経営者の仕事とは:知識・スキル・なり方を徹底解説。

経営者の仕事とは:知識・スキル・なり方を徹底解説。

「経営者って、普段どんな仕事をしているのだろう?」

「起業をしたいのだが、自分に経営者は向いているのだろうか?」

「経営者になるためには、特別なスキルは必要なのだろうか?」

この記事は、起業を目指す学生、脱サラしてお店をやりたい人、家業を継がなくてはならなくなった人に向けて、「経営者の仕事とは何なのか?」について、徹底的に細かく解説します。

おそらくあなたは、根本的に「自分に経営者が務まるだろうか」という根本的な不安を抱いていると思います。

まず結論をいうと、スキルや経験がなくても、誰でも経営者として成果をあげることができます。老若男女関係ありません。

ただし、怠ってはならない仕事があります。それは、経営者の重要な仕事の一つ「マネジメント」です。

その「マネジメント」という概念を開発した先駆者であるピーター・F・ドラッカーは、数々のトップ企業をコンサルしてきました。そんなドラッカー教授は、次のように言います。

成果をあげるには、近頃のリーダーである必要はない。(中略)私がこれまでの65年間コンサルタントとして出会ったCEO(最高経営責任者)のほとんどが、いわゆるリーダータイプでない人だった。性格、姿勢、価値観、強み、弱みのすべてが千差万別だった。外交的な人から内向的な人、頭の柔らかな人から強い人、大まかな人から細かな人までいろいろだった。

『経営者の条件』より

どうしてマネジメントが大切なのですか?

人が生き生きと働き、一人ひとりが成果をあげ、社会に役立つ会社になるための「環境づくり」が、経営者(トップマネジメント)の役割だからです。

この記事では、一般的にいわれる経営者の仕事を網羅的に紹介するとともに、とくに知っておいてほしい経営者の仕事と、それを身につける方法について解説します。

この記事を読めば、経営者を目指すために、いま自分に何が足りないか、何を習得すべきかわかるようになるはずです。

ぜひ最後までご覧ください。

経営者の主な仕事と役割一覧

経営者って実際、どんな仕事をしているの?映画に出てくる経営者って、社長室で椅子に座って考え事をしているイメージがあります。でも実際はどうなのでしょう?

ハハハ。確かに創作作品では経営者ってよくわからない存在として描かれていますよね。たとえば映画『アメリカンサイコ』の主人公なんて、ヘッドフォンで音楽聞いたり、仲間と集まってカッコイイ名刺を自慢しあったりして、経営者として普段何をやってるんだか全然わからないですよね。

もちろん現実の経営者は、しっかり仕事をしていますよ。まずは以下に、一般的に挙げられる経営者の仕事とその役割について列記してみましょう。

①ミッション(使命)を定める

組織の存在意義であり、組織の指針でもある「ミッション」(使命)を定めます。ミッションとは、「われわれは何のために事業を行うのか」という問いから生まれます。簡潔にいえば事業の目的のことです。

ほとんど常に、事業の目的とミッションを検討していないことが失敗と挫折の最大の原因である。

ドラッカー『マネジメント』より

②顧客は誰かを考える

営利組織であれ、非営利組織であれ、組織には必ず「貢献」すべき相手がいます。それが「顧客」です。

組織がなんのために存在するのか、何を目的に活動するのか、その根拠は、すべて顧客にあるはずです。

顧客が誰なのかわからない組織は、コンパスも航海図もないまま見切り発進した船と同じです。

企業の目的とミッションを定義するとき、そのような焦点となるものは一つしかない。顧客である。顧客によって事業は定義される。

ドラッカー『マネジメント』

③顧客にとっての価値は何かを考える

顧客が何を求めているのかを理解しなければ、見当違いの商品やサービスを提供することになります。

顧客にとっての価値とは、つまり「ニーズ」のことです。

しかしニーズはとても奥が深く、表面的な欲求(顕在ニーズ)の裏に隠れた、真の欲求(潜在ニーズ)に気づかなければなりません。

たとえば「千里堂」というメガネ店は、「顧客はメガネを求めて来店している(顕在ニーズ)が、本当はみんなメガネなんてかけたくない(潜在ニーズ)はずだ」と洞察し、「メガネがいらなくなるように、目の負担をやわらげるメガネ」を主力サービスにしました。まさに、「顧客にとっての価値は何か」を考えた好例ですね。

