本は自分の生き方や考え方を変える究極の自己変革手段である。経営者、スポーツ選手、冒険家、登山家など……一冊の本に巡り合い、その後の人生に影響を受けた実例は枚挙に暇がない。
この記事では、マネジメント能力を身につけることを目的とした“マネジメントの父”ことピーター・F・ドラッカーの読書会を全国で主催する「Dラボ」が、本を読む人の特徴を解説するとともに、本を読まない人との違いや、読書が苦手な人でも本を読んで成果をあげる方法について紹介する。「昔から読書嫌いで、いまさら本を読むなんて無理では」と思っている人は絶対に読んでほしい内容となっている。
知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である。
ドラッカー『創造する経営者』
「学生時代からずっと本を読まずにいたが、いまからでも読書を習慣にできるだろうか」と悩んでいる方には、「もちろんできる!」と自信をもって答えたい。本を読み始めるのに、年齢はまったく関係ない。興味さえあれば、誰でも読書の扉を開くことができる。この記事では、そのことをあなたに伝えたい。
「昔から読書が苦手」というのはあくまで過去の話であり、本を読む価値をあらためて理解すれば、いまからでも読書が大好きになれる。実際、社会人になってから本を読むようになったという人は大勢いる。
それに、たくさん本を読まなくても、自己成長することはできる。一冊の本との付き合い方を濃密にすれば、百冊読むよりも自己変革のスピードを早めることも可能だ。その方法については、今回の記事でしっかり解説する。
「千冊の、あるいは百冊の《最良の書》などというものは存在しない。各個人にとって、自分の性格に合って、理解でき、自分にとって価値のある愛読書の独自の選集があるだけである。」
ヘルマン・ヘッセ『ヘッセの読書術』より
「気晴らしのためにしか本を読まない人は、どれほどたくさん読み、たとえ最良の本を読んだとしても、読んだはしから忘れてしまい、以前と同じように貧しいままであろう。しかし、友人の言葉を注意深く聞くように読書する人に対しては、書物は心を開き、その人のものとなるであろう。」
目次
よく本を読む人の特徴
本を読む人は、一体どんな人なのだろうか。特徴を8つに整理した。あなたの周りにいる人にも、きっと当てはまるだろう。
①言葉のボキャブラリーが豊富で賢そうな印象を与える
語彙力の高さは、人に「頭がよさそう」という印象を与える。もちろん、やたらめったら専門用語を使ったり、横文字をつかったりするのは嫌味になってしまうが、よく本を読む人は、どういう場面で使うべきか、ちゃんとわきまえて言葉を選ぶことができる。なぜなら、たくさん本を読むがゆえに、適切な文脈を理解しているからだ。
②アイデアの引き出しが多く提案力がある
本はアイデアの宝庫だ。「どうすればいいだろう?」に対する自分なりの回答を持っているため、仲間・上司・取引先から頼られやすい。提案力は信用力だ。よく本を読む人の提案力の源泉は、本に求めることができる。
③本から学んだ事例が豊富でリスク管理できる
本は他者の経験を追体験し、教訓と戒めを自分の胸に刻むことができる。本を読む人は「これをやったら失敗しやすい」を疑似体験しているため、自分の仕事に活かしてリスクを回避する。
④トラブルに冷静に対処できる
本には失敗から立ち直るための方法が記されている。失敗の本質を理解している人は、トラブルに対処する術も知っている。よく本を読む人は、実際に自分に降りかかるトラブルのほとんどを、すでに本の中で疑似体験しているのだ。だから冷静でいられる。
⑤自分の意見を持っているので頼りにされる
本の数だけ意見がある。本を読めば読むほど、たくさんの意見を自分の中に取り込める。
実はわたしたちは、現実の人間関係で、たくさんの意見を取り入れる機会にはあまり恵まれていない。職場やプライベートでは、似た境遇と似た考えを持つ人と関わることが多いからだ。
