前回は「逆転」の働き方の必要性をお話ししました。
今回から、あなたの強みを生かすための
「逆転」の働き方を一つ一つ解説していきます。
「逆転」の働き方のひとつめは
「頼まれた通りにしない」です。
今回はその一回目の解説です。
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頼まれた通りに行動するだけでは仕事をしたことにならない
「頼まれたとおりにしたはずなのに、なぜか怒られた・・・」
お客様との間や、上司や依頼者との間に生じることが多くなった問題です。
これまでの働き方(マニュアルワーク:作業労働・肉体労働)をしているならば
依頼されたとおり、指示されたとおり、
つまり・・頼まれたとおりに行動するのが正解のはずです。
そして、教える側は「手取り足取り」での指導ができます。
やっている様子を見て、
「そんなやり方じゃ駄目だよ。見てなよ・・・こうするんだ!」
といった指導もできます。
ところが、これからの働き方(ナレッジワーク)では、
頼まれたとおりに行動するだけでは、
仕事をしたことにならないことが多いのです。
マニュアルワーク(作業)ではなく、ナレッジワーク(仕事)を求め、求められている
「⚪︎⚪︎してほしいと言ったのはあなたじゃないですか。」とか
「私は言われたとおりにしただけです。」とか
といった発言が問題になる場面は
「ナレッジワーク」を期待されていたのに
「マニュアルワーク」しかしやらなかったときに発生します。
たとえば・・
「リフォーム中の現場を見てきてほしい。」と依頼して
現場から帰ってきた新人との会話。
新人「いわれたとおり、○○さんちの現場、見てきました。」
上司「どうだった?」
新人「どう・・って?」
上司「問題はなかった?」
新人「ええ、みんな仲良く作業していました。」
上司「仲良く・・・?う~ん、そうかぁ・・玄関は?」
新人「玄関がどうかしましたか?」
上司「この前のお客様との面談の際に、お客様が気にされていたことがあっただろう?」
新人「いや・・・確認していません。」
上司「え・・・じゃあ、○○と○○は?」
新人「・・・・見たはずですけど・・・特に気にならなかったので、憶えていません。」
上司(心の声:なんだよ、頼んだ意味がないじゃん。コイツ使えないなぁ~。)
新人(心の声:「現場を見てきて」って言ったからわざわざ行ったのに、
気になるところがあるなら、先に全部言ってほしかった。
意地悪だなぁ~、俺が頭悪そうに見えるじゃん。)
これは極端な例ですが、似たようなことがそこかしこで起こっていないでしょうか。
きっと、お客様との間にも起こっているはずです。
お客様が「本当に」欲しいのは、提供されたモノやサービスそのものではなく、
それによって起こる変化や、それによって実現することの方です。
自社の商品のメニューから、お客様が選んだものは、
それによって自分の願いが解決するのではないかと仮説を立てただけのことです。
お客様(依頼者)の望みや期待がどこにあるかを確認しなければ、
仕事をしたことにならず、
的外れな作業をしたことに見返りを要求してしまうことになります。
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企業が売っていると考えているものを
顧客が買っていることは稀である。(中略)
顧客は満足を買っている。
しかし誰も、顧客満足そのものを生産したり供給したりはできない。
満足を得るための手段をつくって引き渡せるにすぎない。
(創造する経営者 p.118)
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あなたに頼みごとをする方の本当の望みを考える
「いわれたこと以上のことをするのは損だ。
余計な責任を負わないで給料をもらった方が得じゃん。」
・・と、できるだけ手を動かさないように受け身姿勢でいると
やったはずの努力でさえ報われないだけでなく、
憤った相手の理不尽な責任追及をされたり、
つぎつぎと修正される相手の要求に振り回されてへとへとになったり、
あげく、やらされ感で仕事が嫌になってしまいます。
おまけに待ちの姿勢でいると
いつの間にか、なぜか苦手なことばかりが頼まれるようになります。
(これはいずれ改めてお話しします)
ここで考えてほしいのは、
あなたに頼み事をする方の本当の望みです。
そもそもすべての期待を表現できる人はいないはずです。
そういう意味では、「相手の言うことをまるまる信用してはならない」ということになります。
またもし仮に、相手が「すべての望み」を何時間もかけてもれなく伝えたとしても
その情報のすべてを受け止めこともできないはずです。
「頼まれた通り」にするのではなく、
相手の本当の期待を知り、
その期待に貢献できる方法を探すことが求められています。
そして、
相手の本当の期待を越えて喜んでもらおうと思考をめぐらせるとき、
あなた独自の能力やアイデアが生かされる「最高の仕事」ができるのです。
*****(あなたの強みを生かす質問)*****
Q:あなたがしている仕事は、
相手から何を期待されているか知っていますか?