④組織の成果を決める

ここでいう「成果」とは、けっして利益ではありません。

組織が商品やサービスを通じて顧客に貢献した結果、世の中にどんな良い変化をもたらすのか、という具体的なビジョンが成果です。

成果の定義は、組織のミッションと密接に関わっています。ミッションが不明瞭なら、成果も曖昧になります。

⑤事業の計画を決める

ミッションを果たすための、組織の行動計画を策定します。ただし計画はあくまでアクションプランであり、状況に応じて修正していかなければなりません。

よくある間違いが「計画した以上は最後まで遂行する」です。

計画はあくまで計画であり、常に変化する現実に合わせて変えていく必要があります。ですから、計画をスタートする際は、必ずチェックポイントをもうけて、都度確認するようにしましょう。

⑥意思決定する

経営に関する重要な決断を下し、組織を正しい方向へと導きます。

経営者および経営幹部は、組織のなかでは“トップマネジメント”の立場にあります。

トップマネジメントは、事業そのものの行方を左右する重大な意思決定を行う必要があります。

⑦社内外とのコミュニケーションをとる

株主、顧客、従業員、そして社会全体とのコミュニケーションを円滑に行います。経営者は人に会う時間でスケジュールがいっぱいになることが多いです。付き合いで参加するイベントも増えるでしょう。

⑧世の中の変化を観察し対応する

見過ごされがちですが、「組織の外に出て、世の中を観察し、趨勢の変化を知覚する」というのも、経営者の大事な仕事です。

事業というのは、あくまで社会や顧客があってこそ成り立つものです。

社会や顧客は絶えず変化します。コントロール不可能です。その変化に対応できなければ、当然、組織は生き残っていけません。

経営者に必要な知識

経営者が知っておいたほうがいい知識はあるでしょうか?

世間一般的には、経営者には次のような知識が備わっていると良いといわれていますね。

マネジメント組織と人を生かして成果をあげるための知識です。
マーケティング顧客のニーズを把握し、製品やサービスを効果的に販売するための知識です。
業界知識自社の属する業界の動向や競合他社の情報を把握し、自社の優位性を確立するための知識です。
技術知識製品開発やサービス提供に必要な技術に関する知識です。
IT知識情報システムの活用など、デジタル化に対応するための知識です。
経営学企業の経営に関する理論や概念を体系的に学ぶことで、経営判断の根拠を築きます。
経済学マクロ経済学、ミクロ経済学など、経済の仕組みを理解することで、市場の動向や政策の影響を把握し、経営戦略に活かします。
会計学企業の財務状況を分析し、経営判断に役立てるための知識です。
法学会社法、商法など、企業活動に関する法律知識は、経営者にとって不可欠です。
金融事情銀行・投資・融資・不動産など、マネタイズに関わる知識を資金繰りに活かします。
MBA経営学の大学院修士課程を修了すると取得できる学位であり、企業の経営者や管理職を目指す人にとって、非常に価値の高い資格とされています。

すべての知識を知らなくても経営者になれる理由

学ぶことがたくさんありそうでめまいがしそう……これらの知識をすべて知らないと経営者になれないのですか?

