だいぶ前になりますが、私の裏技が日本経済の記事の見出しに出てギョッとしたことがあります。
以前、雑誌の取材で私が話した…私の裏技が―ドラッカー教授の提言に化けた!
驚きましたが…すでに私は朝刊を手にしていました。時すでに遅し…(笑)
確認しておきますが、ドラッカー教授の提言は、「成果を出すために時間の使い方を記録せよ、そして廃棄せよ」です。
裏の事情を話すと雑誌を要約して新聞記事にする過程で提言の主が変わっていたのです。雑誌を要約した電子版では、ちゃんと私の発言になっていますが…当時の新聞記事のタイトルには一瞬汗をかきました。
さて日本中に向けて発信されてしまった私の裏技についてです。
実践を重ねた私が到達した方法は、目的に焦点を当てたものです。一日に手にする時間を2時間と決め、成果をあげるために使うこと。記録や廃棄はそのための手段にすぎないと…要は手抜きの発想なのですが…(笑)
もし2時間を、毎日成果をあげるために使ったら、年間約700時間。10年で7000時間。
「成果をあげるための秘訣を一つだけ挙げるとすれば、それは集中するである」(『経営者の条件』)とドラッカー教授は言います。
2003年頃、私が決めた集中ポイントは「ドラッカー」でした。
当時ドラッカー教授は、まだ現役で、テレビなどで発言をしていました。
以来、15年、集中して使った時間は1万時間を超えました。
このような結果は、ドラッカー教授の時間管理の考え方を実践しなければ実現できませんでした。
しかし、集中は時間の前に「どこに集中するか」を決めることが重要です。「どこに」「どれだけ」時間を使うか。集中の要諦はそれだけです。
結果は実践した私が驚くほどです。たとえば2010年には、初めて『実践するドラッカー〔思考編〕』を出版することができました。5000時間に到達しようとしていた頃です。また現在、私たちの読書会、「実践するマネジメント読書会🄬」は全国20カ所以上にあります。さまざまなことが外の世界に起こっています(成果=外の世界における変化)。
成果をあげる秘訣は、「集中」にあると心から実感することができます。
最後に、あなたは「どこに」「どれだけ」時間を使いますか?
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時間を創り出すために、昨年からマンダラ手帳に変えてみました。今は色々なアプリがあって、何にどれだけ時間を使っているかが瞬時にわかるんですね。私はといえば、めっちゃアナログ派なので紙の手帳と電卓ですが。。(笑)
Saotomeさん、コメントありがとうございます。
私もマンダラ手帳です。極意は事前の計画にあると信じています。
事前の計画―変化言葉ですが、強調語です。
どれだけ事前に決めておくかで未来が決まるという感じです。
アナログ派は集計過程で多く気づくこともあると思います。
多くの気づきを楽しみにしています。