マネジメントとは何か―ドラッカー教授から学ぶ実践に不可欠な<マネジメントの原理>【第19回】成功するイノベーションは事業のマネジメントの諸原理を外さない


今日からイノベーションに関する原理をみていきます。<マネジメントの原理7>あたりから始まる事業に関する原理をスタートラインとします。

<マネジメントの原理22>
イノベーションも事業である

当然すぎて原理として明示する必要もないように思えますが、この確認は意外と重要です。というものイノベーションを特別視するあまり基本を外してしまうからです。たとえば次の原理を外れるイノベーションは成立しません。

<マネジメントの原理9>
事業が成立する3つの要素
・事業は組織を取り巻く環境に適合していること
・事業は組織の使命にそっていること
・事業は組織の強みを生かせること

イノベーションは環境の非適合を機会とすることが多いのでこの要素を外すことはありえませんが、第2の要素である使命(ミッション)からかけ離れたイノベーションを起こそうとしているケースが見分けられます。また機会を追求するあまり自らの強みを生かすという基本を忘れてしまいがちです。

したがって<イノベーションの原理>はすべての<事業の原理>を満たしていない限り、失敗するといえます。

さらに<マネジメントの原理10>を再確認しておきましょう。事業を定義する(「われわれの事業は何か」を問う)

この問いにはバリエーションがあります。

未来の事業を定義する
「われわれの事業は何になるのか」
「われわれの事業は何であるべきか」
<マネジメントの原理23>

「われわれの事業は何になるのか」という問いに向き合うことで、企業を取り巻く環境が変化する中で自分たちの事業はどのような影響を受けるのかを考えることになります。

また「われわれの事業は何であるべきか」は、イノベーションのための問いです。環境が変化し、事業が劣化する中で、変化を機会に変え、イノベーションを考える際に用いる問いです。

次回からはイノベーション特有の原理について考えていきます。

原理のマネジメントが必要な理由

第1回目は、原理がマネジメントにいかに必要かについて触れています。<方法ではな<原理を手にすること>の大切さについては何度も確認して欲しいと思います。

 

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佐藤 等
<実践するマネジメント読書会🄬>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。 ドラッカー学会理事。 マネジメント会計を提唱する佐藤等公認会計士事務所所長/公認会計士・税理士。 ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。 Dサポート㈱代表取締役会長。 ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。 公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に約70名のファシリテーターを送り出した。 誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。 編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 自身のブログ<ドラッカリアン参上>は連続投稿4000日以上を達成して続伸中雑誌『致知』に「仕事と人生に生かすドラッカーの教え」連載投稿中

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