いいえ、そんなことはありません。経営者というのは“資格”ではありませんし、学校のように科目で優秀な成績を修めれば良いというわけでもありません。

経営者は、百人いれば百通りです。個性・強み・弱みは、みんな違います。

しかし、経営者として最低限持っていたほうがよい知識はあります。

それは「マネジメント」「マーケティング」「業界」です。

業界については言うまでもありませんよね。では、どうして「マネジメント」と「マーケティング」の知識がとくに経営者にとって重要なのか?

それについては以下の記事で詳細に解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。

情報と知識の違いを理解しよう

ところで、情報と知識の違いってわかりますか?

考えたこともなかったですね。どんな違いがあるのでしょうか?

ドラッカー教授は、情報と知識の違いについて次のように言っています。

知識は、本の中にはない。本の中にあるものは情報である。知識とはそれらの情報を仕事や成果に結びつける能力である。

ドラッカー『創造する経営者』より

情報(言葉)は、実践(行動)して成果を出したときに、はじめて知識となります。

しかし多くの人が、「情報を仕入れた(言葉を知った)」だけで「知識を身につけた」と勘違いしてしまっています。

なぜ、このようなことが起こるのでしょうか?

私見では、その背景には、「ある範囲の情報を知って点数をとればいい学校に入れる」という教育の弊害があるように思います。

社会に出れば、誰でも常に通用する模範解答はないことは、みんなわかっているはずです。

しかし、「何かを学ぶときは、ある重要な範囲の情報を、誰かに教えてもらえばよい」「“こうすればうまくいく”というやり方だけを学べば無駄な努力をしなくていい」との思考から、

わたしたちはいまだに脱却できていません。習慣の恐ろしさです。

言い方を変えれば、“オイシイところだけをつまみ食いすればいい”という思考が問題なのです。

たくさん本を読んでいる人ほど、そうした発想になりやすいです。

評論家ではなく実践家たれ、とドラッカー教授が強調するのは、こうした理由があるのです。

経営者のスキル一覧

自分は正直、なんのスキルもなくて、不安です。もともと仕事ができる人間でもないし……経営者に必要なスキルってあるのでしょうか?

まずは世間一般的にどんなスキルがあるとされているのか、見てみましょう。

マネジメント組織と人を生かし、成果をあげるスキル。
リーダーシップ行動で示し、人の模範となるスキル。
コミュニケーション社内外の人々と円滑にコミュニケーションをとるスキル。
マーケティング顧客のニーズを把握し、製品やサービスを効果的に販売するスキル。
営業自社の商品やサービスを売り込むスキル。
決断力迅速かつ的確な判断を下すスキル。
問題解決能力様々な問題を迅速かつ的確に解決するスキル。
戦略的思考力組織の将来を予測し、最適な戦略を立案するスキル。
財務分析能力組織の財務状況を分析し、経営判断に役立てる能力

経営者で一番大事なスキルは「マネジメント」

たくさんスキルがありますね……経営者になるとしたら、一番最初に身につけるべきスキルは何でしょうか?

私としては、「マネジメント」を最優先の習得スキルとして挙げますね。

どうしてマネジメントが経営者にとって大事なスキルなのか?

ドラッカー教授は、次のように言っています。

マネジメントは方向づけを行う。使命を決める。目標を定める。資源を動員する。それはジャン=バティスト・セイのいう起業家であり、ビジョンと資源を成果と貢献に向けて動員する存在である。

『マネジメント』より

「使命を決める」「目標を定める」「資源(人・モノ・お金)を動員する」。

これら3つの方向づけに対して、経営者は大いなる責任を持っているわけです。

ここでポイントは、「マネジメント」がスキルの一つだということです。

つまり、マネジメントには才能や素質は関係がないということです。

ただし、聞きかじった生半可な知識でマネジメントの成果がでるわけではありません。マネジメントの普遍的な原理原則を、実際の現場で実践して、変化を起こす。この繰り返しによって、ようやく成果が現れてきます。