しかし本なら、自分とはまったく異なる境遇や考えの人の話を取り入れることができる。「そういう発想もあったのか」と素直に感心することさえある。
よく本を読む人が他者の意見に寛容であり、なおかつ自分の意見をしっかり主張できるのは、たくさんの本との出会いで、「ひとつのテーマに対して多様な考えがある」ことを理解しているからだ。
⑥周囲に左右されずにフェアに物事を判断できる
本を読む人は、物事の本質を見極めることができる。なぜなら本は、表面的に見えている現象の裏側にある、本当の問題について論ずるからだ。ビジネスの成功事例と失敗事例について書かれた本は、とくに顕著にわかる。
解決すべき課題を目の前にしたとき、問題の核心がどこにあるのかを見抜き、何を優先すべきかを判断できる。周囲の意見も聞き入れながら、「いま焦点を合わせるべきはこれである」とハッキリと意見を言う。
⑦人の弱さを受け止めて前向きに考えられる
多くの本から、「人間は間違える生き物だ」という教訓を得られる。大事なのは、間違いを犯すことではなく、間違いから何を学ぶかということである。本を読む人は、失敗それ自体が本質ではないことを理解している。失敗から学ぶことを推奨し、トラブルを「貴重な経験」として受け止め、前進する。
⑧「なぜ」という好奇心が強くて行動力がある
好奇心があるから本を読むのか、本を読むことで好奇心が生まれるのか。どちらが先かわからないが、間違いなく言えるのは、本を読む人は好奇心が強く、行動力がある。読書には、「センス・オブ・ワンダー」の感覚を養う効果がある。本は、著者が「なぜ」を追求した軌跡である。
本を読む人と読まない人の違い
「本を読む人は、読まない人と比べると、顔つきが違う」といわれることがあるが、実際のところ、そう簡単に判断できるものではない。顔つきの評価は非常に主観的で曖昧だからだ。しかし、本を読む人と読まない人は、言動・思考・行動の差に表れることがある。
①幅のある会話力
語彙のバリエーション、アイデアの数、引き合いに出す事例の数。しばしば「本を読む人はたとえ話がうまい」と言われるように、本を読む人は会話の幅が広く、相手を感心させたり納得させたりする。1の問いを与えれば、4の回答が返ってくる。
しかし本を読まない人は、引き出しが少ないため、会話に広がりがない。1の問いに、1の回答を返すだけで精一杯になってしまう。
②物事を関連付ける思考力
物事を関連付けて言語化する能力にも、差がうまれる。本を読む人は、一見すると関係のないように思えることを結び付け、新しいアイデアを生み出したり、トラブルを乗り越えたりする。
関連付ける思考力は、物事をみる視点がたくさんあるということだ。映画監督のビリー・ワイルダーは、書斎に「ルビッチならどうする?」という張り紙を飾っていたそうだ。ルビッチとは彼の敬愛する師匠のことで、ワイルダーは煮詰まったときに、いつも師匠の視点でアイデアを考え直すようにしていたという。
たくさん本を読む人は、自分の頭のなかに、無数のルビッチが住んでいるようなものだ。一人のようで、孤独じゃない。本を読むことで、先達の知恵と経験と戒めが思考回路に刻まれ、いまもなお息づいている。
しかし、あまり本を読まない人は、ルビッチを忘れたワイルダーのようなものだ。アイデアの可能性が、けっして一つではないことに気づくことができない。本を読まない人は、本当に困ったときに、強い孤独を感じることがあるかもしれない。
③行動力
真の読書家は、「本に書いてあることを実際にやってみる」がいかに大切かを知っている。つまり、みずからの行動に落としこんだアウトプットを徹底しているのだ。真の読書家は、本の知識を実際に使って成果を出そうとする。
本を読む人のなかには、本を読んで自己完結してしまう人も少なくない。
その意味では、「ただ本を読むだけの人」と「本を読まない人」との間には、そんなに差はないのかもしれない。主体性のない人という点では同じなのだ。
だが両者とも、「本に書いてあることを実践する人」との差は歴然である。
本を読む人が読書を続ける理由3選
