初心者におすすめのドラッカーの本「ここから読むべし」その3『プロフェッショナルの条件』―ドラッカー教授の「人生を変えた7つの経験」から第2話【完全を追求する】


私は、『ファルスタップ』を聴き、ヴェルディの言葉に触れたころ(前回の第一の経験)人生を変える物語に出会いました。

当時18歳の私は仕事が終わると職場近くの図書館に足しげく通っていました。そこで出会ったのはギリシャの彫刻家の頭領、フェイディアスの物語でした。

その物語は「完全とは何か」を教えてくれるものでした。

 

舞台は紀元前440年頃のギリシャのアテネ 

彫刻家の頭領だったフェイディアスはパルテノンの丘に建つ神殿の屋根に彫像群を制作しました。それらは、今日でも西洋最高の彫刻と評されています

…にも関わらず、アテネの会計官は、フェイディアスの請求に対して支払を拒否。

その言いぐさがひどい…「彫刻の背中は見えない。誰にも見えない部分まで彫って、請求してくるとは何ごとか」

超然と答えるフェイディアス。

そんなことはない。神々が見ている

(挿入の写真は、筆者の自宅に飾ってある榎孝明さんの作品です)

 

2000年以上前の偉人の言葉を胸に生きる人生

私はもちろんまだ「完全」といえる域に達してはいません。

日々の行いは、むしろ神々に気づかれたくありません。

しかしこの物語から私は学んだのです。

神々しか見ていなくとも、完全を求めていかなければならないことを。

この物語に出会った18歳の時以来、私はそのことを肝に銘じて生きています。

私はこう思うのです。

人間というのは、高い目標に挑戦して、成しとげ、自信と誇値をえることができる存在です。それは重要な仕事をなすことで、自らを重要と知ることができるのです。それは、自らの仕事に自ら責任をもつということです。責任は人を育て、責任にふさわしい成長をもたらします。

 

※この文章は、筆者(佐藤等)がドラッカー教授の著作『プロフェッショナルの条件』などを基に主語を「私」に変え、事実や表現を追加してドラッカー教授が伝えたかった趣旨を変えることなく慎重に再現した文章です。内容に誤りなどがあれば是非ご指摘ください。また『プロフェッショナルの条件』の該当箇所はぜひお読みください。

 

ドラッカー教授の生涯に深く刻み込まれた経験は、のちの著作活動にも色濃く反映されています

「他の者が行うことについては満足もありうる。しかし、自らが行うことについては常に不満がなければならず、常によりよく行おうとする欲求がなければならない」『現代の経営(下)』

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佐藤 等
<実践するマネジメント読書会>創始者。『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズ5冊の著者。 ドラッカー学会理事。 マネジメント会計を提唱する佐藤等公認会計士事務所所長/公認会計士・税理士。 ナレッジプラザ創設メンバーにして、ビジネス塾・塾長。 Dサポート㈱代表取締役会長。 ドラッカー教授の教えを広めるため、各地でドラッカーの著作を用いた読書会を開催している。 公認ファシリテーターの育成にも尽力し、全国に約70名のファシリテーターを送り出した。 誰もが成果をあげながら生き生きと生きることができる世の中を実現するため、全国に読書会を設置するため活動中。 編著『実践するドラッカー』(ダイヤモンド社)シリーズは、20万部のベストセラー。他に日経BP社から『ドラッカーを読んだら会社が変わった』がある。 自身のブログ<ドラッカリアン参上>は連続投稿4000日以上を達成して続伸中

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