経営者に向いている人

これまでのことをふまえたうえで、ズバリ、経営者に向いている人ってどんなタイプですか?僕は経営者に向いているのでしょうか……。

安心してください。どんな人だって、経営者として成果をあげることができますよ。

一般的には、

  • リーダーシップがある人
  • 決断力がある人
  • 成し遂げたいことや夢がある人
  • 野心がある人
  • 懐の深い人

などが挙げられますよね。

では、上記に該当しない人は、経営者に向いていないのか?いえ、そうではありません。

数え切れない経営者と関わり、ときにはコンサルティングを行ってきたドラッカー教授は、次のように言います。

私は、成果をあげるタイプなどというものは存在しないことにかなり前に気づいた。私が知っている成果をあげる人は、気質と能力、行動と方法、性格と知識と関心などあらゆることにおいて千差万別だった。

『経営者の条件』より

ドラッカー教授は「共通点はなすべきことをなす能力だけだった」と言っています。

驚くべきことに、一般的に“経営者に向いていない”とされる性格や気質でさえ、ドラッカー教授に言わせれば立派に成果をあげることができたといいます。

経営者も人間ですから、いろんな個性があります。強みの裏には必ず弱みがあります。

経営者に向いていない人

カリスマ性はリーダーを破滅させる。柔軟性を奪い、不滅性を盲信させ、変化不能とする。

『プロフェッショナルの条件』より

では逆に、経営者に向いていない人はどんな人でしょうか?

これについては、戒めの意味もこめて、いくつか特徴を挙げることができます。

  • 変化を恐れる
  • 自分より優れた者を恐れる
  • 人をコストだと思っている
  • 優秀な人材がいれば会社はうまくいくと思っている
  • 利益がすべてだと思っている
  • 言動に一貫性がない
  • 組織の使命に矛盾したことをする
  • 何が正しいかよりも、誰が正しいかを優先する
  • 責任を逃れようとする
  • みずからのカリスマ性で人を惹き付けようとする
  • 自分が組織の支配者であると信じている

ただし上記に挙げたのは、けっして変えられないものではなく、思考・行動の変化によっていかようにも変えられる類のものです。

ドラッカー教授はある著作で「その人のもとで自分の子どもを働かせたいか」という問いかけをしました。経営者(組織のリーダー)としての姿勢を厳しく問うてくれます。自分がその問いに資する人間であるかどうか、襟を正される気持ちになりますね。

経営者になるために行うべきこと

なんだか勇気が出てきました。起業したい人、経営者になりたい人は、これから何を行うべきでしょうか?

会社設立の方法といった手続き的な話はひとまず置いておくとして、知識・スキル・考え方・心構えについて、いくつか役立つお話をしましょう。

①完璧な人などいない!まずは自分の強みと弱みを理解しよう

僕はコミュニケーションが得意ではないし、そもそも営業経験が浅くてまったく自信がありません。そんな自分でも経営者になれるのでしょうか?

先ほども言ったように、人間の数だけ経営者のタイプが存在します。スキルは訓練すればある程度身に付きますし、そもそも苦手なことは他の人に潔くまかせればよいのです。

まずは自分の強みと弱みを理解し、あなたがどんなことに集中すれば成果が出る人間なのか、自己理解を深めておくことをおすすめします。

たくさんの時間と努力を注いで弱みを克服したところで、せいぜい「人並み」か、ようやく「人並みよりちょっと下」になるくらいの成果しか期待できません。

そんなことに時間を投下するよりも、もともと自分の持っている強み(個性や資質)をさらに磨いて尖らせたほうが、確実に成果がでますよ。

自分の強みと弱みを知る方法はあるのでしょうか?