なぜ、本を読む人は読書の習慣をやめないのか。以下に、本を読む人がひそかに知っている読書の効果を整理した。
①本を読むメリットを知っているから
- 知識が増えて世界が広がる
- 論理的思考力が高まる
- アイデアの幅が広がる
- 問いの質が上がる
- 頭がよくなる
- ストレス解消になる
- 問題意識がビジネスチャンスにつながる
- 「愛読書を持つ」という心の豊かさを得られる
②読書のアウトプットのメリットを知っているから
- 要約する力が身につく
- 自分の意見を持てるようになる
- 読んだ本が資産になる
③読書習慣を身につけるメリットを知っているから
- 読書のメリットを継続的に得られる
- 長期的リターンのある自己投資ができる
本を読まない人が読書習慣を身につけるコツ
普段あまり本を読まない人は、本を読むことに対して、自分でハードルを上げてしまっている可能性がある。最後まで読み切らなくても、読書は読書だし、一日数ページずつ読み進めるだけでも、立派な読書習慣である。
以下では、「本はもっと自分のペースでラフに読もう」をテーマに、本に苦手意識のある人が、自然に、無理なく、楽しく読書を続けるコツを紹介する。
①読みやすい新書から読んでみる
実は「どんな本を読んだらいい?」という悩みが、大きな心理的ハードルになる。あまり本を読まない人は、そもそも本の大きさ・種類・違いを区別できていない可能性がある。「分厚いハードカバーのほうが社会人らしくて格好がつくのでは」という考えで、いきなり読みにくい本を買ってしまう人もいる。
結論をいうと、初心者はまず「新書」からチャレンジしよう。105×173mmの細長いスリムの本のことで、1,000円以下の手頃な価格で手に入る。
ジャンルは多岐にわたり、政治・国際情勢・経済・科学・文化にいたるまで多種多様だ。書店に行けば、たいてい、レジ近くの新刊コーナーに並んでいる。
新書は200ページ程度で読みやすく、移動時間・昼休み・寝る前などの空き時間を利用して読み進めることができる。コツコツ本を開く習慣を身につけるには、うってつけの本である。
読むのは少しずつでも大丈夫。まずは「一冊の本を読み終えた」という成功体験を重ねて、自信をつけていこう。そのときにはきっと、読書の楽しさを理解できるようになるはずだ。
②興味のある本から読む
小難しいビジネス書や専門書を読むだけが、読書のすべてではない。尊敬するスポーツ選手のインタビュー本や、好きなアーティストの自伝でも、学ぶべきことは数多くある。あなたの心が動かされる本を素直に読むのが、読書の長続きの秘訣である。背伸びをせずとも、あなたに良い影響を与える素晴らしい一冊が必ずある。
③15分の読書から始める
「読書時間の目安は?」という疑問もある。読書時間は人によって様々で、正解はない。これから読書を始めたい人、とくに読書が苦手な人は、無理をせず、まずは15分間だけ本を読むことをおすすめする。15分読書を月~金曜日まで続ければ、75分本を読んだことになる。これを1カ月続ければ、5時間も本を読んだことになる。
- 電車の中
- トイレの中
- 昼休み中
- ベッドに入ったとき
- 始業前
④つまらなかったら読むのを止める
本を読まない人ほど驚くかもしれない。「え?本は最後まで読み切るべきでは?」と。しかし本を読む人は、実はつまらなかったらアッサリと読むのを止め、次の本を探しているのだ。
「せっかく買ったんだから最後まで読まなくては」と真面目に考えると、楽しむはずの読書が義務になってしまい、モチベーションがどんどん下がり、最後は完全に読まなくなってしまう。
そして「最後まで読み切れなかった」という罪悪感から、その本に二度と触れなくなり、「どうせ自分は本を最後まで読めない」という自責の念が、次の本を読む動機を完全に奪う。
あなたがその本をつまらないと思ったら、その心に堂々と従おう。読まなくなった本は、けっしてそれで終わりではなく、本棚にしまっておけば、いつかまた、ふとしたきっかけで再会を果たすこともあるだろう。本とはそういうものである。いまは心に響かなくても、あるとき突然、運命の出会いに変わることもある。
