「期待していた部下が退職する。もしかして自分のせい?!」などと感じたことはありませんか? 思い返してみると、「最近、様子が変だった」「仕事に対してやる気が見られなかった」など、心当たりがあるかもしれませんね。
もし、自分のせいで部下が辞める場合、どのように対応したらよいのでしょうか? 部下の退職を防ぐ方法があるなら、押さえておきたいところだと思います。そこで今回は、部下の退職の前兆をキャッチする方法、退職を防ぐ効果的なアプローチ方法を含め、部下の退職について詳しくお話ししていきます。ぜひ、参考にしてください!
目次
『[実践するマネジメント講座]講師・清水先生の魔法の問い!』
以下の7つの上司がやるべきこと、効果的な方法についてのまとめをお読みになった後に、[実践するマネジメント講座]の講師 清水先生から読者のユーザーの皆様の行動を促す大切な【問い】と、解説がついたスペシャルコンテンツとなっていますのでぜひ最後までお読みください。
ではスタート!
2人に1人の部下は本当の退職理由を言わない!
部下が退職を決意したとき、本当の理由を言うことはほぼありません。それは、どれだけあなたが大切に育てた部下であってもです。参考までに、こちらのグラフをみてください。「en人事のミカタ」が2019年に実施した「退職理由のタテマエとホンネ」の調査結果です。
出典:en人事のミカタ
https://partners.en-japan.com/special/taisyokuriyuu/
青がタテマエ、赤がホンネです。まず、タテマエのトップ3は、「仕事の領域を広げたい」「専門スキルや知識を発揮したい」「会社の将来に不安を感じる」でした。一方、ホンネのトップ3は、「報酬をあげたい」「上司と合わない、職場の人間関係が合わない、評価に納得できない」「会社の将来に不安を感じる」です。
あなたも薄々気づいていたかもしれませんが、2人に1人の部下は、本当の退職理由を言いません。全ての人に当てはまるわけではありませんが、傾向として押さえておくとよいでしょう。また、少しだけ明るい側面として、上司のせいで退職するとは限らないと言えそうです。ほんの少しだけホッとしたでしょうか?
ただし、手放しで安心することはできません。自分のせいで退職するわけではなかったとしても、部下に辞められたら困るものです。では、どのように対策を講じていけばいいのでしょうか?
部下は突然辞めない?前兆をキャッチする17の方法
あなたは、部下から退職の意向を告げられたとき、「随分、急な話だな!」と感じたことがあるかもしれません。でも、多くの場合、部下は突然辞めたりはしないものです。必ず、何らかの兆候があります。
キャリアの専門家リン・タイラー氏は、「部下が会社を辞めそうなとき、兆候がある。それをキャッチし、早めに対応することが大事」と述べています。おそらくあなたも、辞めそうな部下に対して、「ひょっとしたら?!」と感じたことがあるのではないでしょうか?
それを兆候として捉えず、「まあ、気のせいか!」と見てみぬふりをしてしまった…。のちに部下が「会社を辞めます!」と伝えてきたとき、「気のせいではなかった…」と後悔しても時すでに遅しです。
タイラー氏は、部下が退職を決意するとき、17の兆候があると話しています。以下にまとめましたので、こちらを見てください。
部下が辞めそうなときに見られる17のサイン
①休みが増えた
②冗談を言わなくなった
③いつも機嫌が悪い
④行動パターンが変わった
⑤意見が食い違ったときの態度が変わった
⑥退職するという噂が流れるようになった
⑦スケジュールに変化が表れた
⑧直感的に「辞めるのでは?」と周囲が感じるようになった
⑨質問しても返事が遅い、または返ってこない
⑩コミュニケーションをあまり取らなくなった
⑪長期で関わる仕事に積極的ではなくなった
⑫仕事の生産性が下がった
⑬プライベートで変化があった
⑭面白くなさそうに仕事をするようになった
⑮周りに対して申し訳なさそうな表情をするようになった
⑯仕事への関心が薄れてきた
⑰かっちりした服装で出社するようになった
いかがだったでしょうか? これらの兆候は、一つの傾向に過ぎません。いずれかに該当したからといって、その部下が必ず退職するとは言い切れないわけです。でも、17のサインを知らないよりは、部下の退職を防ぎやすくなるかもしれないでしょう。
そして、「あれ? もしかして17のサインに該当している?」と感じたら、早めに対策を講じることができるはずです。
部下の退職を防ぐ効果的なアプローチを!
早めに対策を講じるとき、効果的なアプローチは7つあります。これは、リクルートマネジメントソリューションズ 組織行動研究所の所長である古野庸一氏が、ある媒体の取材で答えたものです。順番に見ていきましょう。
部下の退職を防ぐ効果的なアプローチ7つ
①労働条件を見直す
②社員一人ひとりの仕事の楽しさ、やりがいに対して配慮する
③社内で成長できる仕組みを構築する
④リテンション対象者を絞り込む
⑤日々のコミュニケーションを充実させる
⑥自律性を高める施策に取り組む
⑦退職時の面談を大切にする
もしかすると、すでにあなたの会社でも取り組んでいるものがあるかもしれません。逆に、「これは、まだやったことがないな!」といったものもあったのではないでしょうか?
【まとめ】「ドラッカーのマネジメント」を学び、実践あるのみ!
さて、部下の退職を防ぐ効果的なアプローチ7つ、いかがでしたでしょうか? この7つのアプローチ以外にも、あらゆる企業でいろんな取り組みをしています。情報収集しながら、自社に最適なアプローチ法を模索してみてください。
より体系的なことを学び実践したい方には、『実践するドラッカー』(著者:佐藤等)をオススメ致します。
『実践するドラッカー【行動編】』
『実践するドラッカー【思考編】』
『実践するドラッカー【事業編】』
『実践するドラッカー【チーム編】』
『実践するドラッカー 利益とは何か』
『実践するドラッカー』シリーズは、ドラッカー教授のすべての著作を翻訳し、「日本における分身」と言われた上田惇生氏監修のもとで佐藤等氏が書き下ろした体系的に実践するための著作です。佐藤等氏は、ドラッカー学会の理事でもあり、自ら「実践するマネジメント読書会」を創設し、全国に普及させています。
本シリーズはドラッカー教授の教えを毎日の仕事に活かす、プロフェッショナルのワークブックとなっております。マネジメントを学んでも、実践しなければ意味がありません。ぜひ本シリーズで”実践できる”マネジメントを学び、日々のお仕事に役立ててください。
また、「やはり一人でマネジメントを学ぶのは難しい」という方へは『実践するマネジメント読書会』への参加をオススメしております。
詳しくは下記リンクより初めての方へ向けた読書会の紹介をご覧ください。
さっそくご自身で体験してみてください!きっと、参考になるヒントを得ることができるはずです。
>実践するマネジメントオンライン読書会の進め方・開催日時・ファシリテーターの紹介・参加方法
部下の退職理由ついての問いと解説
みなさんはきっと検索した情報だけではない、実践家、専門家の実例や解説を聞いたり、すぐに自分でも実践できる事例が知りたいのではないかと思い、
経営者やリーダーの支えとして、全国の会場やオンラインで読書会を開催している【実践するマネジメント読書会】の清水先生に、上記を読んだうえでさらに【自らに問いをたてて】もらい、その問いに関する解説を付けていただきました。
【解説者】清水祥行プロフィール
Dサポート株式会社代表取締役、ナレッジプラザ・ドラッカー読書会認定ファシリテータ
一般財団法人しつもん財団認定ビジネス質問家、経済産業省登録中小企業診断士(平成8年登録)

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