私としては、「ストレングスファインダー」を強くおすすめします。

ストレングスファインダーは、自分自身の才能や強みを客観的に把握できる、非常に便利なツールです。特徴や良さについて、詳しく解説していきます。

ストレングスファインダーの特徴

200個近くの質問に答えることで、自分の強み・弱みを客観視し、自分らしさを活かして仕事で成果をあげるツールです。全34の資質がカテゴライズされており、上位5と下位5は、とくに自分の強みと弱みが浮き彫りになるので重要な項目とされています。

上図はある人のストレングスファインダーの結果。上位5位と下位5位は、本人の変えられない部分、すなわち個性・気質が示唆されている。状況によって多少の順位変動はあるが、上位と下位は仕事の成果を左右する重要なポイントだ。

②何のために起業するのか考えよう!

よくあるのが、起業すること自体が目的になっているケースです。

「稼ぎたい」「起業して自分の能力を示したい」「周囲からすごいヤツって思われたい」

こういった理由で起業をするよりも、やはり経営者であるからには、「世のため、人のためになる会社をつくりたい」と胸を張って言いたいものです。

自分の利己心で経営をやっても、続けるのはなかなか難しいでしょう。ちょっとした困難でくじけたり、目先の利益を追って破滅したり、ときには不正を働いて社会に迷惑をかけたりすることもあります。

大切なのは「何のために事業をやるのか」というミッション(使命)を言語化することですね。

そうです!「世の中にどんなプラスの変化をもたらしたいのか」と問いかけるといいかもしれません。

③世の中の変化を観察しよう!

起業家は変化を当たり前のものとして見る。自ら変化を起こそうとはしないが、変化を探し、変化に反応し、変化を機会として利用しようとする。それが起業家である。

『ネクスト・ソサエティ』より

世の中の“質的な変化”は、新しいビジネスの機会をもたらします。そこに自分の強みをどう適用し、価値を生み出すか。それが重要です。

質的な変化とは、わたしたちの生活様式を根底から変える考え方や技術のことです。

たとえばスマートフォンは、iPhone4が爆発的に広まる以前と以後とで、わたしたちの生活様式を比較すると、違いは明らかですよね。

イノベーションの機会は、世の中の変化にこそ見出せるものです。

変わりゆく常識、変わりゆくニーズは何なのか、常にアンテナを張り巡らせておきたいものです。

マネジメントを習得しよう!

経営者となる以上、あなたは「組織」という「道具」を使って、人と協働し、成果をあげ、社会に貢献していくことになります。

組織を“道具”として考えるのは、なんだか新鮮です。

マネジメントを身につけるには、「実践」がきわめて重要です。

学ぶことはできますが、教わることはできません。

「これさえやれば大丈夫」という方法論も、「これさえ読めば大丈夫」という本もないのです。

わたしたちDラボは、「実践するマネジメント度食会®」を通して、マネジメントを学ぶ機会・実践する機会を提供しています。

はじめての方向けに、無料の読書会を開催していますので、気になる方はぜひお気軽にご参加くださいね。

詳細はコチラ

経営者を目指す人におすすめの本

最後に、経営者の仕事を“学ぶ”ことができる最良の本を紹介しますね。

『実践するドラッカー』:成果をあげる思考習慣を身につける一冊

『実践するドラッカー』(通称:実ドラ)は、テーマごとにドラッカーの原理原則が解説されているため、読書会でも大人気の一冊です。

とくに『思考編』は、ドラッカーの初心者にぜひ読んでほしい内容となっています。

写真のように、ボロボロになるまで使い倒せば、必ず事業の成果となって現れてくるはずですよ。

『経営者に贈る5つの質問』:生涯忘れない読書体験になる150ページの本

『経営者に贈る5つの質問』は、日本語版にしてわずか150ページあまりの小冊です。

しかしドラッカーが突きつけるのは、組織の存在意義を見つめなおす深遠な問いであり、ときには痛みを伴う自己評価プロセスです。

「われわれのミッションは何か?」「われわれの顧客は誰か?」「顧客にとっての価値は何か?」「われわれにとっての成果は何か?」「われわれの計画は何か?」

この5つの質問は、経営者が売り手目線でなく、100%顧客目線に立つための本質が詰まっています。

事業を見つめなおしたい方、これから新しい事業を考えている方、事業の将来に不安のある方は、ぜひ手に取り、真剣にドラッカーの問いと向き合ってみてほしいです。

『経営者の条件』:成果をあげる能力は才能ではなく習慣!