つまらなかったら読むのを止めて、新しい本を探す。読むのを中断するのは、何も後ろめたいことではなく、むしろたくさん本を読む人ほど、そういうスタイルで本と関わり、出会いを増やしているのだ。
「本を読む人」から「実践できる人」になろう
もし同僚や上司がたくさん本を読む人で、自分がほとんど本を読まないのだとしたら、ときにコンプレックスを感じてしまうだろう。
しかし安心してほしい。仕事で成果を上げるなら、たくさん本を読むよりも、本の内容をアウトプットして行動に移すほうが大事なのだ。
つまりライバルがたくさん本を読んでいようとも、関係ない。あなたが「実践できる人」になれば、それで何も問題はないし、ともすれば、たくさん本を読む人よりも急激に成長できる可能性さえあるのだ。
一冊の本を極めることは百冊の多読よりも価値がある
わたしたちDラボは、“マネジメントの父”ことピーター・F・ドラッカーの読書会を運営している。ドラッカーの読書会は、経営者だけでなく、マネジャーや新人までが、互いの興味・関心・視点での違いを意識しつつ、成果をあげるためのマネジメントを学び合う場だ。
この読書会ではアウトプットをとても大事にしている。実際にわたしたちは、この読書会を通じて、多くの成功事例を目の当たりにしてきた。
しかも興味深いのは、普段ほとんど本を読まない人たちが、真剣に一冊の本を読み込んで、実践のために行動したということである。
経営に活かした事例もしあなたが、本を読むことで「仕事で成果を上げる」「自己成長して活躍する」という未来を想定しているなら、一冊の本と真剣に向き合うほうが、はるかに成長スピードが早くなる。一冊の本を極めることは、ときに百冊の本をたくさん読むよりも価値があるのだ。
せかせかと休みなく読み、いたるところでつまみ食いをし、いつもただ最も刺激的なものと、精選されたものだけを得たいと望む人は、(中略)たいてい読んだ本の筋だけとか、くだらない、風変りなことを記憶しているにすぎない。
ヘルマン・ヘッセ『ヘッセの読書術』より
読書のアウトプットを意識すれば実践力が身につく
たくさん本を読む人は、インプットが上手である可能性が高い。しかし意外なことに、読んだ本の内容をアウトプットできる人はそう多くはない。
ある日本の有名なマーケターは、30年間にわたってマーケティング講座を開催し、何万・何十万人もの経営者やビジネスパーソンをみてきたが、「聞いたことを実際にやってみる」人は非常に少ないのだという。
あなたが本を読むことを通じて成果をあげたいのなら、まずは読書のアウトプットを心がけよう。読書のアウトプットもまた、習慣化が大切である。一冊の本と真剣に向き合う以上は、その本をボロボロになるまで読み込んでみよう。メモを本に直接書き込んでもいい。読み込み、使い倒し、書きまくれば、その本はきっと、世界で一冊だけのバイブルになる。
- 本の内容を要約をする
- 読書ノートをつける
- 感想を誰かに話す
- 読みながらメモをする
読書会はインプットとアウトプットの両立ができる
おそらく、「読書(インプット)も実践(アウトプット)も続けられる自信がない」という人もいるだろう。そこで提案として、読書会をおすすめしたい。
読書会は、同じ本を読み合い、意見し合う貴重な機会だ。つまりインプットとアウトプットの両立ができる。普段から本を読まない人が一人で本を読むのは心細いことだが、読書会なら、一緒に学ぶ仲間がいるから励みになる。
「この章、よくわからなかったんだけど、どう思う?」と気軽に聞けるし、読んでも理解できなかった部分が、他の人の話を聞いてスッと頭に入ることもある。
読書が得意な人もそうでない人も、一人で読むよりも、誰かと一緒に読んだほうが効果が高いのは間違いない。読書会はまさに、「本を読む人」から「実践する人」に成長するための絶好の場所だといえる。
もしあなたが読書会に興味があるなら、ぜひ一度、わたしたちDラボの無料体験に来てほしい。オンラインで開催しているため、全国の経営者やビジネスマンとつながれる貴重な機会にもなるだろう。
