『マネジメント[課題・責任・実践](中)』第31章「マネジメントの仕事」(1節)マネジメントの仕事
マネジメントの仕事
マネジメントに共通する仕事については、科学的管理法(サイエンティフィック・マネジメント)の分析方法を適用することができる。まず、マネジメントであるがゆえに行わなければならない仕事を分離する。それらの仕事を要素活動に分解する。それらの要素活動の仕事ぶりを改善することによって、マネジメントとしての成果を向上させる。
マネジメントの仕事には基本的なものが5つある。それらの5つの仕事が相まって、活力にあふれた成長する組織を生み出す。
『マネジメント[課題・責任・実践](中)』P26
マネジャーの仕事(5つ)
(1)目標を設定する
(2)組織する
(3)チームをつくる(動機づけを行い、コミュニケーションを図る)
(4)評価する
(5)人材を育成する
なるほど!この5つがマネジャーの仕事なのか!
確かに目標設定がないと、何のためにその仕事をするのか?がわからない。
「よし甲子園にいくぞ!」と言わないと、誤ってサッカー選手を目指す人がいるかもしれない。100mの短距離競走に勝つために、必死に速く走る努力を始めてしまう人がいるかもしれない。
だからマネジャーは「どこに行きたいか」を設定することが、はじめに取り組むべき仕事なんだなぁ…
もちろん、目標を設定することができるだけでマネジメントになれるわけではない。
狭いところで糸を結べるだけで外科医になれるわけではないのと同じである。しかし、目標を設定する能力がなければマネジメントにはなれない。糸を結べなければ優れた外科医になれないのと同じである。
糸を結ぶスキルを向上させれば、それだけで外科医として進歩するように、マネジメントもこれら5つの基本的な仕事すべてについて自らの能力と仕事ぶりを向上させれば、それだけでマネジメントとして進歩する。
by P.F.ドラッカー
『もし高校野球の女子マネジャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』が多くの人に読まれて、マネジメントが、経営者だけのものではないことが知られたけど、マネジメントって「成果をあげる」ための道具だから、その使い方を学んで、一人でも多くの人に成果をあげて欲しなぁ。もちろん自分自身も。
ドラッカー読書会は私にとってそんな場所。ベーシックコースでは『経営者の条件』を読んで「セルフマネジメント」を学んだけど、次のステップは、「マネジメント」を読んで「マネジャーの仕事」を学んでいきます。
ドラッカーの「ことば」を毎回一つだけ持ち帰って実践してみる。実践することで著作に書かれていることが、自分ごととして習慣になる。この繰り返しが成果をあげるコツのようです。
糸を結べなければ優れた外科医になれないのと同じである。
もう一度、第2の人生についての目標設定を考えてみよっと…。
(つづく)
前回まで
第1話:『マネジメント(中)』第31章「マネジメントの仕事」
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五月女 圭司
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