち仕事を生産的なものにし、情報をフィードバックし、学習を継続させることは、働く者のに対し、自らの仕事、集団、成果について責任をもたせるための基盤である。したがって、それはマネジメントの責任であり課題である。
しかしこれらの3つの条件は、マネジメントの大権、すなわちマネジメントだけが一方的に取り組むべき課題ではない。もちろんマネジメントが取り組み、決定をしなければならない。しかしこれら3つの条件すべてについて、実際に仕事をする者自身が作業に参画しなければならない。
『マネジメント[課題・責任・実践](上)』P321
成果への責任を負ってもらうためにプランニングの一環として、(1)生産性の高い仕事ぶり、(2)フィードバック情報の提供、(3)たゆまぬ学習の必要性を考えてきました。
しかし、この3つすべての領域のプランニングに、最初から働き手を巻き込んでおく必要があるとドラッカー 教授は言います。プランニングと実践は、読み書きと同じように、同じ人が担わなくてはいけない。この2つを分けてしまっては、効果的なプランニングは期待できないばかりか、業績を脅かしかねないと言うのです。
業務の担い手の行動やニーズを知ったうえでプランニングを行わないかぎり、その中身は机上では完璧だったとしても、決して実行されません。逆に、業務の担い手側でもプランニング担当者の意図を理解していなければ、成果をあげないか、あるいは、求められている成果に対して「理屈に合わない」「勝手にきめられた」「馬鹿らしい」などと反発されます。
プランニングが効果をあげるためには、業務担当者が責任をもってプランニングに関わる必要があります。
仕事、作業集団、成果への働く者の責任は、仕事を生産的なものにし、情報をフィードバックし、学習を継続させて初めて実現されるものである。ただし、これらのすべてについて、そもそもの最初の段階から働く者自身の参画を得ておくことが不可欠である。
by P.F.ドラッカー
次回は「明確な権限」について考えていきます。
(つづく)
五月女 圭司
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