「マネジメントとは何か」―ドラッカー教授から学ぶ実践に不可欠な<原理のマネジメント> 【第1回】成功ではなく失敗しないこと/方法ではなく原理を手にすること


私たちは成功の方法を求めすぎているのではないか。
ドラッカー教授のマネジメント哲学を学べば学ぶほど、そう思わずにはいられません。
それはマネジメントの本質が原理・原則にあるからです。
そこにあるのは成功の文字ではなく、失敗の文字。

 

成功を求めて失敗の地雷をふまないマネジメント

原理・原則にそっているからといって成功は保証されていません。
しかし原理・原則に反したとき長期的には必ず失敗が約束されています。
この冷徹な事実から眼を背けていないか…そう問わずにはいられません。

 

ドラッカー教授からその哲学を学ぶほどにマネジメントとは、失敗しないために身につけなければならないものだということを思い知らされます。成功を求めて原理に反した方法をとるという愚を犯さないために<原理のマネジメント>を大いに活用したいものです。

 

マネジメントは方法ではなく原理が重要

さらに原理は方法を導くということを理解することも重要です。

たとえば火が燃えるために必要な条件(原理)は3つです。

①燃えるものがあること

②空気(酸素)があること

③発火点以上の熱があること>

これを知っていると消火方法を導き出すことができます。

・燃えるものをなくす

・空気を遮断する

・温度を発火点以下にする

 

たとえば高温の油が入ったてんぷら鍋に火が入ったとき、火を消す方法としてよく知っている「水をかける」とい方法をとると高温の油が飛散し、惨事になります。「水をかける」という方法は、「温度を発火点以下にする」一般的な方法ですが、濡れタオルで空気を遮断するという方法が正解の一つです。

 

私たちは、「水をかける」というような方法を知りたがりますが、どんな場合にも適用可能な方法はありません。方法を求めるのではなく、方法を生み出すことができる原理を手にすることが大切ではないでしょうか。

 

ドラッカー教授からその哲学を学ぶほどにマネジメントとは、自分で考えて行動するために必要なことだということを思い知らされます。方法を求めて原理に反した方法をとるという愚を犯さないために<原理のマネジメント>を大いに活用したいものです。

 

この連載では<原理のマネジメント>を綴っていきます。

マネジメントの基本中の基本として、ぜひ身につけていきましょう。

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佐藤 等
<実践するマネジメント読書会>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。 ドラッカー学会理事。 マネジメント会計を提唱する佐藤等公認会計士事務所所長/公認会計士・税理士。 ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。 Dサポート㈱代表取締役会長。 ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。 公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に約70名のファシリテーターを送り出した。 誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。 編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 自身のブログ<ドラッカリアン参上>は連続投稿4000日以上を達成して続伸中

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