読書会は、当初日本ドラッカリアン会の事業として2003年4月に始まりました。当時の運営主体は私が副社長を務めているヒューマン・キャピタル・マネジメント社でした。
2003年2月に上田惇生先生に講演依頼をし、札幌の地で実現しました。その際にドラッカリアンという言葉と出会います。即座にそこにいるメンバー数十名と会を発足しました。
上田先生に来札してもらうきっかけは、私が39歳のとき(2000年)小樽商科大学の社会人大学院に進んだことでした。
指導教官瀬戸篤教授が私たちゼミ生に授けてくれた方法、それが<読書会>でした。毎週、さまざまな著作を1冊読み、A4一枚の裏表に要約と所感を過不足なくレポートするというトレーニングを受けました。目的は修士論文を書くための基礎力養成にありました。
ドラッカー教授の著作との本格な出会いはこの読書会でした。読書会で最初に読んだ著作が<新訳>『経営者の条件』でした。その後、4冊立て続けにドラッカー教授の著作を読みました。
私は39歳の大学院時代にかけがえのない存在、<読書会>という方法と<ドラッカー>というコンテンツに出会ったのです。
当時の私はあるコンサル案件で失敗してコンサルティングから足を洗っていました。何か足りないものがある…との思いを埋めてくれるものを知らず知らずのうちに求めていたのかもしれません。
その時に出会ったのがドラッカー教授の著作でした。2002年3月に大学院を終え、立ち上げたのがナレッジプラザという法人(現、読書会運営法人)でした。当時、瀬戸ゼミでは、多くのゼミ生が社会課題の解決に向け起業し、独立を果たしていました。
私の課題は「社会に学びの機会を創ることをとおして新たな知と出会い地域経済を豊かにすることでした」。私たちの<読書会>にとって瀬戸篤先生は生みの親ともいうべき存在です。しかし在学中には、後に一つの方法として<読書会>を社会に提供するようになるなど考えも及びませんでした。
つづく
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