はじめて読むドラッカー読書会これから本を読む人に「ドラッカー」がおすすめの理由
もしあなたが本選びに困っているなら、筆者としてはドラッカーの本をおすすめしたい。なぜならドラッカー自身が、アウトプットして成果をあげなければ意味がないと考えていた人物だったからだ。
ドラッカーを読んで成果をあげたビジネスマンがたくさんいる
ドラッカーの本を読んだ多くの大企業が、ドラッカーを読み、実践し、成果をあげた。ドラッカーのビジネス哲学は、経営者から現場レベルまで幅広く通用する原理原則が詰まっている。「いいこと言っているな」で終わらない。
ドラッカーは、世の中にあふれている有象無象の自己啓発本ではない。「仕事で成果をあげたい」「自分の能力で誰かの役に立ちたい」「偉大な会社をつくりたい」という志を持った読者の心を動かし、行動にうつさせる。ドラッカーの本とは、そういうものだ。
以下に引用するのは、ドラッカーで学んだことを実践し、店舗までつくってしまったメガネ店「千里堂」の古川副社長の言葉である。
「ドラッカーを知らないのは本当にもったいないことだな」と素直に思っています。ドラッカーの教えを一言で表すなら、ビジネスに役立つ強力なツール。読んでいるときに“ビビッ”ときた項目を実践すれば、すぐに効果がでてくるんです。しかも、いつ読んでも新しい発見がある。その時々によって、置かれている状況や、悩んでいることは違いますから、読むたびに実践内容が更新されていくんです。
だから僕は、いつもドラッカーの本を持ち歩いて、時間さえあればページを開いていますよ。たとえば朝なんかにね。読むのは10~15分くらいでもいいんです。ザッと読んでみて、「あ、これいいな。やってみよう」と思ったら、すぐにやってみる。そして成果が出たら、周りの人やスタッフに共有してどんどん広めています。
いうなればドラッカーの本は、経営やビジネスに役立つ道具箱のようなものです。現在の状況や悩みを解消するツールを選んで使ってみるという感覚で、ぜひ拾い読み・ナナメ読みをしてほしいなと思います。
(参考:アウル税理士法人)
古川副社長は、けっして読書が得意ではなかった。しかしドラッカーを日頃実践し、着実に成果をあげた。気づけば古川副社長は、ドラッカーの本をいつも持ち歩くようになり、困ったときは必ずページを開くようになったのだという。
マイクロソフトやGoogleもドラッカーに影響を受けている
どれだけドラッカーがすごいのかについては、ドラッカーから影響を受けた人物を挙げるのが一番わかりやすいだろう。
- Googleの元CEOエリック・シュミットはドラッカーのマネジメント手法を参考にして経営を行った。いわく「ドラッカーほど知識労働者に詳しいものはいない」
- 英首相ウィンストン・チャーチルがドラッカーの著作を絶賛し、イギリス軍の士官全員分に本をプレゼントした
- 同じく英首相マーガレット・サッチャーはドラッカーに影響をうけて民営化政策を推し進めた
- 糸井 重里 氏がバカンスにドラッカーの本を持って行き、時間を忘れて読みふけった。いわく「推理小説より面白かった」。以来、ドラッカーの熱烈なファンを公言している
- アニメ監督の富野 由悠季 氏はドラッカーの本をヒントにガンダムを生み出した
- ユニクロ創業者の柳井 正 氏はドラッカーから多大な影響を受けた。「商売をするようになって、ドラッカーの言葉がいかに正しかったか。それを日々、実感している」。ロングセラーの”フリース”は、ドラッカーの言葉を信じた結果生まれた商品だった
- イトーヨーカドー創業者の伊藤 雅俊 氏はドラッカーにコンサルティングを依頼した。以降、30年来の友人となった
- 山崎製パンの元社長・飯島 延浩 氏はドラッカーを実践して「1,000億円の事業を創った」と自負している。
- 松下電器(パナソニック)の元社長・中村 邦夫 氏はドラッカーを「師」と仰いでいる
