ドラッカーマネジメントの中核―自分の強み(長所)の見つけ方/自分を活かすトリセツのつくり方」【第4回】作品(仕事)を振り返って気づくこと

ここまでの記事

ドラッカーマネジメントの中核―自分の強み(長所)の見つけ方 シリーズ一覧

 

Q:前回の「作品(=仕事)一覧」はスラスラとかけましたか?

 前回の『作品(=仕事)一覧』はうまくできましたでしょうか?

 なお、はじめて取り組んだときに
 「アウトプットだとか、作品だとか言われても、あんまり頭に浮かばなかった。」
 というのはよくあることです。落ち込む必要はありません。

 ふだんのお仕事をしているときは、仕事の出口となる「成果の価値や量(アウトプット)」よりも、仕事を終わらせるためにやんなきゃいけない「努力の量や仕掛け(インプット)」に目が奪われがちだからです。

実は、私もはじめてとりくんだときには少し苦労しました。
アウトプットだから・・・と「お客様に感謝してもらった仕事」を思い出そうとしました。
でも、どちらかといえば、むしろ自分が感謝したい人の顔や一緒に働いたメンバーの顔を思い浮かんでしまいます。どうせなら・・・と、そのみなさんの顔を浮かべてみると、どんな仕事をしていたかが芋づる式に出てきました。

二度目にもっと偏りなく一覧を埋めようとしたときは、事務所での自分の机の配置の変遷を書き出してみると効果的に思い出せたりしました。

そのうえで、そこから「その仕事のアウトプットは何だったのか?」を考えて書き足したり修正したりするうちに、
ふだんの仕事のなかで、より「成果」を意識するようになってきました。

そういう意識づけ、習慣づけの意味でも、
きっと「二度とやらなくてもよいように、一度にたっぷり時間をとって行う」よりも、
思いついたものを思いついたときに書き足していく方がよいと思います。

その仕事の「成果」を意識するクセを身につけた状態で、前回の二つ目の問い
『「作品一覧」に書き加えていきたい仕事』についても思いつくたびに書き足していくと、
よりいっそう、仕事をつうじて自分の強みを磨く効果が高まるはずです。

 さて、今回は、ここまでで記入した『作品一覧』をざっとながめながら、次からの問いに応えてみてください。
 問いに答える過程で思いついた作品もどんどん書き足してくださいね。

 

 

Q:これまでの「作品(=仕事)一覧」を見て気づいたことは何ですか?

前回の『作品(=仕事)一覧』を作ってみて気づいたことはありますか?

 これまで『作品一覧』を見て気づいたことを書いていただいたときには、、

  • その渦中に居るときにはわからなかったけれど、今見てみると「この仕事にかかわってから、課題が変わったんだ」という次元をかえるきっかけを見つけた。
  • 空中分解した革新的なプロジェクトを冷静に振り返ると、それまでの仕事にあきて浮気しただけなのかも・・と反省した。
  • 継続できなかったと思っていた仕事の経験が、実はスキルや知識の上では、現在の仕事の中核となってので自信がわいてきた。
  • いろんな人に向けての仕事をしてきたようで、うまくいくのは結局主婦向けの仕事だけでした。。
  • 「これは作品といえるかも。」という仕事を探していたら、何となくモチベーションがあがった!
  • どうやらものごとを完結させるのが苦手らしい・・・。いつも「未完の大作」だらけだった。
  • お客さまの顔が見える仕事を選ばなければ、やる気にも、業績にも良くないことに気づいた。
  • 若い頃と同様に仕事ができているつもりで、実際には全く違う仕事のやり方をしている自分に気づいた。

 といったものがありました。

時間を置いて改めて見直すと、価値や評価は変わります。
世の中の価値判断はもちろん、自分自身の能力や価値観も当時とは変わってきているからです。

こうした『長い期間を振り返って気づくポイント』の内容そのものも、
自分の思考癖、思考パターンや独自の関心領域に関連するので、是非メモを残しておいてください。

《ドラッカー教授の言葉》
自社の知識を把握するための知識分析の最善の方法は、自社が成功してきたものと失敗してきたものを調べることである。

『創造する経営者』p.149

Q:これまでの「作品(=仕事)」をあげるだけで気づいたことは何ですか?

