「これらすべてにおいて成果をあげなければ、組織は腐りやがて死ぬ」
と、おそろしい言葉で警告を発するドラッカーのいう成果領域が、つぎの3つだ。
1)直接の成果
2)価値への取り組み
3)人材の育成
(『経営者の条件』p.81)
『経営者の条件』の第3章「どのような貢献ができるか」の中にある。
著者のドラッカーも言っているが、1)の直接の成果、はわかりやすい。
売上の数字だったり、利益の額だったりする。
経営上の業績に相当する部分だ。
2)の、「価値への取り組み」がわかったような、わからなかったりする。
本では例をあげて、「技術面でリーダーシップを獲得すること」である場合もあるし、
「一般家庭のために最も安く最も品質のよい財やサービスを見つけ出すこと」である場合もある。と書かれている。
(カロリーに対して)のビタミンやミネラルの役割にあたる、とも言っている。
(わたしの場合は、なんだろうか・・・)
より伝わる文章を書けるようになること?
一瞬でスゴい!と思わせる写真を撮れるようになること?
はたまた、インタビュー術を磨くことか・・・
なんかちがうような気がする。
▲『経営者の条件』本の原書。USA $15.95で買える
原書にあたってみよう。『THE Effective Executive』(Collins)の55ページを見てみる。
価値への取り組み=building of values となっている。
ビルディング。
そうか、価値をつみ上げることなのか。
ところで、「価値」とはどんな意味なのか。
▲広辞苑の、か・ち
辞書によると、【かち】=ものごとの役に立つていど ねうち のことらしい。
わたしの場合にあてはめると、「読者の知りたいことがわかった!」記事かもしれないし、「行くべきところ、より新しい店、本物の楽しいプログラムが知れた!」というコンテンツが、役に立つていど、のような気がする。
▲原書の三つの領域が書いてある部分
よくよく原文を見てみると、ビルディング・オブ・バリューのうしろになにやら更に単語が書いてある。それは and their reaffirmation という3語。リアフェアメーション=再確認 という訳だ。「それらの再確認」ということば。
「価値をつみ上げ、それらを見直しつづけろ」と、いうようなニュアンスなのかもしれない。
わたしの場合でいうと、より新しい情報やニュースを仕入れ、読者やユーザーを実際に行動に促すコンテンツをつくることが価値(=役に立つていど)なのか、と仮説してみる。
仮説は検証してみよう。
3)の人材の育成は、だいたいわかる。ドラッカーは「人的資源を更新していかなければならない」と言う。高度化せよ、と書いてある。
ここもついでだから、原書にあたってみる。
Building and developing people for tomorrow になっていた。
直訳すれば、「あしたのために人間を、つみ上げ、開発せよ」ということか。
▲ビルディングとデベロッピングのイメージ
ビルディングということばは、強み領域のブロックをどんどん上に築き上げていくようなイメージだ。
一方の、デベロッピングということばは、今とはちがう未開の領域を切り開いていくようなイメージ。
「人材の育成」と、ひとことで表現された内容は、実は2種類の分野があるということだ。(上田先生、合ってますか?)
わたしのケースでいうと、強みを磨くことと、あたらしい分野へ進出すること。例えば、映像の分野に行くとか、これまでやったことのなかった業界に取り組むといったことなのだろう。
あしたのために、卓越性をいっそう高めること。
あしたのために、新分野に取り組むこと。
これが、人材育成の本質なのかと思う。
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