- 『キリンビール高知支店の奇跡』で有名な田村 潤 氏はドラッカーの言葉に勇気をもらいながら“負け癖”のついていたキリンビール高知支店を県内トップシェアに導いた。「リーダーとしてやるべきことは全国でも高知でも同じだった。その本質をドラッカー教授は的確な言葉で表現してくれている」
- P&Gの元CEOアラン・ラフリーはドラッカーを実践して組織改革を行った
- ゼネラル・エレクトリック(GE)社の元CEOジャック・ウェルチは、就任後すぐにドラッカーに手紙を書き、コンサルティングを依頼した。そこで生まれたのが「1位・2位戦略」であった
- 日本の産業近代化および日米親善への寄与により、勲三等瑞宝章を授与される
- マイクロソフトのビル・ゲイツはドラッカーを「最も影響を受けた経営書」と評した。
絶対ハマる!読書のアウトプットに最適なドラッカーの本ベスト3
以下に、多くの“読書嫌い”たちを魅了してきた鉄板の入門書を紹介する。
①入門書の決定版!ドラッカー実践で成功した18の会社事例を徹底解説
ドラッカー学会の理事であり、ドラッカーの読書会を主催する佐藤 等 氏(公認会計士・税理士)が著者。本書はドラッカーを実践して事業が好転した中小企業の実例を解説している。ドラッカーの入門として、間違いなく必読の書だ。
②成果をあげる思考習慣を身につける一冊
『実践するドラッカー』(通称:実ドラ)は、テーマごとにドラッカーの原理原則が解説されているため、読書会でも大人気の一冊だ。とくに『思考編』は、ドラッカーの初心者にぜひ読んでほしい内容となっている。
③たった150ページの本で最高にエキサイティングな読書体験
『経営者に贈る5つの質問』は、日本語版にしてわずか150ページあまりの小冊である。しかしドラッカーが突きつけるのは、組織の存在意義を見つめなおす深遠な問いであり、ときには痛みを伴う自己評価プロセスである。
「われわれのミッションは何か?」「われわれの顧客は誰か?」「顧客にとっての価値は何か?」「われわれにとっての成果は何か?」「われわれの計画は何か?」
この5つの質問は、経営者が売り手目線でなく、100%顧客目線に立つための本質が詰まっている。事業を見つめなおしたい方、これから新しい事業を考えている方、事業の将来に不安のある方は、ぜひ手に取り、真剣にドラッカーの問いと向き合ってみてほしい。
まとめ
- 言葉のボキャブラリーが豊富で賢そうな印象を与える
- アイデアの引き出しが多く提案力がある
- 本から学んだ事例が豊富でリスク管理できる
- トラブルに冷静に対処できる
- 自分の意見を持っているので頼りにされる
- 周囲に左右されずにフェアに物事を判断できる
- 人の弱さを受け止めて前向きに考えられる
- 「なぜ」という好奇心が強くて行動力がある
- 幅のある会話力
- 物事を関連付ける思考力
- 行動力
- 本を読むメリットを知っているから
- 読書のアウトプットのメリットを知っているから
- 読書習慣を身につけるメリットを知っているから
- 読みやすい新書から読んでみる
- 興味のある本から読む
- 15分の読書から始める
- つまらなかったら読むのを止める
成果を求めて読書をするなら、たくさん本を読むよりも、本の内容をアウトプットして行動に移すほうが大事。
Dラボ
当サイトDラボを運営しております。
ドラッカーを学んだ経営者やビジネスマンが実際に仕事や経営に活かして数々のピンチを乗り越え、成功を収めた実例を記事形式で紹介しています。
また、「実践するマネジメント読書会」という、マネジメントを実践的に学び、そして実際の仕事で活かすことを目的とした読書会も行っております。
2003年3月から始まって、これまでに全国で20箇所、計1000回以上開催しており、多くの方にビジネスの場での成果を実感していただいています。
マネジメントを真剣に学んでみたいという方は、ぜひ一度無料体験にご参加ください。
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