Q:これまでのあなたの職業人生に大きな影響を与えた「作品(=仕事)」は何ですか?

Q:現在の中心的な活動の起源となった「作品(=仕事)」は何ですか?

 

ここまでの記事

【第1回】あなたの『自分取扱説明書』をつくりましょう!

【第2回】あこがれた職業は、自分の仕事観を示す。

【第3回】自分の仕事を「作品」として見てみる

FavoriteLoadingお気に入りに追加
The following two tabs change content below.
『ドラッカーを読んだら会社が変わった!(日経BP社刊)』『ドラッカー教授組織づくりの原理原則(日経BP社刊)』編集協力。 中小企業におけるドラッカーのマネジメント実践をサポートする[実ドラ・実践ナビゲータ]。 『実ドラ:実践するドラッカー』シリーズ(ダイヤモンド社)をテキストに、1日一冊で、マネジメントを実践的&体系的に学ぶ[実践するマネジメント講座]の講師を全国で務める。  趣味は、受講企業に訪問して実践事例を取材するとともに、自社では気付かない強みをフィードバックすること。

“ドラッカーマネジメントの中核―自分の強み(長所)の見つけ方/自分を活かすトリセツのつくり方」【第4回】作品(仕事)を振り返って気づくこと”へのフィードバック

  1. […] 【第4回】 作品(仕事)を振り返って気づくこと https://d-lab.management/?p=3410 は、第3回であげた自分の作品について、深く考えることを促します。 […]

コメント

オンライン読書会の進め方

ドラッカー著書一覧
マネジメントとは何か
プロフェッショナルの条件

POST

    ご意見・感想や、今後とりあげて欲しい
    テーマなどお気軽に送信ください!

    返信が必要な場合はこちら

    Dラボは全国で開催されている
    「実践するマネジメント読書会」を
    お勧めしています!

    読書会の見学や会員のお申込みはこちら

    TAG

    貢献に焦点を合わせるわたしの非常事態宣言要約全巻実例イデオロギードラッカーマネジャーの5つの仕事MANAGING ONESELF解説動画退職理由知識労働事例で学ぶ自己探求の時代マネジメント本マネジメント入門自主性オーストリア・ウィーン条件としての利益経営論立場別エッセンシャル版キャリア・アンカーテイラーの科学的管理法企業とは何か真摯ドラッカー原文おすすめドラッカー入門初めてのドラッカー利益とは非営利組織の経営実践するマネジメント読書会ドラッカー英語マネジメントとはテレワーク初心者向けプロフェッショナルの条件ドラッカーを読んだら会社がかわったドラッカーで変化した女性初心者リモートワークドラッカー読書会人の強みを生かす佐藤等ドラッカー名言読む順番渋沢栄一部下とのコミュニケーション強みを生かすウィッツコミュニティ上田惇生概要論語と算盤時間マネジメント最も重要なことに集中するドラッカーを読んだら会社が変わったベンジャミン・フランクリン内容サボる時間がない実践するドラッカードラッカー名言集習慣赤本部下時間をつくる断絶の時代経営道徳ドラッカー名著集指導転職ポスト資本主義社会ドラッカーを読んだら会社が変 わったオンライン読書会部下の育成人間関係成果をあげる意思決定読書会著書一覧代表作できない部下辞めたいタイムマネジメント体験談マネジメントの原理エターナル版仕事ができないジャック・ウェルチ成果をあげる意思決定をする名言経営者に贈る5つの質問読み方社内コミュニケーションウィンストン・チャーチルマネジメント経営者の条件セルフマネジメント強み人生を変えるドラッカーどうすれば実践できるのか実例で学ぶ時間管理/タイムマネジメントドラッカー年表ドラッカーマネジメント実践者の紹介読書会誕生物語事業のマネジメント実践的読書のススメ成果をあげる能力知識労働者貢献成果は組織の外にあるマネジメントの体系イノベーションと企業家精神成果現代の経営人のマネジメント人生100年時代ライフシフト成長マネジメント会計5つの問いミッションパラレルキャリア創造する経営者明日を支配するもの責任社内読書会マーケティングニューヨーク大学自由社会生態学仕事のマネジメント十勝バス顧客創造イノベーション利益コミュニケーション経済人の終わりナレッジワーカー自己開発マネジャーフィードバック参加者の声産業人の未来