ドラッカーマネジメントの中核―自分の強み(長所)の見つけ方/自分を生かすトリセツのつくり方【第8回】MYブームからワークスタイルをさがす


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”楽しいと感じる刺激”は、アタマが働く栄養素

 前回の「何が楽しかったのか?」は何か書けましたでしょうか?

 「最も楽しかった場面」を思い浮かべて考えるというのが一つのポイントです。

 私の場合、歴史小説や大河ドラマを楽しむとき、3つの楽しい場面があります。

 一つは、「スキマが埋まるとき」

 通常、歴史の大きな流れを一つのストーリーで展開する場合には、
 名場面と名場面をつなげて表現されます。
 その挿話と挿話の間に、実は10年もの月日が流れていたりします。
 物語としては、「コレがあってこうなった」というのがわかりやすいですが、
 この10年の空白期間、この人たちは何をしていたんだろう?
 なんていう場面の情報が埋まると、「もやもや」が「すっきり」します。

 二つ目は、「由来・経緯がわかったとき」

 例えば、三国志を読むと、
 「水魚の交わり」とか「刎頚の交わり」なんていう言葉がでてきます。
 これらの言葉は「嚢中の錐」「国士無双」などとともに、春秋戦国時代に由来があります。
 また日常生活の中でも、お祭りや風習には、歴史上のエピソードがあったりします。
 そもそもの意味を、エピソードごと意味が記憶できたとき、
 判断基準(軸)が定まって何か自信のようなものが生まれる気がします。

 三つ目は、「立体的な見方ができたとき」

 歴史小説が面白いのは、同じ人物の同じ行いについての解釈が異なるところです。

 例えば、「織田信長が主人公の小説」での織田信長と、
 「豊臣秀吉が主人公の小説」での織田信長、
 「徳川家康が主人公のドラマ」での織田信長。
 モチーフは同じでも描かれ方は明らかに違います。
 いずれも、間違いではなく、視点や立場が違うと異なるものが見えるはずです。

 そんな立体感のある事実やキャラクターの認識ができたとき、
  人の意外さ、面白さに、可能性を感じて、楽しくなります。

さて、上記は、私のMYブームの一つ、歴史小説について書きましたが、
みなさんも一つ一つのMYブームについて考えてみてください。

そこから自分のアタマの栄養素である「楽しいと感じる刺激」
 ピンポイントで発掘できるかもしれません。

これを意識的に使えば、
尻込みしていた全く新しいことを始める時のきっかけを自分自身に作ってあげられるはずです。

 

”楽しみ方”から、得意な「仕事の仕方」を考える

「自らがいかなる仕事の仕方を得意とするかは、強みと同じように重要である。
 実際には、強みよりも重要かもしれない。
 ところが驚くほど多くの人たちが、使徒とにはいろいろな仕方があることを知らない。
 そのために得意でない仕方で仕事をし、当然成果はあがらないという結果に陥っている。」

『明日を支配するもの』 P.F.ドラッカー p.218

 

 さて、”MYブーム歴” を深堀りする質問の次は、仕事の仕方(ワークスタイル)を見つける質問です。

アタマの働きを意味する「強み」に対して、実際の仕事はなんらかの形でカラダを使って行われます。
ここにも人の個性が現れます。

どんなに頭が動いてアイデア満載になったとしても、形にするための動きがなければ
「ヒット商品の○○は、A社が売り出す前に俺の構想の中にあった。」
という変な自慢(?)をしている人になってしまいます。

形にするためには、ナレッジワーカーといえども手や足を使って、
あるいは音声や視覚を使って誰かに伝えていかなければなりません。

この時、人それぞれの成果のあげ方が浮かび上がってきます。

だから、自分の仕事のやり方について知ることはとても重要なのです。

 

ちなみに、MYブーム歴にあがったものについては、
他の人から「よくそこまでやるよねー。」と言われるような作業を嬉々としてやっていることが多いので、
その技能が知らず知らずに高まってしまっていることがあります。

そして、楽しんで身体を動かしたという体験が、条件反射のように脳への刺激を通じやすくするのです。

「強みと仕事の仕方があわないことはあまりない。両者は密接な関係にある。」

『明日を支配するもの』P.F.ドラッカー

MYブームのそれぞれについて
Q:どんな風に楽しみましたか?

MYブーム歴にあがったものをどのように楽しんだかは、人によって大きく異なります。

例えば・・
私のお城を巡る旅という趣味は、お金がなかった子供の頃には、
情報を集めて滞在時間の予測を立て、
JRの時刻表を買ってきて、旅程と予算を考えてノートに記載していく。
という、ネクラな趣味でした。(笑)

もっと幼い頃、ウルトラマンにはまっていた時の楽しみ方は、
一般的な、スペシウム光線を放つポーズをするようなウルトラマンごっこ・・ではなく、
将棋のように自分の怪獣何体かと、友人の怪獣の人形何体かとを戦わせるという遊び方でした。
しかも、この戦いに勝ち負けはなく、2人もしくは3、4人の創作で
全体としてストーリーになれば良いというものでした。

これらの楽しみ方を、私のいまの仕事で用いているようなアクションに置き換えると

・計画をつくる
・シミュレーションを行う
・カリキュラムを作る
・事前の構想を再現する
・一覧をつくる
・少人数の掛け合いで全体を作る

といった行動に表現できます。

確かに、いまも使っている得意な手法や、ついやってしまうパターン(くせ)がそこにあると感じるところです。

MYブームの一つ一つについて
Q:どんな風に楽しんだかについての回答から、いまの仕事のアクションに置き換える言葉を抽出してください。

 

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【第1回】あなたの『自分取扱説明書』をつくりましょう!

【第2回】あこがれた職業は、自分の仕事観を示す。

【第3回】自分の仕事を「作品」として見てみる

【第4回】作品(仕事)を振り返って気づくこと

【第5回】“楽”ちんなことは“楽”しめない

【第6回】”MYブーム歴”から考える

【第7回】”アタマを使う仕事”は遊びと紙一重(頭が働き始めるツボ)

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清水祥行
『ドラッカーを読んだら会社が変わった!(日経BP社刊)』編集協力。 中小企業におけるドラッカーのマネジメント実践をサポートする[実ドラ・実践ナビゲータ]。 『実ドラ:実践するドラッカー』シリーズ(ダイヤモンド社)をテキストに、1日一冊で、マネジメントを実践的&体系的に学ぶ[実践するマネジメント講座]の講師を全国で務める。  趣味は、受講企業に訪問して実践事例を取材するとともに、自社では気付かない強みをフィードバックすること。

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