こんな若者に読書会に参加してもらいたい~ある新大学生との出会い


4月。新社会人、新大学生など、「新」があたまにつく方たちが社会にデビューします。そんな方たちはきっと夢や希望をもって社会に出てきているはずです。そんな彼ら・彼女たちに身につけて欲しいのが「実践するマネジメント読書会®ベーシック(以下、「読書会」)」を通じて学び合うセルフマネジメント能力。そう改めて思った出会いがつい先日ありましたので紹介します。これを読んで、「新〇〇」さん、新しい学びをはじめてみませんか。(または「新〇〇」さんにお声がけしてみませんか。)

(以下の話は実話を若干、Dラボ用に加筆・修正しています。)

 

〇幼なじみからの相談

 「ねえ、はち、ちょっと相談があるのだけど」。2週間ほど前に電話がありました。声の主は私の小学校から大学まで一緒だった幼なじみの女性Tさん。彼女は大学では農芸化学を専攻し、今はバイオ関係の研究者である一方、2人の母でもあります。

 「どうしたの」と私が聞くと、「実は前に話した通り、次男のHがはちの後輩(私は法学部卒)になるかもしれないと言っていたのが本当になって、4月から札幌に行くの。それでHがいろいろ不安があるんだって。私も主人も理系で文系の事は全くわからないので、ちょっと話をきいてあげてくれないかな。」

 「わかったよ」そう言って、彼女を通じて3月下旬の夜に東京駅そばのカフェでH君に会うことになりました。

〇H君の「三刀流」生活への覚悟

 そして、H君と会う日が来ました。H君と会うのはもちろん初めてですが、顔だちはTさんそっくりで、「H君、お母さんにそっくりだね。特に目元が」というと、H君も「そうですか。よく、そういわれるのです。」と話をし、和やかな雰囲気になってコーヒーを飲みながら話をはじめました。

 話をはじめてすぐにH君の学生生活の「覚悟」を知り、びっくりしました。何とH君は「三刀流」の学生生活を送ろうと考えているのです。

 まず、法学部進学ということで弁護士を目指しているとのこと。次に高校時代、これに高校生活の全てを注いでいたというハンドボールを大学でも続ける(=ハンドボール部に入部)こと。最後に大学がある札幌の中心部には住まず、相談をくれたTさんの実家で独りで住むおじいさんと一緒に生活・面倒を見ながら、片道1時間半かけて通学するとのこと。

 私の30年前の大学時代を振り返って、1つだけでもやりとげるのにも大変なのに、この子は何という「覚悟」をしているんだ。心からH君を応援したくなりました。

〇「セルフマネジメント」のプレゼント

 H君の3つの「覚悟」に関して、それぞれの彼の質問にはわかる範囲で答え話も盛り上がりましたが、やはりH君の関心というか不安は「三刀流」への挑戦が本当にできるかどうかのようです。

 「八谷さん。正直いって3つともできるかどうか不安です。司法試験は難関。兄が体育会部活で陸上をやっていますが、授業は殆ど受けていなくて、進学先が「〇大陸上部」なので、体育会ハンドボール部と司法試験を目指すことにまず不安があります。母は僕がおじいちゃんと住むことについては『すきなことを大学でやるならどっちでもいいよ』と言ってくれました。でも、僕は80歳になって病気もちでしかも料理もできないおじいちゃんを独りにして大学の近くに住むことは考えられなかった。だから、無謀かもしれませんが、『司法試験』、『ハンドボール』、『おじいちゃんとの同居』の三刀流にチャレンジしようと思っています。」

 H君の話を聞いて私は目頭に熱いものを感じました。そして言いました。「H君、正直言って、相当難しい『三刀流』だと個人的には思う。でも、人間として君のそのチャレンジは素晴らしいし、応援するよ。その答えをH君自身が見つけるヒントがここにあるよ。」とカバンから『経営者の条件』を差し出しました。そしてさらに続けました。

 

 「ここには『セルフマネジメント』と言って、自分自身で自分を成長させ、いきいきと仕事・生活していく能力を身につけるためのヒントが書かれている。H君が三刀流をなしとげるために必要なのはまなにこの『セルフマネジメント』を身につけることだよ。」

 するとH君、「八谷さん。実は私、ドラッカーさんって知っていました。母が『人生を変えるドラッカー(ジンドラ)』を読んで(実は私がTさんへの今年の年賀状の添え書きの一部にドラッカーの自己刷新を促す問い『あなたは何によって憶えられたいか』を引用したところ、ドラッカーに興味を持ったというので、『ジンドラ』を紹介しました。)いて、僕も入試後に読み、『セルフマネジメント』を身につければ三刀流も何とかなるかもと思うようになりました。『ジンドラ』でこの『経営者の条件』のことも知りました。」

 

〇若武者ドラッカリアンへの背中押し

 H君は私からの『経営者の条件』を手に取り、「どうもありがとうございます。読んでみますが、大丈夫でしょうか。」というので、以前、このDラボでも紹介した「かけはし北2条店」副店長の冨永さん(彼もTさんとは中学が一緒)の一言を思い出し「H君、最初は少し難しく思うかもしれないけど、ざっと読んで、引っかかったところ(なるほどと共感したところなど)をチェックするといいよ。本当は札幌で毎月、社会人の人たちが参加している『読書会』に参加すれば、いろいろと実践のためのヒントが聞けるのだけど、H君の場合は三刀流生活で参加は厳しいかもしれないね。でも、その読書会のファシリテーターという運営をしている方たちが札幌には沢山いるよ。その人たちはみな、この『経営者の条件』を読み込み、自分の仕事や生活にいかそうと日々がんばっている人たちばかり。君のことを話せばきっと力になってくれるから、まずはこの本を読み、三刀流生活をはじめてみようよ。」と話をしめくくった。

 H君と会う数日前に東京で開催されたドラッカー関係のあるシンポジウムにもH君と同じくこの4月から大学生になる女子学生が参加していました。さらに私ことになるが一昨年秋に金沢で開催された「読書会サミット(全国の読書会ファシリテーターが一斉に集まる場)の前日に富山でやはり当時、高校3年生だった男子学生に『ジンドラ』ミニ読書会をしたことを思い出しました。

 確実に「若武者ドラッカリアン」は増えている。H君と別れたあと、彼のような生きの良い次世代をドラッカーのことばという「道具」を使って背中押ししていけば、もっと良い未来が開けてくると思いました。本当にここちよい1時間あまりのH君とのひとときでした。

その夜、Tさんから電話があり、最近あまりTさんに自分から話をしないH君が興奮してTさんに私との話を熱く語ってくれたそうです。Tさんからは「はち、本当にありがとう。親でもないのに、そこまでしてくれるとは思いもよらなかった。」と言われたので、「H君の『覚悟』が本物だから、応援しようと思っただけ。生きのよい若者を送り出すのが僕らの世代の当然の仕事だよ。」と言って電話を切りました。

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八谷 俊雄

八谷 俊雄

1966(昭和41)年、札幌市生まれ。北海道大学卒業後、現在も勤務している某エネルギー会社に入社。地方機関(札幌・青森・名古屋)、本社(東京)各部署、出向で様々な業務を経験。2008(平成20)年春から開催されている東京での「実践するマネジメント読書会」に参加。仕事・学び(ドラッカー等)・プロボノ(東北社会起業家支援)・同窓会(高校・大学・大学院)活動の「四刀流」の傍ら、趣味である旅行(国内はプライベート・出張等で国内は47都道府県全て、海外は約30か国を訪問)を旭川市出身の妻と楽しむ。

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