成功する転職、失敗する転職その明暗を分けるのはどん無ことなのでしょうか。
転職理由として、今より仕事の幅を広げたい、より専門的なスキルを生かしたい。多くの人は口にしますが、実際は「金と人」が理由の場合も多くあります。もっとも「もっと高い報酬が欲しい」「もっと人間関係の良い職場がいい」と思うのは悪いことではありません。しかし報酬は転職前にわかっても、その職場での人間関係は良いのか悪いのかは、面接時にうまく聞き出せればラッキーですが、それ以前の事前調査ではわからないことがほとんどです。
転職サイトを運営するエンジャパンの調査でも、自分で調べても調べきれなかったこととして、社内の雰囲気が一位になっています。一方で、多くの人が人間関係が理由で転職を考えているとの本音がありながら、別の理由を口にするのは、理由があります。
人間関係が理由で転職を考えているというと面接官からマイナスの評価を受けることがわかっているからです。エンジャパンの転職サイトに掲載されている転職コンサルタントのコメントを読んでみましょう。
人間関係が理由の人は、本人に問題がある可能性あり、また同じ理由でやめるかもしれないと面接官や担当コンサルタントから思われてしまう可能性があります。そう思われるということは、実際にそういうケースが多くみられるため転職コンサルタントや面接官もそのようにネガティブな評価をするということを覚えておきましょう。
ほんとに転職が問題解決につながるのか、転職活動をする前に一度振り返ってみましょう。
転職活動のスタートは現状の振り返りから
人間関係や社風が理由で転職を考える場合、上司や部下、経営方針など自分以外、自分がコントロールできない問題なのか、自分自身に原因があり自分自身がコントロールできる問題なのか、転職活動を始める前にしっかり自分自身で整理しましょう。
自分がコントロールできない問題としては、暴力を振るわれる、早朝深夜など常識を超えたサービス残業を要求される、モラハラやパワハラがあが改善されないなど、法律や社会規範に反するような働き方をしなければならない状況にある場合、転職しない限り問題が解決しません。会社が違法行為を行っていて、知らずに加担してしまうと従業員が一緒に逮捕されるケースもあるので、なんだか業務内容が怪しいと思ったら確たる証拠がなくても転職を考えるのは正しい判断です。
一方で、職場の人と方向性や価値観考え方が合わないと言う場合、コミュニケーションを密にして、協調関係を作っていくべき差異なのか、自分の価値観と合う会社に移らなければ解決しない問題なのか、見極めが必要です。
例えば、ITを積極的に活用しテレワークを積極的に取り入れようという起業まもない会社と、新しい技術に関してはあまり積極的でない古くからある大きな会社では、経営者や従業員の考え方も大きく違います。前者は革新的なことを好み、後者は保守的であることを好みます。
これは一つの例ですが、同じ業種ひとつ取っても、革新的であることを好む会社、保守的であることを好む会社があり、本来は求職者、雇用者ともにミスマッチが起こらないよう、面接を重ね採用に至るのですが、人間の価値観も企業の方針も変化し、それまではマッチしていたものが合わなくなるケースもあります。
転職を考え直した方が良い場合
「転職」というワードを検索する人の中には、転職するほどではないけれど、今の職場でうまくいかないと感じる日々が続き、「転職」という言葉が頭をよぎることがあるという方もいらっしゃると思います。もうちょっと上司が〇〇だったら働きやすいのにと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
そういった理由で転職を考える場合は、再考が必要でしょう。
とはいえ、「どうにできるなら、とっくにどうにかしてる、どうしたらいいんだよ」「転職したら解決するとは思ってない。でも、どうしたら・・」と悩んでいる方もいらっしゃることでしょう。
そういった悩みに答えてきたのがドラッカー及びドラッカーを学び実践してきた経営者の先生方です。
中間管理職の方が抱える悩みとして多いのが以下の悩みを抱えている方も多いでしょう。
・部下が熱心に働かない。注意しないと仕事にならないから注意しているけど、元々そういう性格でもないのに毎回きつい口調で注意しなければならないのが嫌だ。他にいい方法はないのか。
・部下を管理するのが管理職だと思って、部下に発破をかけているけれど、ちっとも効果がない。近頃部下に疎まれているように感じる。効果的な指導方法を知りたい。
ドラッカーの処方箋
ドラッカーは、マネジメントの父と呼ばれおり、こうした悩みに答えをくれる存在です。
どうしても管理職は「部下がこちらの指示通りに動いてくれたら」と思ってしまいますが、そのような状態の部下は奴隷や家来と一緒です。部下は奴隷でもなければ、家来でもないので、口頭でこうして欲しいと指示しただけでは、あなたの思う通りには動いてくれません。百歩譲って、そのような部下がいたとして、思考停止している部下にあなたは事細かに指示を出さなければならないでしょう。
部下に思うような結果を出してもらうためには、なぜそれをしなければならないのか、チームや会社はどういう結果を望んでいて、なんのためのそのアクションなのか。理解してもらう必要があります。そういったことを理解しないまま行動をすると、確かに指示通りではあるけれど、本来意図したものとは全く違ったことになったという結果の齟齬を産んでしまいます。
ドラッカーは、望ましいマネジメントとは、部下が自発的に目的やゴールを考え、自発的に行動することだと述べています。とはいえ、何もしないのに、部下がそのような状態にあることは稀で、その部署のリーダーである上司がそうなるような行動を取る必要があります。その行動とはなんでしょうか。
それは、部下に「尋ねる」そして部下の話を「聞く」ことから。リーダーである上司がまず部下に尋ね、話を聞く、そこで、初めてコミュニケーションが生まれます。ドラッカーは、上司が部下に一方的に指示したり、一方的に話をすることはコミュニケーションとはみなしていません。対話とは部下の考えを聞くところからスタートなのです。
しかしながら、上司に「ちょっと話を聞きたい」と呼び出されたらどきっとするという人がほとんどでしょう、尋問のように「尋ねる」と事情聴取のように「聞く」のは、ドラッカーの意図するところではありません。具体的にどうしたら良いか、個別のケースについてドラッカーは既に故人ですので答えてくれません。今までドラッカーを実践してきた経営者、管理職の方の体験談を聞くのが一番参考になることと思います。
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