あなたの強みを生かす「逆転」の働き方(4) ~頼まれたとおりにしない【その3】推察せずに確認する


あなたの強みを生かす「逆転」の働き方シリーズ一覧はこちら

あなたの強みを生かす働き方は、
その多くがこれまでの働き方とは「逆転」の発想が必要です。

一つ目の「逆転」の働き方は「頼まれたとおりにしない」です。

それは、
相手のいった通りを信じたということが、
誠実に仕事をしたことの証明にはならない、ということなのです。

今回はその「頼まれたとおりにしない」の三回目です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・

前々回は、
望んでいることをすべて伝えられる人も、
すべてを受け止めることができる人もいないというお話でした。

前回は、相手おかれている現実を知らなければ、
あなた独自の提案はできないことをお話ししました。

今回は、さらに進めて、

依頼を受けたときにどんな行動をとるべきか?

についてお話ししたいと思います。

顧客にしか答えられない

****(ドラッカー教授の言葉)******

顧客にとっての価値はあまりに多様であって、
顧客にしか答えられない。
したがって、答えを推察してはならない。
直ちに聞かなければならない。

『マネジメント(上)』p.109

**********************

前回と同じ進め方でよいか?
違うならどのように違うか?

依頼された私たちがかける所要時間をどれくらいと考えているか?
どんな効果を期待しているか?

こうした質問をせずに、

前に自分に頼んだことを評価したから自分に頼むのだろう。
・・・ということは、やり方は前回と同じでいいよね。

とか

すっごく時間がかかることを頼まれたけど、
頼んだ以上それなりの覚悟はしているはずだよね~。

といったように、推察することが間違いのもとだということです。

問いかけるタイミングを意識する

もちろん、上記のような質問を受けて
明確に即答できる人は少ないかもしれません。

(明確に回答できない自分をごまかすために、
 「察してよ。」「空気読めよ。」だけですまそうとする人・・
 以心伝心という理想が実現できた頃のノスタルジックな人もいるにはいます。)

でも、ここでは少なくとも
一緒に考えてくれる姿勢さえ獲得すれば、仕事の内容が決まってきます。

では、

この質問を「いつ」すべきなのか?
それは、できる限り
頼まれた時点で質問を投げかけるべきなのです。

なぜなら、依頼したタイミング
相手が必要を感じているタイミングだからです。

もちろん、頼まれた側にとっては、
いま別の仕事をしているから、後にしてほしいと思うこともあるはずです。

でも、後から質問をした時には、時間がたてば経つほど
頼んだ側は、依頼したことの目指す効果や必要な要件などのイメージが薄れていて、
有効な情報が引き出せなくなる可能性が高くなります。

すると、後からの質問をする際には
高度な質問力が必要になってきます。

相手の検討違いさえ指摘できるプロフェッショナルに

ここで・・・とある、美容室のお話をさせていただきます。

広島県福山市にあるagehaさん。

こちらの美容室では、お客様自身も意識していないお客様の置かれている現実を
するどい質問と観察力、洞察力で読み解いて提案をしてくださいます。

例えば、「髪をショートにしたい」というお客様がいらしたとします。
その理由が、
「職場でショートヘアに変えた子がすっごく似合ってて、
 それから、女性スタッフの間でショートが流行ってきているから。」
であったとしたら?

ここで

「お客様の本当の望みは、なんでしょうか?」

を聞くべきなのです。

しかし、「本当の望みは何ですか?」なんて聞いても答えられる人はいないと思います。
きっと「私の本当の望みはショートヘアが似合うようになることです。」
なんてお返事が返ってくるのが普通でしょうね。

この美容室では、スタッフの質問力や洞察力などのトレーニングをしており
その望みのきっかけとなった職場の様子をうかがって
ショートヘアになることで相手の生活がどのように変わるかを引き出しているのです。

「もし、職場でショートヘアーに変える人が、4人目だったとしたら・・・
 みんなと同じになって、ただ目立たないようになるだけです。」
「あなたが、職場で一目置かれるなら、●●で、次の流行りを作ってみませんか?」
といった、いわば戦略的な生活提案をされているのです。

 

どうでしょうか。
相手の状況と、相手の依頼によって何が変わるかを先回りして洞察し、
そんな相手の検討違いを指摘できるような、そんな質問力を身に着けたいものですね。

「すぐには無理」かもしれませんが、
そこを目指して挑戦してこそ、人が人として働くことにつながり、
自分の受け持った仕事のプロフェッショナルとしての
誇りと自信を身につけることにつながるはずです。

まずは、何かを依頼されたとき、言われた通りをメモするのではなく、
依頼を受けたタイミングで必要な質問をして具体化する習慣を身につけましょう。

 

Q:あなたの仕事において、
  依頼を受けたときに相手と自分のイメージを合わせるために
  どんな質問が必要ですか?

あらかじめ考えておくと、より習慣になってくるはずです。

FavoriteLoadingお気に入りに追加
The following two tabs change content below.
清水祥行
『ドラッカーを読んだら会社が変わった!(日経BP社刊)』編集協力。 中小企業におけるドラッカーのマネジメント実践をサポートする[実ドラ・実践ナビゲータ]。 『実ドラ:実践するドラッカー』シリーズ(ダイヤモンド社)をテキストに、1日一冊で、マネジメントを実践的&体系的に学ぶ[実践するマネジメント講座]の講師を全国で務める。  趣味は、受講企業に訪問して実践事例を取材するとともに、自社では気付かない強みをフィードバックすること。

コメント