1966年に書かれたベストセラー。経営者の仕事のバイブルとしていまもなお売れ続けている伝説の書。もちろん起業をめざす若者にもぜひ手に取ってほしい一冊です。翻訳者の上田惇夫氏を紹介します。

とにかく何ページでもよい。読んでいただきたい。面白いはずである。即日役に立つだけでなく、思い当たることばかりである。そして何より興奮させられるはずである。

『経営者の条件』訳者あとがき

補論:経営者以外で経営に携わる仕事・職業

ところで、「経営者になるつもりはないが、経営に携わる仕事に興味がある」という場合は、どんな職業がありますか?

たしかに、「経営者」ではなく「経営」そのものに興味がある人もいますよね。

そこで以下に、経営に携わることのできる職業を紹介しましょう。

経営者になる前に、一度、経営のことを学ぶという目的で目指してみてもいいかもしれませんね。

  • 経営コンサルタント
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 中小企業診断士
  • 経営企画
  • 経理・財務担当者
  • 秘書

経営者とは違った角度で経営を見ることができるため、大きな学びがあるはずです。

経営者としてではなく、経営者の良きアドバイザーや参謀として活躍する人もいます。

それこそストレングスファインダーで自分の強みを分析するといいのかもしれませんね。

そうですね!自分の変えられない資質(≒個性、性格、強み)をどんなポジションで生かせるのか、じっくり向き合ってみてほしいです。

経営者を目指すなら「実践するマネジメント読書会」

実践するマネジメント読書会®は、“マネジメントの父”ことピーター・F・ドラッカーの著作を読んで実践する読書会です。

2003年に札幌で立ち上がり、現在は全国にまで規模が拡大し、経営者・個人事業主・会社員・学生など、さまざまな参加者が成果をあげています。

ドラッカーを実践してお店をつくった人もいます!

ドラッカーを実践して成果を出した事例

立ち上げ人は『実践するドラッカー』『ドラッカーに学ぶ人間学』などの著者・佐藤等氏(ドラッカー学会理事)。とくに2010年刊行以来ロングセラーとなっている『実践するドラッカー』シリーズは、なにを隠そう実践するマネジメント読書会®から生まれたものなのです。

なぜかみんなニコニコ!?読書会の面白さ

ここまで読んだあなたは、もしかしたら「難しそう」「堅苦しそう」な印象を受けたかもしれません。

ところが実際は、なぜかみんなニコニコ、とても穏やかな雰囲気です。みんな悩みを抱えているはずなのに……。なぜでしょう?

「この文章なんだけど、うちの会社ではね……」「いまの自分にドンピシャリな言葉を見つけました」「うちの会社の状況にそっくりで驚きました」――参加してみればわかる、読書会の不思議な雰囲気。20年以上続く魅力のひとつかもしれません。

実践するマネジメント読書会®の立役者であり、ドラッカーから“わが分身”と評された翻訳者の上田惇生先生は、読書会の雰囲気について、次のように言いました。

ドラッカーの本の指定された章を読んで、気に入ったところ、気になったところに線を引いてくる。そして、なぜそこに線を引いたかを発表し合う。ただそれだけのドラッカー読書会にみながにこにこして集まってくる。電車で来る人も、車で来る人もいる。札幌に大阪から飛行機で来る人もいる。

『実践するドラッカー [行動編] 』より

私たちの読書会は、単なる本の輪読会ではありません。

ドラッカー教授の言葉を通して、自己成長を促し、より豊かな人生を送るためのきっかけとなる場です。

もしご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ一度ご参加ください!

詳細については、下記までお気軽にお問い合わせください。

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